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コミケ中止、バンドリ!ライブ延期 トップ決断の裏側と大規模イベントの現状

2020年05月01日 19:02  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
●コミケ中止は「歴史的事件」
新型コロナウイルスによる各業界の影響が本格化するなか、オタクコンテンツ業界においては、ゴールデンウィークに開催を予定していた「コミックマーケット98」の中止、そして「BanG Dream!(バンドリ!)」注のメットライフドーム公演「BanG Dream! Special LIVE Girls Band Party! 2020」の延期が、大規模イベントの苦渋の決断として業界内外の各所に衝撃を与えた。

そこで今回は、コミックマーケット準備会の共同代表・筆谷芳行氏とブシロード取締役の木谷高明氏に決断を行った当事者として、中止・延期までに至った経緯や。混迷の時代のなかでの未来への展望を聞いた(取材は一定の距離を設け、密閉、密集、密接の3密に配慮した上で行ったものです)。

注…「BanG Dream!(バンドリ!)」……ブシロードが企画した、アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト。

――新型コロナウイルス禍の今、コミックマーケット中止や「BanG Dream!」のメットライフドーム公演延期など、大規模イベントは大変な状況を迎えることになりました。

木谷:コミックマーケットが中止になるほどの事態ですからね。それがどれだけとんでもないことか、一般の方はあまりわかっていないのかもしれない。これは歴史的事件なんです。

コミックマーケットは小規模の手弁当から始まり、45年をかけてここまで大きくなった。その間、中止になったことはなかったわけです。ここからは筆谷さんにぜひ、コミケが誕生した経緯と合わせて語っていただきたい。
○■コミケ45年の歩み

筆谷:わかりました。コミックマーケットは今年(2020年)で45周年、つまり1975年にスタートしました。

僕の場合は高校1年生の時に開催されたコミックマーケット16(1980年開催)に一般参加したのが、コミケとの関わりの始まりです。その時点でも参加者は約7,000人いたので、高校生から見ると、ものすごく規模の大きいイベントでした。

当時、学校に行っても漫画やアニメのことを話せる仲間は数人なんですよね。それがコミケに行ったら、何十人、何百人、何千人と、自分と同じものが好きな仲間がいる。それがとにかくうれしかった。それと同じような思いを持っている人間が、コミケに来てはやめられなくなり、どんどん仲間が広がって、45年のあいだに5万人、10万人、20万人……と、気がつけばものすごい参加人数のイベントになった。

もちろん、昔は参加していたけれども「卒業」した人もいます。でもそうした人たちも、好きだった場だから、何かあったときには守ってあげよう、コミケの仲間たちを信じてあげよう……みたいに、外周から守ってくれる。そうした元仲間がいろいろなところにいるんですよね。

木谷:わかります。

筆谷:あと、親は引退しているけれど、その子供が漫画やアニメが好きで、親の知らないうちにコミケに参加するようになった……というケースも増えています。全体として、かなり社会の認知度は高くなってきているのではないかと感じています。

この5、6年くらいでしょうか。テレビのニュースで取り上げられるときにも、もう「コミケとは?」という説明がなくなったんですよね。「コミックマーケットとは、漫画の愛好者が集まる同人誌の即売会である」というような説明を入れずに、コミケ、コミックマーケットという名詞が通用している。そこにいちばん、時代の変化を感じますね。

――そうした社会的認知度が高まったことで生じている誤解もあるかと思いますが、運営体制も、基本的なところは変わってらっしゃらないわけですよね?

筆谷:変わっていないですね。一応、長い歴史の中で、理念を文章化して、サークル参加申込書の中にも書いています。しかし基本的には、好きなものを自分たちの手作りでやっていく、カッコいい言い方をすれば、「運営はいない。サークル参加者も、一般参加者も、コスプレ参加者も、企業の参加者も、そして、スタッフ参加者も、みんなコミックマーケットという場が好きなのだから、ルールを守って協力的に同じ祭りを、ハレの日を作り上げていこう」というスタンスに変わりはありません。

運営体制に関しては、会場を借りるためであるとか、税金の問題であるとか、売り上げの管理をするために有限会社コミケットという法人格はありますが、基本はボランティアベースです。準備会では3,000人を超えるスタッフがいますが、社員は10人弱で、それを除けばみんな、ほかに本業を持っている社会人や学生がボランティアで関わっています。

木谷:海外のアニメ・コンベンションも全部そうなんですが、最初は好きな人同士で集まってやっていたんだけど、ある程度大きくなると、会社組織にしないと参加者の規模に見合った大会場を借りられなくなるんです。くわえて、それだけの規模になると警備を頼む必要も生まれてくるのですが、その際、個人では相手が受けられない。

筆谷:そうなんです。特に首都圏での大きな問題は、東京ビッグサイトや幕張メッセは法人じゃないと借りられないことです。つまり、一般的にイメージされるような「利益を出すために会社にする」わけではないんです。

