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コロネルにモルビデリも。5月2日開幕の『TCR Europe SIM Racing』には総勢25台が参戦

2020年05月02日 11:11  AUTOSPORT web

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『TCR Europe SIM Racing』には、プジョー308TCRも総勢5台がエントリーする
WTCR世界ツーリングカー・カップに次ぎ、TCR規定ツーリングカーの欧州最高峰シリーズに位置づけられるTCRヨーロッパは、5月2日(土)に開催する独自のバーチャル・シリーズ『TCR Europe SIM Racing』開幕戦スパ・フランコルシャンに、トム・コロネルやジャンニ・モルビデリら豪華ドライバー陣25名がエントリーすることを発表した。

 ゲーミングプラットフォームに『RaceRoom』を採用するWTCRとは異なり、人気Simの『Assetto Corsa(アセット・コルサ)』のフォーマットを採用したバーチャル・シリーズ立ち上げをアナウンスしていたTCRヨーロッパは、4月29日にTCR Europe SIM Racingの暫定エントリーリストを公開。

 このTCRヨーロッパ・シリーズから巣立ってWTCRに昇格したミケル・アズコナ(セアト・クプラTCR/PCR Sport)やニールス・ラングフェルド(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)、ケビン・チェコン(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/Romeo Ferraris)などの世界戦現役組に加え、2019年のTCRヨーロッパに参戦したドライバーの大多数が、仮想空間での勝負に臨むことが明らかとなった。

 予選は現地時間の19時(日本時間・日曜午前2時)に開始され、そのまま連続開催の決勝は2ヒート制となり、セカンド・レースはリバースグリッド方式が採用される。

 ポイント制度もレースフォーマット同様に現実のシリーズと同じシステムが採り入れられ、予選トップ10、決勝上位15台にチャンピオンシップポイントが加算される。

 また、WTCRには参戦していないプジョー308TCRやルノー・メガーヌR.S.TCRなど、豊富な車種バラエティも現実のシリーズ同様に再現されている。

 注目のドライバー勢も、現実世界でTCRヨーロッパを戦うトム・コロネル(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR/EatMyDust)や、ジャンニ・モルビデリ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/WestCoast Racing)に加え、オーレリアン・コンテ(プジョー308TCR/DG Sport Compétition)やジル・マグナス(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)、ダニエル・ナジー(ヒュンダイi30 N TCR/BRC Racing Team)、アンドレアス&ジェシカのバックマン兄妹(ヒュンダイi30 N TCR/Target Competition)と、直前にBRCレーシングのシートを獲得したマット・オモラ(ヒュンダイi30 N TCR/BRC Racing Team)ら実力派が顔を揃えた。

 また、オーガナイザーはこのTCR Europe SIM Racingに参戦するインセンティブとして、現実世界にも波及する賞典を用意する意向を示していたが、開幕のスパを経てレッドブルリンク、ハンガロリンク、ル・カステレ、ゾルダー、モンツァ、バルセロナで合計7イベントを戦い、各レースで最高得点のドライバーには、現実世界でも対応するイベントでヨコハマタイヤ2セットを無償供給することを決定。

 さらにeシリーズ後半戦最後の2ラウンド時点で最高得点のドライバーにも、現実のTCR EU第6戦でフリーセットが供給されるプライズが用意された。シリーズプロモーターのパウロ・フェレイラも、この施策について次のように説明している。

「Simレーシングシリーズの結果を実際のチャンピオンシップの結果にリンクさせ、この新たな試みにさらなるスパイスを加えたいと考えていた」

「このプロジェクトでは、予選結果やスターティンググリッドの優遇措置など、選手権結果に大きな影響を及ぼすことのない限定的なプランを2~3、各チームに提案した」

「しかし、それらはエントラントからすべて拒否され、チーム側は全会一致で1イベントで使用できるタイヤセット数の増加を望んだ。それを受け入れ、ニュータイヤ2セットを無償供給することとしたんだ」