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ハンガリー政府、8月中旬まで大規模な公共イベントを禁止。無観客でのF1開催目指すも黄信号

2020年05月04日 13:51  AUTOSPORT web

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2019年F1第12戦ハンガリーGP グリッド
ハンガリー政府が8月中旬まで大規模な公共イベントを禁止する指示を出したことで、7月31日~8月2日に予定されているF1ハンガリーGPの開催が疑問視されている。

 木曜日に発表された新たな措置は、新型コロナウイルスのこれ以上の拡大を制限するために、8月中旬まで500人を超える参加者を含む公共イベントの開催を規制するものだ。ハンガリーの規制は、フランスやベルギーが実施した措置に追従している。この措置でフランスGPは正式に中止となり、ベルギーGPも開催が大いに懸念されている。

 この決定が下されたのは、ハンガリーGPの代表を務めるジョルト・ギュレイが、彼のチームがハンガロリンクでのレース開催に向けて、無観客レースの選択肢も想定しつつ前進していると声明を出した翌日のことだった。

 ギュレイが発表した声明では、以下のように述べられている。

「ハンガロリンクチームは、シリーズの国際権利所有者であるF1と定期的に連絡を取り合っており、第35回F1ハンガリーGPをファンの前で開催するためのすべての可能性を模索してきた」
「しかしながら、この決定を鑑みると残念ながらそれはもはや不可能だ」

「素晴らしいF1ファン、スタッフ、参加者全員の健康と幸福が、この時期に我々が第一の優先事項とすることだ。それを念頭に、我々は残念ながらもこの結論に達する以外に選択肢がなかった」

「これからも安全策に向けた取り組みに重点を置いていくことで、この8月にはハンガロリンクにF1ファミリー全体を受け入れられるようになるだろう。しかしハンガリーでのF1は、無観客でのみ開催が可能であることが今では明確になった」

 ハンガリーGP主催者が、500人の規制を超えることについて政府から特別な免除を引き出すのかどうかは不明確だ。F1パドックの人数は、制限措置を講じて削減しても500人をはるかに超えてしまう。

 F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは、2020年シーズンを7月上旬にオーストリアのレッドブルリンクで開幕することに自信を見せ、おそらく無観客で行うダブルヘッダーのイベントとなると語った。

 シルバーストンもオーストリアGP後に無観客で2連戦のレースを開催することを検討しているが、ハンガリーGPが開催できない場合、F1は夏の3戦目の会場として他のレースをこの週に入れる必要がある。

 もし安全上の条件が許せば、ザントフォールトでのオランダGPがこの空白を埋めることができるかもしれないが、オランダGPのスポーツ責任者であるヤン・ラマースはこれまでのところ、無観客でのレース開催を却下している。