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SuperMに溢れる様々な“シナジー”の可能性 新しい時代に希望を見せるヒーローたち

2020年04月30日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

SuperM『SuperM』

 「西洋×東洋のシナジーを生み出すようなグループを」という狙いで結成されたグローバルグループ、SuperM。彼らのキーワードは、まさに「シナジー」だ。


(関連:SuperM、『Beyond LIVE』から感じた世界中のファンとの“繋がり”とライブの新たな未来


 もちろん、その1つは各グループでメインボーカルやダンスマシーンと呼ばれるメンバーが集結しているという点。SHINeeのテミン、EXOのベクヒョン、カイ、NCT 127のテヨン、マーク、WayVのテン、ルーカスというメンバー構成は、「K-POPのアベンチャーズ=地上最強のヒーローチーム」との呼び名を持つほど。例えば、SHINeeのなかではマンネ(末っ子)のテミンが、SuperMではセンターに立ちグループをリードしていく。そんな今まで以上に頼もしい姿を見られるのは、新たなチームの経験があればこそ。安定した環境で積み上げてきたからこそ見える彼らの魅力もあるが、新しい環境だからこそ見えてくる新たな顔があるのも確か。


 「僕たちデビュー2日目です!」「新人グループ!」と、移動中に撮影されたとみられるテミンのインスタライブでは、メンバーが楽しそうにそう声を上げていた。不安でいっぱいだった最初のデビューとは違い、確かな経験、磨かれたスキル、そして各グループを代表しているというプライドを持ってのデビュー。しかも肩を並べるのは自分と同じくらい努力してきた猛者たちとなれば、さらに自分自身の武器を磨かざるを得ない。


 「Jopping」で見せる、腰を落として拳を握りしめ体を揺らす、息の合った迫力のあるダンスパフォーマンスは、まるで戦いの舞いのようにも見える。1つひとつのステージにこれまで彼らが身につけてきたものを出し切ろうという気合を、そしてこの刺激的な環境から多くを吸収してより強くなろうという気概をひしひしと感じるのだ。


 さらに、SuperMは生身のライブ×ITテクノロジーのシナジーも生み出している。4月19日には、『One World: Together At Home』へ出演。『One World: Together At Home』とは、WHO(世界保健機構)と非営利団体・Global Citizenが主催し、レディー・ガガとコラボしたスペシャル番組。新型コロナウイルスと闘う医療従事者を称え、支援することを目的に、世界をリードするアーティストが自宅でのパフォーマンスをライブ配信した。


 こちらの配信では、新曲「With You」を披露した7人。「Jopping」のようなステージの気迫みなぎるパフォーマンスから一転、リラックスした表情で勉強や料理、トレーニングなど、思い思いの「おうち時間」を過ごす姿が映し出された。思わず体でリズムを取りたくなるようなサウンドに、みずみずしい歌声が実に爽やかで、なかなか外に出られないモヤモヤした気分を晴らしてくれる。


 また、4月26日にはNAVER V LIVEを通してAR技術とインタラクティブコミュニケーションが合わさったオンライン適合型コンサート『Beyond LIVE』を実施。全世界109カ国、実に7万5000人の有料視聴者が生配信を見守った。新曲「Tiger Inside」では、檻やリアルな虎がARで表現され、イリュージョンに近い感覚でライブを楽しむことができた。新しい時代に希望を見せていくのも、ヒーローたちのミッションとも言えそうだ。


 加えて、7人の話せる言語をあわせると、英語、韓国語、日本語、広東語、中国語、タイ語と実に多彩。そして、ダンスも情緒を表現する体を使った言葉という意味でも、カイはクラシックバレエからポップダンスまで幅広く踊りこなすことができる。多くの言葉を知るということは、それだけ多くの人にメッセージを発信し、結び合わせる力があるということ。彼らの放つ言葉や歌やダンスで、各国の人が知り合うことができる。遠い国の、全く交わることがなかったと思っていた人たちが、SuperMを通じてコミュニケーションを取り、そこからまた何かが生まれるかもしれない。Homeにいながら、世界と繋がることができる時代だ。SuperMが進む未来には、彼ら自身に起こる、そして世界中に潜む、シナジーの可能性に溢れている。(佐藤結衣)