そうした理念があるから、コミケは入場料を取らない形でやってきた。これはコミックマーケット準備会の先代代表であった米沢嘉博にいわせれば、「デパートに入るのに入場料を取らないでしょ?」ということです。言い方を換えれば、僕たちがやっているのは、あくまで場を作ることだけなんです。

――現在は前々回から始まった、事前に販売されるコミケットカタログに付属するリストバンドが、事実上の参加証のような役割になっていますね。

筆谷:リストバンド型参加証を付けたのは東京オリンピックとの兼ね合いで、この期間はコミケットが管理しなくてはいけない面積が増えてしまい、警備員の増員を始め、いろいろなところにお金がかかるようになってしまったからです。

●議論の中心は作り手への心配
――おふたりが今、あえて過去の話をされた問題意識が伝わってきました。新型コロナウイルスによる、いわゆる「コロナ禍」によって、今、まさに水や空気のように普通にあると思っていたものが、失われている。

筆谷:コミケが中止になるなんて、半年前に考えていた人はひとりもいなかったでしょう。今年に入ってからも、様々なイベントが中止になっても、コミケだけはやるのではないか?と、ある種の信仰心みたいなものを、かなりのみなさんが持ってくださっていたんじゃないかと思います。それが結果としては、中止になってしまった。2月に木谷さんが緊急宣言をTwitterにあげたじゃないですか。

木谷:2月18日のことですかね。

当分個人も会社も想像力が必要。昨日の朝礼でコロナ対策本部長に就任して当社の対策は本格始動。社内の数々の要望の中、優先したのはノートPCの購入。何故なら在宅勤務しようにもデスクの社員もいてノートが不足。数日で都内から消えると予想して社員手分で秋葉新宿で現金で購入に走り50台購入しました— 木谷高明 (@kidanit) February 18, 2020

筆谷:あのとき僕は「木谷さん、やりすぎじゃないか」と思ったんです。でも、今にして思うと、木谷さんは完全に先の展開を読んでいたんだなと……。

木谷:その当時、家族にも社員にも、「映画館は閉まる」「ディズニーランドも閉まる」「街に人が歩いていない状態が必ず来る」ということは言っていました。もちろん、予測したことの中には、実現しなかったこともありますが。

――とはいえ、それだけの予測ができたのはなぜですか?

木谷:簡単な話で、上海や香港のディズニーランドが先に閉じて、現在に至るまで開いていないからです。向こうでそうなっていて、渡航制限も入国制限も何も行われていなかったのに、日本で同じウイルスが広がらないわけがないじゃないですか。

――たしかに。

木谷:人間って、昨日まで続いてきたことがある日突然ガラリと変わることを認められないんです。だから3月末でも生活様式が全く変わっていない人たちがいっぱいいた。

筆谷:お恥ずかしい限りですが、2月26日に政府がイベント中止の要請をしたときも、まだ僕は「コミケは大丈夫だ」と思っていました。3月頭になっても、「そろそろ万が一のことも考えておこう」くらいの危機感でした。運営としては、医療体制、急病体制のバックアップをしっかりやって、会場との打ち合わせもしっかりやる。そこまで徹底すれば、開催できるんじゃないかと考えていたんです。

木谷:そうだったんですね。
○■コミケ中止に至るまで

筆谷:危機感が強まったのは、まず大相撲が無観客になり、春の選抜甲子園が中止になったときです。それでも日本の場合、プロ野球と宝塚、ジャニーズのコンサートは対策を考えてやると考えていたんです。でもプロ野球も中止になった。そこでコミケも、さすがにこれは厳しいなと考え始めたんです。ただ、中止による影響が大きいのはわかっていましたので……。

木谷:結構、運営内部で議論されました?

筆谷:しました。ただ、自分たちの会社がどうなるかという心配は、議論の中心ではなかったです。そんな心配は、一言もでなかった。それは本当に正直な気持ちで、今、まさに本を出そうと原稿を描いている人たちの心配だけだったんです。

3月13日にサークルの当落発表を出したのですが、Twitterを見ていると「スペースが取れた! コミケはやっぱりやるんだ! 新刊頑張ります!」だとか、すでに描き上げた新刊の案内の声がどんどん投稿されるわけですよ。もちろん、中には「本当にやるの?」みたいな心配の声もありましたが、多くはコミケが開催されることへの期待、コミケが自粛の波を止めるんじゃないかという期待の声だったんですよね……。

木谷:そうなりますよね。

筆谷:でも東京都が緊急事態宣言を出す雰囲気になり、そしてまさか、オリンピックが延期を検討し始め、思ったよりもすぐに延期を発表した。となると、「オリンピックも折れたのに、コミケはやるの?」という声が一気に高まったんですよね。今回のコミケは5月の2~5日の開催だったので、3月中に決めれば1か月少し前。それだけ余裕があれば、遠方の方々の交通関係であるとか宿泊費、後は、同人誌の入稿前のキャンセルがまだ利く。そのギリギリの時期を調べた上で、決定する時期を考えました。

