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『鬼滅の刃』無惨との因縁に決着を 仲間たちへ受け継がれた珠世の意思

2020年04月27日 13:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『鬼滅の刃(2)』

 いよいよクライマックスが迫る『鬼滅の刃』。物語の序盤から登場し、無限城編以降では大きな役割を果たした珠世に関して、改めて紹介するとともに、彼女の意志を継いだ者たちの活躍を振り返りたい。


参考:『鬼滅の刃』無惨を倒したら連載は終了するのか? 人気絶頂作品の「連載継続問題」を考える


 珠世はもともと戦国時代に無惨についていた鬼であった。だが、継国縁壱と無惨との闘いで無惨が敗れて逃げたことから、珠世は無惨のもとを離れた。以来、鬼でありながら医者になり、鬼狩り・無惨抹殺に加担する。


 珠世は、拳に鬼を人間に戻す薬を仕込み、138話で鬼殺隊本部が無惨に襲撃されたときは、捨て身で肉体を取り込ませた。


 また、花柱・胡蝶しのぶも毒/薬の調合能力があることから、鬼の弱点である藤の木の毒を珠世と共同開発していた。そして、しのぶはその毒を全身に取り込んだ状態で、上弦の弐・童磨に捨て身で吸収されにいく。結果、童磨は毒の効き目から大幅に弱体化して、カナヲたちに倒されたのだ。


 無限城での無惨戦では、無惨は柱たちに対して圧倒的優位でいたものの、珠世の意志を継いだ愈史郞の鬼気術により、伊之助、善逸、カナヲらは身を隠した状態で参戦し、わずかながら活躍した。


 第193話では、無惨は炭治郎が疲労により太刀に精細を欠いていると考えたが、無惨も炭治郎にてこずっていることに自分で気づく。そこで、彼は自身の細胞に残る記憶を読んだところ、珠世が使った薬によって老化し続けていたことを知る。三時間以上続いた薬の作用で、実は九千年老いていたのだ。以降、無惨は炭治郎たちとの闘いで、老化薬を分解できずその修復に体力を奪われ、次第に追い込まれる。


 珠世による薬の効き目から、かつて戦国時代に相対した日の呼吸の剣士・継国縁壱につけられた古傷にも、無惨の身体は耐えきれなくなっていった。


 無惨との長きに渡る因縁に決着をつけるため、仲間に「意志の継承」をすることによって大きな成果を出した珠世。彼女の鬼狩りへの貢献は大きい。