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BEYOOOOONDS 清野桃々姫、多彩な特技磨く“パリピ”なアイドル? キャラクター性を徹底解説

2020年05月02日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

BEYOOOOONDS

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。


(関連:【写真】清野桃々姫


 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。第9回はBEYOOOOONDSおよび雨ノ森 川海のメンバー、清野桃々姫。「眼鏡の男の子」では和服に身を包んで講談調で話すストーリーテラー役だった彼女だが、はたしてどんな女の子なのだろうか。


●わりと早熟なピーチ姫
 現在15歳・高校1年生の清野。本連載の前回でも触れたが、BEYOOOOONDSのメンバー12人の中では、岡村美波と清野の2人がそれぞれ2004年10月・12月生まれでグループ最年少。そんな彼女がアイドルを目指すようになった時期も早い。小学1年のころに、エイベックスのアイドルグループ・東京女子流のファンになったのがきっかけだという。2012年・2013年の二度の日本武道館コンサートを小2・小3の時に観た清野は、自分もこんなことしてみたいと感じたという(ちなみにどちらの年も開催日は12月22日なのだが、これは偶然にも清野の誕生日でもある)。


 また、小さいころからダンスを習っていて、幼稚園の時には埼玉西武ライオンズのチアリーダーとしてメットライフドーム(西武球場)で踊った経験もあるなど、芸能活動的なこともいくつかやっていたようだ。


 2015年、小学5年のころに、当時開催されていたアンジュルムの新メンバーオーディションに応募する。上國料萌衣を輩出したオーディションだ。清野は不合格だったが、翌2016年1月にはハロプロ研修生として加入する。同期には米村姫良々(現ハロプロ研修生ユニット)らがいる。


 同年5月に行われた『ハロプロ研修生 発表会 2016 ~春の公開実力診断テスト~』では、モーニング娘。’15のシングル曲「冷たい風と片思い」を歌い、ベストパフォーマンス賞(BP賞)を受賞する。なお、この年は観客投票が笠原桃奈(現アンジュルム)と同数だったため、BP賞は2名同時受賞だった。両名とも名前に“桃”が入っているという偶然が働き、当日会場にゲスト参加していた嗣永桃子(カントリー・ガールズ)からは「“桃”って付く子って無敵なんだな」というコメントもあった。


 このBP賞受賞とともに、ハロプロファン全体へ清野の知名度が上がったトピックとして「モモヒメ元帥」の件があるだろう。『Hello! Project ひなフェス 2017』開催に先駆けてソロ&シャッフルユニット抽選会の動画がアップされたのだが、そのなかで清野はサングラス&軍服を身にまとったモモヒメ元帥というキャラクターになりきり、先輩ハロプロメンバー全員を前にして場を仕切った。


 そして2017年5月、研修生実力診断テストの終了後、高瀬くるみとともに新たなグループでデビューすることが決定。そのグループは雨ノ森 川海とネーミングされ、BEYOOOOONDS結成へと続いていく。


●現代っ子でファンキーなパリピ?
 グループ最年少で顔立ちも幼さが残る清野だが、そんなルックスとは裏腹に、彼女の性格を一言で表すと「パリピ」(=パーティーピープル)ということになるだろう。周りの人たちからは「動きが変」「オラオラ系」「ウェーイ系」だとよく言われるという。また、話し言葉に擬音語、擬態語が多い。


 そんな清野のキャラがよく表れているのがブログだろう。なんというか、文体が独特なのだ。「パリピ」は近年の語彙だが、一昔前では「ファンキー」とか「現代っ子」といったキーワードを用いても違和感が無さそうだ。最近はあまり使っていないが、ブログにて「ワダイカエマース」という単語を多用していたのが面白かった。


 清野が中学1年の時の美術の授業で作った、おそらく彫刻刀の彫り物なのだが、字面が「世界征服」と彫っているのも面白い(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12563127701.html)。BEYOOOOONDSとしての活動のみならず、日常生活からいつもこんな感じなのだろうと思われる。なお、中学校では和太鼓部に所属していたとのこと。


●ヒューマンビートボックスが特技
 清野の特技としてよく挙げられるのが、ヒューマンビートボックスだ。ドラム等の打楽器のビートを口のみで再現するもので、日本ではボイスパーカッションあるいはボイパと呼ばれることもある。清野はYouTuberがやっている動画を見たのがきっかけで始めたという。


 まだBEYOOOOONDSというグループ名が決まる前の2018年8月、一岡伶奈・高瀬くるみ・清野の3人がそれぞれの特技「山手線の駅名が言える」「殺陣ができる」「ボイスパーカッション」を組み合わせるという動画がアップされたことがある。ハロプロファンへ清野のボイパが広く知られるようになったきっかけの動画であり、いま見返すと、このファニーさはプレBEYOOOOONDSだという感じもある。


 「眼鏡の男の子」のレコーディングでも清野はヒューマンビートボックスで参加しており、パーソネルを確認すると「Human Beat Box:すらぷるため、清野桃々姫(BEYOOOOONDS)」とクレジットされている。すらぷるためは、2009年開催の『human beat box battle』日本大会優勝の経験を持つヒューマンビートボックス奏者。


 ちなみに、こぶしファクトリーの2018年のシングル曲「これからだ!」ではメンバーの井上玲音がヒューマンビートボックスに挑戦したのだが、ここでもすらぷるためが井上にヒューマンビートボックスを指導している。その模様は『ハロ!ステ』で見ることができる。こぶしファクトリー解散後はJuice=Juiceへ加入した井上だが、もしかしたら清野とボイパ共演する機会が今後あるかもしれない。