木谷:じつは印刷の問題は大きいですよね。入稿して、印刷してしまいました……というのが、サークルとしては最悪の事態になる。

筆谷:そうなんです。置き場所の問題もありますし、本があるのに売る場所がないと、サークルのお金の流れが止まってしまう。それが一番、創作意欲を奪ってしまう。そして同人誌ならではの問題として、同人誌とは旬のものでもあるという点もあります。特にパロディ・二次創作の同人誌は、「今」出したいものなんですね。

その「今」出したいものという思いは個人に限らず、企業ブースにおいても同じです。もし冬のコミケが予定通り開催されるとしても、8か月後に出すのではもうダメなんですよね。もちろん、あとから出しても大丈夫なものもありますが、「今」じゃないとダメなものが大量にある。それも思うと、やはり延期なり、中止なりというのは、ものすごく考えて決断しなければならないことでした。

●億単位の赤字をかぶる覚悟も

――「自分たちの会社がどうなるかという心配は、議論の中心ではなかった」とおっしゃっていましたが、とはいえ、中止によってどのくらいの規模の損害が発生されたのかも気になるところです。

筆谷:コミックマーケット準備会は3,000人のスタッフがいる組織で、開催にあたっては集会が何回も開催されます。くわえて、20以上のセクションがあって、その各セクションごとの集会もあるんです。それらはすべて自前の会議室があるわけではないので、集会所を借りるんですね。そのレンタル代が、かなりの金額ですね。参加者の交通費は手弁当なのですが……。

木谷:組織の規模が大きくなると、なかなか目に見えないところにかかるコストがいろいろあるんですよね。

筆谷:はい。それ以外だと、コミケカタログの作業も進んでいました。まだ売り始めたところ(注:取材日は4月17日)なのでなんともいえませんが……困ったのが、取り扱ってくださっている書店さんが、どんどん休店になっているんですよね。

木谷:ああ、そうか……。

――つまり、コミケが開催されることを前提に進められていた事前準備のための費用が丸まる赤字になっている……。

木谷:メットライフドームのライブ公演を例に出すと、開催するために数億円の費用がかかっています。これが、もしもっと直前でキャンセルしていたら、その70%~80%程度の規模の費用がかかった可能性がある。これに関しては本当に、会場はもちろん誰が悪いとかではなく、イベントを作っていってそれが無くなるとどうしてもかかってしまう費用です。

筆谷:厳しいですね……。コミケは、会場の東京ビッグサイトのキャンセル費が東京都によって全額保障されたことで、少し助かったんです。ただ、我々が中止を決めたときには、この決定はまだされていなくて、最悪、億単位の赤字をかぶって何とかして行く覚悟もしていました。
○■費用だけでない中止の影響

木谷:コミケを開催する予算の中では、会場費の割合がやっぱり大きいですか?

筆谷:大きいです。あと、中止までの経緯で付け加えるのであれば、1か月前に中止を決めたのは、各企業ブースの造作がそのあたりから始まることも気にしていました。その作業が始まってからキャンセルとなると、やはり企業の方に与える影響も大きい。それも1か月前がリミットになった理由のひとつだったんです。

木谷:わかります。じつはそれがあったから、ブシロードは「AnimeJapan2020」(今年3月開催予定だった日本最大級のアニメイベント)の運営が開催中止を決める前に、出展中止を決めたんです。1か月前を割り込んでくると、止めたときのダメージが大きいんですよね。

――なるほど。

木谷:あともうひとつ。金銭的な面もですが、やっぱり「いいブースにしよう」とか「いいステージにしよう」と頑張っている人がいっぱいいるわけじゃないですか。設計図の段階でやめるのであれば、気持ちの上では「仕方ないですね」で済むんです。でも、造作が進んで、モノを実際に作ったあとでイベントが行われないというのは、スタッフに精神的なダメージが結構来てしまうんです。

筆谷:それは事務方もそうです。事務作業だって、「今やっているこの作業は、最後に花開くのだろうか?」と不安を感じながら作業をするのは、気持ちとしてかなりつらいはずです。我々は3月半ばまで開催するつもりでいたので、代表も含めて全スタッフやる気で、誰ひとりテンションは下がっていなかった。3月上旬にスタッフの登録集会をやったんですが、そこでも800人ぐらいのボランティアスタッフのみなさんが登録に来てくれて、すごく元気をもらいました。コミケって、こういう人たちに支えられているんだな……と。中止というつらい発表するはめになるとは思いませんでした。

