VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーのeスポーツ・シリーズ『Supercars All Stars Eseries』第4戦が4月29日(水)に開催され、直前のフォーマット変更による4レースで4名の勝者が誕生した。ワイルドカード枠で注目を集めた北米のスター勢は、NASCARのジョーイ・ロガーノがマルチクラッシュの引き金となり、インディ500勝者アレクサンダー・ロッシは最終レースで2位を獲得する対照的な結果となっている。
この『Supercars All Stars Eseries』第4戦は舞台を北米に移し、アメリカ東部を代表するロードコース“ザ・グレン”ことワトキンスグレンと、カナダ・モントリオールのF1トラック、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの勝負となった。
F1トラックとしても幾多の勝負を演出したジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、この『Supercars All Stars Eseries』でも混沌としたバトルを生み出し、まずレース1の1コーナーに向けホールショットを奪ったパスカーレに対し、フロントロウ発進のSVGが2コーナーのクロスラインで早くも首位奪取に成功。VASC連覇中の王者スコット・マクラフラン(フォード・マスタング/DJR Team Penske)との三つ巴で後続を引き離していく。
続くモントリオールでのレース2はオープニングからカオスな展開が勃発。このリバースグリッド採用のヒートでジャック・スミス(ホールデン・コモドアZB/Brad Jones Racing)とともにフロントロウに並んだNASCARのスター、ジョーイ・ロガーノ(フォード・マスタング)は、普段ローリングスタートに慣れ親しんでいる影響もありスミスとともに最悪のスタートを切ると、後続の車列にヒットされホームストレート上で数回転スピンするアクシデントを誘発。
セーフティカー出動後は、この悪夢をすり抜けていたファビアン・クルサード(フォード・マスタング/DJR Team Penske)と、Walkinshaw Andretti Unitedの新エース、チャズ・モスタート(ホールデン・コモドアZB)の一騎討ちとなり、なぜかSCピリオド中にピット作業を消化しなかったクルサードが終盤にトラックから去り勝負あり。
モスタートがeシリーズ初勝利を挙げ、元同僚のTickford Racing、キャメロン・ウォーターズ(フォード・マスタング)と、ルーキーのゼイン・ゴダード(ホールデン・コモドアZB/Matt Stone Racing)が続くトップ3となった。