 今年3月の清野ブログでは、ヒューマンビートボックスのレッスンへ行ったという記述があり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12581705098.html)、現在も継続的にレッスンを続けて、特技をさらに磨いているようだ。


 また、ここ最近のコロナ禍の影響で、様々なアーティストが外出自粛でも自宅で楽しめるような動画をアップしている。BEYOOOOONDSも例外ではなく、「#お家でもびよんず学校」というシリーズをスタートさせている。これは各メンバーが自分の得意技についての解説動画を日替わりでアップしていくという趣向で、清野の回ではヒューマンビートボックスのやり方をわかりやすく解説している。


●新特技はトーキングモジュレーター
 ヒューマンビートボックスに続いて、清野は新たな特技を習得しようとしている。それはトーキングモジュレーターだ。ギターやシンセサイザーの音色を変化(モジュレート)させるエフェクターの一種で、トークボックスと呼ばれることもある。演奏者はビニールチューブを口にくわえて、ギターもしくはシンセの音を口の中へ伝え共鳴させることで、楽器音と人の声が混ざったような独自の音を出すことができる。


 元々はギター専用のエフェクターで、1970年代にジェフ・ベックやAerosmithなどロックシーンのギターに使われていたが、ソウル/ファンク系ミュージシャンのスティービー・ワンダーやザップがシンセサイザーにも使うようになる。トーキングモジュレーターを使用した有名曲としては、ザップ「I Can Make You Dance」やBon Jovi「Livin’ On A Prayer」など多数。


 ハロプロファン的には、アンジュルムのシングル曲「大器晩成」のレコーディングで、鈴木俊介がギターを弾く際にビニールチューブを口にくわえていた映像でおなじみだろう。


 なお、トーキングモジュレーターとヴォコーダーは混同されがちだが、厳密には異なる。ヴォコーダーは口から出た声をマイクで拾って、シンセサイザー内で音を変化させて出力するという方式であり、いってみればデジタル的。トーキングモジュレーターはアナログ的だ。ヴォコーダーを使った有名曲はKraftwerk「The Robots」やYMO「Technopolis」など、どちらかというとテクノ畑での使用例が多い。


 さらにややこしいのは、近年ではオートチューンという方式も出てきたことだ。これはPC上のプログラミングで人声にエフェクトをかけて変化させるというソフトウェアであり、使用例としてはDaft Punk「One More Time」やPerfume「ポリリズム」が有名だろう。上記3つの例いずれも、最終的に出てくるのはロボット的な声なので一緒くたにされがちだが、そこに至るまでのプロセスが異なるということだ。


 また、「#お家でもビヨンズ」というハッシュタグとともに、「眼鏡の男の子」「都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて」の2曲のアカペラバージョン動画が公開されている。この2曲では、清野のヒューマンビートボックスと小林萌花のピアノがバックトラックをかたちづくり、そこにメンバーの歌声が重なっていくという基本構造。さらに清野はトーキングモジュレーターやヴォコーダーでアクセントを加えている。この動画はBEYOOOOONDSのメンバーそれぞれの特技を駆使した上で成り立っているのが感動的だ。


 これら動画で清野の現時点でのヒューマンビートボックス、トーキングモジュレーターおよびヴォコーダーの成果が発揮されているが、ここからさらに発展して、特技を活かしたBEYOOOOONDSオリジナル楽曲が発表される未来が待ち遠しい。


●あこがれの先輩・好きなハロプロメンバー
 清野があこがれの先輩として挙げているハロプロOGメンバーは、元モーニング娘。の鞘師里保だ。2016年の研修生発表会で清野が歌った「冷たい風と片思い」は、歌割りが比較的多かったり間奏にソロダンスがあったりなど鞘師色の強い楽曲だが、それを意識した選曲だろう。また、『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2019』では、清野がソロ曲歌唱の権利を抽選でゲットしており、当日は「Moonlight night ~月夜の晩だよ~」(元曲:モーニング娘。)を歌った。同じ日のステージでは鞘師やWのゲスト出演という大きなトピックがあったのにもかかわらず、臆することなくソロで歌いきったのは立派だった。この日の舞台袖では鞘師から賞賛の言葉をもらったとのことだ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12450729542.html)。


 仲の良いハロプロメンバーは、当連載の前回でも触れたが、同学年の岡村美波とはグループ最年少コンビを形成している。また、小林萌花のことを気に入っているらしく、熱いラブコールを送っている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12576592254.html)。他にも清野、一岡伶奈、そしてJuice=Juice植村あかりの3人で同じLINEグループを作っていたり(参照:https://ameblo.jp/juicejuice-official/entry-12529964286.html)、つばきファクトリー岸本ゆめのとは“3月17日は「ももひめ記念日」”と示し合わせていたりと(参照:https://ameblo.jp/tsubaki-factory/entry-12447657637.html)、交友関係は広めだ。


 ハロプロ研修生の米村姫良々とは、研修生入りしたタイミングが同じで同期、2004年生まれで学年も一緒、名前や背丈も似ているので、当時からかなり仲が良いようだ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12492895986.html)。が、米村は2019年7月に「ハロプロ研修生ユニット」の選抜メンバーに選ばれており、2人の共演を楽しめる機会もそう遠くないのかもしれない。(ピロスエ)