●想定した3つのシナリオ

木谷:じつは僕は1月20日過ぎくらいから、ずっとイベントが中止になることを恐れていました。

2月1日・2日に武蔵野の森総合スポーツプラザで「BanG Dream!」関連のライブ・イベントがあって、2月9日には新日本プロレスの大阪城ホール大会と、静岡でこれもまた大きな「BanG Dream!」のライブがあったんです。その4つに関しては、とにかく無事に終わってくれと、祈るような気持ちでしたね。終わったときはホッとしました。

で、あらためて社会の様子を見たら、じわじわとコロナ禍が来ていたじゃないですか。そして2月17日に社内朝礼で、新型コロナウイルスに対応した社内の体制を宣言したわけです。具体的には時差通勤と在宅ワークをセットにして、来客も原則禁止。訪問する場合も、事前に申請させるようにしました。当然会食も禁止で、僕自身も、その日から車で通勤し始めました。

――ブシロードとしてはいち早く対策をとられたわけですが、それでもやはり、5月3日のドーム公演は、「BanG Dream!」プロジェクトのひとまずの総決算というような位置づけで……。

木谷:そう、だからこそ、きつい……。さらにメットライフドーム公演に向けて、舞浜アンフィシアターでも7日間連続でイベントを入れていたんです。4月23日にアニメ(「BanG Dream! 3rd Season」)が最終回を迎えて、そこからメットライフドームまでがひとつのストーリーになるイメージだったんです。

――アニメをひとつの軸とした、メットライフドームに向かうロードマップを敷かれていた。

木谷:そうなんです。それだけの大きなイベントですから、2月半ばの時点では、3つシナリオを想定して動いていました。

最悪のパターンは18か月自粛が続くコース。再来年まで、すべてのイベントが駄目になる。これは今でもありえると思っています。第2のパターンは、梅雨と共に高温多湿でウイルスが衰えて行く。ただ、今はほぼこのコースはないだろうと考えています。3つ目がインフルエンザ曲線と同じように、4月から急速に勢いが衰えて、ゴールデンウィークあたりにはほとんどなくなる。この最後のシナリオであれば、メットライフドーム公演は開催できる。3月の半ばぐらいまでは、この3つの想定のもと、「五分五分で開催できるかも」と周囲に話していたんです。そのためにある程度は体温計を集めたり、マスクを準備したりしていたんです。でも3月末ぐらいで、感染者が減らず、逆に増えてきた。

筆谷:それはコミケも同じような考え方でした。3月に政府が2週間の緊急事態宣言を出して、それがあとでさらに2週間延びたとしても、ゴールデンウィークを越えたらさすがに……と。

木谷:でも南半球でも増え始めていたり、赤道直下でも少ないとはいえ感染者がいたりするのを見て、判断をあらためました。正直なことをいえば、僕の判断基準にとって、政府が何をいっているかはあまり関係していません。いろいろな状況を見て、想像をして、それに対して手を打つということをやっていただけですね。
○■「喪失感」の受け皿を

筆谷:しかしメットライフドーム公演の中止を決断するのは、大変だったでしょうね。ライブに参加する人たちは、みんなそれぞれ、ドラマを持っていると思うんですよ。これだけ大規模なものだと、特に遠くから来る人は、高い旅費をかけて自分のファン活動の総決算としてくる気持ちでいる。

木谷:そうなんですよ。しかも「BanG Dream!」のライブで、一番大きい会場で開催するものです。ということは、初めて来るつもりだった人も多いはずなんですよね。

筆谷:ライブは無観客だとやっぱり違うじゃないですか。やっぱりイベントというのは人間同士の触れ合いが大きい。それが思い出にも繋がる。その意味で、イベントは当日だけではなく、申し込むと決意したときからすでに始まっていると思うんですよ。

コミケであれば、申し込んでから当日に向けて、原稿を描き、どこの印刷所で入稿するかを検討し、交通や宿泊の予定を決め、友達と約束し、イベント後のアフターでどこに行くかも考える……そうした全部をひっくるめての、イベントなんですよね。

ブシロードさんのライブ系のイベントも同じでしょう。好きになったキャラクターや推しの声優さんを、仲間と一緒に応援したいとか、いろいろなドラマを持って会場に集う。

木谷:そう。おっしゃるように、イベントの前から物語は始まっていますよね。

筆谷:それがなくなったときの喪失感、「何のために自分が今いるのかな?」と感じてしまう、その寂しさを想像するとつらいです。

今日の対談の大きなテーマでしょうけど、中止を決断したあとで考えることは……会社や自分たちを守ることよりも、まず、その喪失感を味わった人たちの思いの受け皿を、どこに持って行けばいいのか、どこに用意すればいいのかなんですよね。次を考えなくちゃいけない。

でもそれが、今のこの、新型コロナウイルスの影響が収まる気配が見えないご時世では、ちょっと大変だなというのがあります。
○■配信には代えられないもの

木谷:本当は5月3日のメットライフドーム公演は、無観客ライブでもやるつもりだったんです。でも、それすらもやってはいけない雰囲気になってきてしまった。

実際、演者やスタッフを集めたとき、人が密集する状態を完全に排除できるのかといったら、厳しい。上手くやればできなくはないのでしょうけれども……。中止もですが、その状況が2段階、3段階で残念でしたね。できないことがまず残念なんですけど、次善の策すら難しくなってしまった。

――配信番組ですら、人が集まっての収録は危ないという議論が出てきました。

筆谷:スタジオで収録できないんですよね。

木谷:ええ。完全にダメではないですが……まず、役者さんが公共交通機関を使わずに現場に来られるのかが問題になります。続いて、2人以上で収録する場合に仕切りはしっかりしてあるのか。1人だったら問題ないと思うんですけどね。

例えばブシロードの声優事務所である響は、車で送り迎えをすることで、ゲームの収録には対応しています。そのために車内が広くて、運転手とキャストが距離をとれる社用車も買いました(笑)。あとはそれぞれのキャストがリモートでつないで配信番組をやる技術も、だいぶ向上してきたように思います。

筆谷:ネットの時代になって、しかも、みんながスマホという端末を持ち歩けるから、いつでもどこでもアクセスできるというのは幸せだなとは思うけれども……。やっぱりライブやイベントというのは、生だからこそのものじゃないですか。

自分の部屋からライブ会場に行く、一歩踏み出す楽しみを知った人にとっては、それがなくなっている現状は、つらいなんてもんじゃないなと思いますね。あと出演される方々にとっても、応援の声が一番、自分たちの生きている証でしょうから、そのチャンスがなくなってしまっているのは悲しいことです。

木谷:そうですね……。

筆谷:コミケの場合はサークルさんですけど、今、ネットで発表して「いいね!」がたくさん付くのもうれしいけれど、やはり目の前で自分の本を買ってもらうというのは最高に楽しい瞬間なので、それが味わえないのはしんどいはずなんです。

●高まっていたリアルイベントの重要性

――一時期、「オンラインのやりとりがあれば、リアルイベントはなくてもいいのでは?」という議論が同人界隈でもありましたが、ここ数年、逆にむしろ「モノからコトへ」のような流れで、リアルイベントの重要性がすごく高まってきました。その中でコミケへの注目度も変わってきましたし、ブシロードさんはまさに、そうした変化に着目することで会社を大きくされてきた。

木谷:うちは本当にそうで、音楽ライブがあって、プロレスがあって、舞台もやっている。カードゲームもそうですよ。大小ありますが、会社のポートフォリオの中の6割から7割に何かしらの影響がある状況です。さきほどもお話したとおり、夏には高温多湿と紫外線が強くなることで少し感染の勢いが落ち着くとは思いますが、だからといって、そこでどこまでのイベントができるのか……。

筆谷:最初に自粛を解く大きなイベントは、注目を浴びますよね。

木谷:僕はおそらく、Jリーグの無観客試合だと読んでいます。ポツポツとであればお客を入れても大丈夫でしょうし、スタジアムは会場の上も開いていて、換気もいいですから。次は野球でしょう。ライブもお客さんの距離があればできると思うんですよね。コミケも会場がスカスカだったら……は、無理でしょうし(苦笑)。
○■開催可能でも、それが「コミケの理念」か

筆谷:うーん(苦笑)。さすがに「コミケの会場は意外と混んでいない」と言い切るのは……。どうしても人が集中しているエリアは生まれますからね。ビッグサイトのシャッターを全開すれば、換気は想像されているよりもできていますが……。

木谷:入場制限や、時間帯を分けることは、理論的には可能ですよね?

筆谷:作れます。ただ難しいのは、コミケは誰でも、いつでも、来たいときに参加できるというのも、理念的な柱としてあるわけです。最初から人数を制限するとか、来場を予約制にするとかいうのは、ちょっとまた違っちゃうな……と。会場をブラブラしていて、売っているものとの偶然の出会いがあるのがコミケの良いところでもあるので、こちらでルールや制限を作ってしまうのはあまり良くない。ただ、この状況がいつまで続くのかわからないのが、厄介なところなんですよね。

木谷:理論的に可能であっても、コンセプトにそぐうかどうか……うーん……難しいですね。

筆谷:僕たちの世代はイベントの楽しさを知っているから、まだいいんです。問題は、そうこうしているうちに、せっかく若い人たちのあいだで育った、リアルで集まるイベントやライブを楽しむ習慣の芽が潰れてしまうこと。ここでまた流れが変わってしまうのが、ちょっと怖いです。

木谷:ただその点は、今回の事態でネットの回線帯域に意外と余裕がなかったことが明らかになり、また、配信も数が増えすぎると意外と飽きが来ることが見えて来つつもあるので、僕はそこまで悲観的ではありません。

なおのことアナログの価値、ライブの価値、イベントの価値は僕は上がっていると感じています。このあいだ、中国が少し外出制限を解除したら、ものすごい数の人が観光地に行っていたわけですし。反動がすごいのではないでしょうか。

筆谷:なるほど。しかし全ては会場次第なんですよね。その点だと、われわれにとってはオリンピックが延期になったという問題もあります。ビッグサイト側も先が読めず、予定が立てられない状態で、当然、コミケも読める状態ではないわけです。この状況が、また、なんともいえない。

木谷:準備期間のあまりかからないものだったら、「来月の予定が空いてますよ」で開催できるんですけどね。コミケは準備期間がかかるじゃないですか。

筆谷:最低4か月は必要です。これも、かなりギリギリで見積もった数字で、実際はかなり厳しい。

木谷:そうなると、4か月でまたどう状況が動くかわからない。4か月は「やっぱりやめてください」みたいなこともあり得るわけですからね。

●参加者の思いをつなぐ試み「エアコミケ」

――そうなると具体的には、冬のコミケもどうなるのか、という思いがありますし、ブシロードもさまざまなIP展開があります。どれも年単位でロードマップが描かれているかと思いますが、木谷さんの現時点での見通しはどうなっておられますか?

木谷:今は、はじめからシナリオを二つ、三つと思い描いて、適宜そのシナリオを直していくということが必要だと考えています。これはエンタメ業界に限らないと思いますけどね。

あと、今現場に対して言っているのは、「とにかく情報発信を、どんな形でもいいからしてくれ」ということです。今、明るいところに人が集まるから、とにかく元気に振舞ってほしい、と。僕らが情報発信を全くしないで、お通夜のような状態が続いてしまったら、お客さんも元気がなくなるじゃないですか。そんなときにも、ちょっとでもプラスの部分を自分たちで作って行かなきゃいけない。それを作ることができるコンテンツに、みんな集まるでしょう。

スポーツも含めたエンタメ業界が、今回すごくおとなしい。不満も言わないし、補償も積極的に求めていない。それは……本来的な意味で生活必需品ではないからなんでしょう。

――はい。

木谷:必需品ではないから、そこまで強く言わないようにしようと、ある意味、その面でも「自粛」しているんだと思うんです。だから、行けるとなったときには、ちゃんと行かせてほしい。検査を徹底するなどして、早く「日常」を取り戻す努力をすべきだと、僕は考えています。
○■「リアルな場を開こう」という思いは諦めない

――コミケとしてはいかがでしょうか。

筆谷:我々も、リアルなイベントの場を用意して、参加してくださるサークルさんたちに本を出してもらって……というのは、これからも変わらないんですよ。ただ、そうは言っても今回中止になってしまったので、印刷会社さんが大変になっている。また、サークルさんたちの気持ちも下がっている。そのための何か目標を作らなければならない。

それで考えたのが、ネット上での「エアコミケ」(5月2~5日開催)です。さすがにいつものコミケのような受注は望めず、かなり厳しいというのは聞いていますけれど、それでもゼロにはなっていないんです。

――サークル参加者のみなさんもさすがですね。

筆谷:ただ、普段コミケに参加しているおよそ3万のサークルの中には、人がたくさん集まるジャンルもあれば、地道にやっているジャンルもあるんですよね。で、地道にやっているジャンルには、リアルな場じゃないと人がなかなか集まらないんです。

たとえば評論や鉄道、それから雑貨・アクセサリー関係。コスプレイヤーさんたちにしても、笑わせたいネタを仕込んでいる系のコスプレイヤーはコミケにしかいないんですよ。コミケに向けて、おもしろいネタを考えていた人たちはいたはずで、それが全部飛んでしまった。

年に2回しか自分を表現できる場所がなかったような人たちの気持ちが、今、止まってしまっている。だからリアルな場を開こうという意志は、これからも諦めません。でもその日が来るまでは、まずは「エアコミケ」という試みをやってみよう、と。それがうまくいったとしても、継続するかどうかは未知数ですが。

――なるほど。

筆谷:コミケに限らず、コミティアさん、コミックシティさん、例大祭さんを始め、大規模な同人誌即売会が全部中止になっています。日本にある何万というサークルが、みんな発散する場所を求めている。

Twitterだけで承認欲求が満足しきれるわけがないし、それでなくても、「今」という時間を切り取って、この半年間の燃える気持ちを本にぶつけているのが同人サークルです。2020年の春の自分は、「今」のこの瞬間にしかいないのに、それを発表できる場がなくなって、何十年後に自分史を振り返ったとき、そこだけぽっかりと穴が開いてしまう。その前後は「こんなジャンルの本を出していた」とわかるのに。それをどうにかしたいですね。

●キーワードは「動きを止めるな!」

○■コミケの今後は

木谷:コミケは次は冬開催の予定で進めているんですか?

筆谷:一応その予定ですね。

木谷:その次はどうなるんですか?

筆谷:オリンピックが延びてしまったので……もともと今年冬開催予定のコミックマーケット99は、予定通りならオリンピックが終わっていて、東京ビッグサイトの東展示棟が解放されて戻ってくるので、全ホールを借り切った史上最大規模のコミケになるはずだったんですよ。で、2021年の夏は100回記念で、できれば落選サークルをなるべく出さない形でのコミックマーケットを開催するはずだったのが……現状、どうなるか、わからないです。

冬は開催できたとしても、東展示棟がオリンピックの延期で使えなくなったので、規模は予定よりうんと小さくなるでしょう。さらにその先は、もっとわからない。東京オリンピックのあと、帰ってくる前提で組まれていた東展示棟のイベントの予定が、どうなるのか。100%キャンセルすることもできないだろうし。その調整がどうなるのか。考えなくてはいけなくても、ビッグサイトの関係者のみなさんだって、今まだそこに手が回せる状態ではない。そんな状況です。

木谷:わからないことが多すぎますよね。

筆谷:正直、オリンピックの延期も、コロナの問題の方が優先順位が高い状況で、これからどうなるのか……。コミケはさきほどお話した準備期間もですが、告知期間の問題もあるんです。

まずそもそも、今、冬のコミックマーケットのためのサークルの申込用紙をどうやってサークルさんに入手してもらうかが課題になっているんです。いつもはコミケ会場で次の申込書を買ってもらうんですけど。別のイベントで売ろうとしても、それすらもない。書店さんを頼るにしても、書店さんもいつまで休むかわからない。さすがに夏ぐらいには開くでしょうけれど……。

コミケは完全なデジタル移行はできないんですよね。参加者の世代が広いので、まだアナログの申込みも何千サークルとあるんです。全参加サークルの一割程度がアナログ申し込みの計算です。そういう人たちの生きがいを奪えない。その人たちはおそらく、趣味として生涯漫画を描く人たちですから。
○■「場」を守ること、「次」を作ること

――コミックマーケットや、もっと広い意味での同人文化を愛する人たちが、それを支えるためにできることは何があるのでしょう?

筆谷:今はやはり、「エアコミケ」を盛り上げていただきたいです。

今の質問が少し違うかなと思うのは、同人誌即売会の運営が文化を創るわけではないんです。あくまで、やろうとしていく人たちのための「場」を作っているだけ。旗を振っても、作品を作る人がいなければ器は空っぽのままなわけで、熱が高まっているところにちゃんと発表できる場を恒常的に用意して行くのが、私たちのやるべきこと。続けることで、1回きりではなく、次につながって、「場」が育っていく。それはコミケを40年以上続けてきて、基本的にはサークルさんや、一般の参加者さんを裏切ることなくやってきたことで培った信頼なわけですよね。それを絶やさないために、「エアコミケ」を楽しんでいただけたらありがたいです。

――描く人は作品を描き、買う人も購買意欲を落とさない。

筆谷:はい。作家さんも間違いなく弱気になっちゃうし、ヘタをするとサークル活動という趣味をやめちゃう人が出てしまうかもしれない。でも現実が落ち着いたら、また戻ってきてくれたらいいんです。

それを可能にするためには、我々コミケの「場」というものがずっと常に現実の世界に寄り添って続いて行かなくちゃいけないと、僕は思っています。続けていくことが……今回の新型コロナウイルスによる中止は、誰が悪いわけでもないけれど、コミックマーケット準備会としての責任の取り方かなと感じています。「次」の機会を作ることで、責任を果たしたいです。

――ブシロードさんのコンテンツのファンは、コンテンツの動向を追いかけ続けることが最大の応援なのでしょうが、企業経営者として木谷さんは今後の展望についてどうお考えでしょうか?

木谷:経営者として一番やらなくちゃいけないのは、社員の雇用を守るとか、給与を守るとか、コンテンツを守ることだと思います。そして、うちのサービスを受けていただいているお客さんの笑顔を、希望を、癒しを守る。そのためには、やっぱりどんな形でもいいから続けていくことが必要なんです。供給を続けることを、やめてはいけない。たったひとことのメッセージでもいいから、続けていくということが大事だと考えています。

――「動きを止めない」ことが重要である、と。

木谷:そうですね。

筆谷:今のキーワードは「動きを止めるな!」ですね。

●対談を終えて
――ありがとうございました。そういえば、おふたりはとても付き合いが長いそうですね。

筆谷:そうなんですよ。木谷さんがまだ山一證券に勤めていたころ、木谷さんが遊んでいた新宿の雀荘によく呼び出されていたんです。当時の僕は大学生だったから、日中は暇だったんですよ。

木谷:そんな関係になったそもそもの出会いは、宮川(総一郎。漫画家で「水谷潤」名義でも活動)さんとのつながりですね。だから最初に会ったのは江古田のはず。

筆谷:そうですね。江古田の宮川さんの馴染みの雀荘で、大晦日に麻雀をやったりしていました。僕がまだ大学生だったから、1986年頃。

木谷:となると、僕は社会人4年目くらいですね。

筆谷:当時、木谷さんは宮川さんの『マネーウォーズ』という漫画に関わっていたんですよね。

木谷:少しですが。連載の途中からですけどね。もともと僕は「漫画ゴラク」を買っていて、そこに載っていた宮川さんの漫画(『兜町ウォーズ』)を「これはおもしろい」と言っていたんですよ。そうしたら大学のサークルの先輩が「この作者は、うちの大学の出身だよ」というので、紹介してもらったんです。

筆谷:で、そんな縁があって、麻雀を打ちながらいろいろ話をする中で、コミックマーケットの話題も出ていた。それがのちに、木谷さんが「コミックキャッスル」という同人誌即売会を運営する会社を立ち上げることに繋がっていくんです。

木谷:そうそう。

筆谷:今でも覚えているのが、木谷さんから「何で同人誌即売会って、宣伝活動をしないの? 人を呼ばなくちゃいけないのに」といわれたことなんです。同人誌即売会はパロディ・二次創作もあるしエロもあるから、当時の我々は宣伝するなんて考えもしなかった。運営だけではなく参加者も、即売会の宣伝をするなどと言ったら、「なぜ一般の人を呼ぶようなことをやるんですか?」という時代だったんです。でも木谷さんのコミックキャッスルは考え方が違って、もっといろんな人にアピールしていこう、宣伝していこうという方針だった。

木谷:山一證券から独立する前後にいろいろお話を聞きに行って、結局、同人サークルのみなさんって、綺麗な言葉でいえば「いろんな人に自分の描いたものを見てほしい」、若干汚い言葉でいえば「本がたくさん売れてほしい」と考えているように感じたんですよ。だったら、一般の参加者が多い方が、参加サークルさんも喜んでくれるんじゃないかな、と。そうであるなら、宣伝に力を入れるべきだと考えたわけです。サークル数に対して参加者の数が多い方が、みんながハッピーになれる。それで実際、本がよく売れるイベントだというので、評判が上がったんです。最初の内は。

筆谷:漫画・アニメ畑の運営ではない人の発想なんですよね。今の若い人にはあまりわからない感覚だと思いますが、漫画・アニメ畑の人たちには、「一般人の目に触れないようにコソコソやろう」という感覚があったんです。今ではもう、コミケもこれだけ大きくなったから、「コソコソ」だの「目立ちたくない」だのは無理なんですが。30年前くらいのことですから、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の影響もまだ大きかったですしね。 アニメファン、漫画ファン、コミケファンというのは、ちょっと社会からの見られ方がひどいこともあって、目立ちたくなかった。

木谷:専門店ですら目立たないようにしてましたもんね。実際に即売会を運営するようになってみると、そう考える人たちの気持ちがわかる部分もありました(苦笑)。

ともあれ、そこで作家といっぱい知り合えて、繋がりが持てたのは良かったですね。あとは「キャラクター」というものにすごく強くなった。それが今の仕事にも生きていると思います。起業してすぐ、同人誌即売会をコミケの真似してちょっとやらせていただいたことが、ブシロードの原点になっている。カードゲームにしても、イラストの要素がすごく大きいので、そこに繋がっているんですね。

筆谷:木谷さんの人生の「1クール目」の時期のことですよね。とあるインタビューでされていたこの言い回しは、とてもおもしろかったです。1994年に起業されてからの人生が13年周期になっていて、2007年にブシロードを立ち上げたのは「2クール目」の始まりだと。そして、ちょうど今年の4月が2クール目の終わりだった。

木谷:偶然なんですけどね(笑)。そして、2クール目の最終回が、こうなるのか……とは感じています。

▽筆谷芳行(ふでたに・よしゆき)
1964年東京都生まれ。コミックマーケット共同代表。創業75年の漫画出版社・株式会社少年画報社取締役兼ヤングキングアワーズ編集長も務める。

「エアコミケ」
5月2~5日に開催予定。
コミックマーケット98の開催を予定していた期日に合わせ、各種企画が行われる。

▽木谷高明(きだに・たかあき)
1960年石川県生まれ。山一證券株式会社を経て、1994年に株式会社ブロッコリーを設立。2007年株式会社ブシロードを設立、2019年東証マザーズ上場。

「BanG Dream!(バンドリ!)」

5月2日(土)~5日(火・祝)にかけて、「バンドリ!GW特別企画」を実施。
4日間連続で生放送番組をYouTube Liveにて配信予定。(前田久)