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BEYOOOOONDS 岡村美波、“可愛らしさ”と“強さ”を備えた元来のアイドル気質 キャラクター性を徹底解説

2020年04月25日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

BEYOOOOONDS

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。


(関連:【写真】BEYOOOOONDS 岡村美波


 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。第8回はBEYOOOOONDSおよび雨ノ森 川海のメンバー、岡村美波。BEYOOOOONDS内の妹キャラ的なイメージがある彼女だが、はたしてどんな女の子なのだろうか。


●松浦亜弥がきっかけでハロプロへ
「みいみ」というニックネーム、可愛らしい声質、常にニコニコな笑顔が印象的な岡村だが、自分でも覚えていない小さい頃から、家族に「アイドルになりたい」と言っていたという。子役モデルの仕事などもやっていたそうだが、彼女がハロプロに興味を持ち始めたのは、松浦亜弥「♡桃色片想い♡」のMV動画を観たのがきっかけだった。


 この曲は2002年のリリース当時、エフティ資生堂「ティセラ」CMソングとしてパワープレイされたことで、デビュー2年目の松浦の人気を全国区へ押し広げるきっかけにもなった一曲だ。また、今年1月にテレビアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(TBS系)のエンディング曲としてカバーされたことによりTwitterでトレンド入りして再評価されたのも記憶に新しい。


 岡村は「こぶしファクトリーがメジャーデビューした頃に松浦亜弥を知った」と言っているから、2015年、彼女が小学5年の頃に出会ったということになる。


 松浦の可愛さに衝撃を受けた彼女は、モーニング娘。の追加メンバーオーディションへ応募する。そちらは落選となったが、2017年3月にハロプロ研修生へ加入。同期には現Juice=Juiceの松永里愛、そして現在は同じBEYOOOOONDSに在籍の島倉りか、江口紗耶らがいる。岡村は大阪府出身なのだが、松永も大阪府、江口は兵庫県出身ということで、3人は同期かつ近畿地方出身という共通点がある。


 2017年5月のハロプロ研修生実力診断テストでは、松浦をリスペクトする岡村らしく、「トロピカ~ル恋して~る」を選曲した。
 (なお、今年の2月には松浦のバレンタインソング「チョコレート魂」を岡村が自撮りアカペラで歌う動画もアップされている)


 そして2018年6月、高瀬くるみ・清野桃々姫が所属する新グループへ前田こころ・山﨑夢羽とともに加入することが発表され、グループ名は雨ノ森 川海となり、BEYOOOOONDSとなる。BEYOOOOONDSの12人の中では、岡村と清野の2人がそれぞれ2004年10月・12月生まれでグループ最年少となる。今年4月から高校1年になったが、去年までは中学3年で、BEYOOOOONDS内で唯一の中学生メンバーだった。


●ぬいぐるみ・動物・ピンクが好き
 ハロプロ研修生に加入して数カ月後、2017年8月にアップされた研修生紹介ムービーの中で、岡村は「本物のアイドルになれるように一生懸命頑張ります」と言っている。これは松浦亜弥の影響大なのだろうが、それだけではなく、岡村はアイドルの大きな要素のひとつである「可愛らしさ」についての資質を元からたくさん持っている。逆に言えば、その資質によって松浦に惹かれた、とも言えそうだ。


 まず、岡村といえばぬいぐるみ好きでよく知られている。ぬいぐるみが趣味の女の子はさして珍しくもないが、彼女はその所有数が常軌を逸している。普段は180体のぬいぐるみと遊んでいて、就寝時は30体のぬいぐるみと一緒に眠る。小さいものまで合わせると、全部で300体のぬいぐるみが自宅にあるというのだ。


 中学2年までは熊のぬいぐるみのエミリーちゃんがいないと眠れなかったが、中3になったら自立したのか、なくても眠れるようになったそうだ。それでも普段から持ち歩いているようで、岡村自身のブログはもちろん(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12435041647.html)、一岡伶奈のブログや(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12563927839.html)、アンジュルム上國料萌衣のブログにも登場したりしている(参照:https://ameblo.jp/angerme-ss-shin/entry-12413301924.html)。


 ぬいぐるみだけでなく、本物の動物も好きな岡村。小学1年からハムスターを飼っていたほか、現在はハリネズミを3匹飼っている。名前はそれぞれコロン、まりん、みるきーで、岡村の2019年バースデーイベントグッズのTシャツ柄になっているほど有名だ。将来はオーストラリアのケアンズで動物王国を作るのが夢だと語っている。


 また、好きな色はピンクで、これは研修生時代から公言していた。元Juice=Juiceの宮崎由加は、岡村と舞台『タイムリピート~永遠に君を想う~』で共演した際に「お洋服もバッグも靴もピンクばっかりでダンスの先生からピンクちゃんって呼ばれているのもかわいい。」と話していたことがあり(参照:https://ameblo.jp/juicejuice-official/entry-12413051532.html)、普段からピンクグッズを着用していたことがわかる。その甲斐あってか、BEYOOOOONDSでのメンバーカラーも、岡村はピンクに決まった。


●意外に強め? 機材トラブルも冷静に対処
 上記のように、まるでアイドルになるために生まれてきたかのような岡村だが、そことのギャップを感じさせるような側面もいくつか見られる。「実は中身は全然女の子らしくなくて、結構やんちゃで男の子みたいな感じ」とインタビューで本人が話していたことがあるのだが、まず挙げられるのは、寒い季節でも半袖の服装でいることが多いという点だろう。


 2019年1月にアンジュルム船木結が山崎夢羽・江口紗耶・岡村美波というBEYOOOOONDSの後輩3人を連れてスケート場へ遊びに行ったことがあるのだが、その時に江口と岡村は生足だったという(参照:https://ameblo.jp/angerme-ss-shin/entry-12432989513.html)。同年4月には、早春の季節にさっそく半袖・短パンに衣替えしているし(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12452211247.html)、同年9月の北海道でのライブイベントにBEYOOOOONDSが出場した際も、9月とはいえ北海道に半袖・短パンで訪れている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12530556430.html)。


 また、岡村の父親はラグビーの経験があるとのことで、彼女も幼少の頃からラグビー好きで、タックルして遊んだりなど強めな経験がある。


 こうした意外な強さがステージ上に現れたことがある。2019年8月に開催の『TOKYO IDOL FESTIVAL』にBEYOOOOONDSが出場して「ニッポンノD・N・A!」を歌った時のことだ。2番Aメロの〈生粋の表裏一体〉という箇所の直後に、機材トラブルによりバックトラックが止まってしまったのだ。だが、その後の〈漁るトレンドアプデにアップアップ〉という箇所を、岡村は臆することなく無音の中で歌い継いだ。それからバックトラックが少しズレて復帰したのだが、そこにも岡村はちゃんと合わせて歌ったのだ。この時は、岡村が歌い続けるのと同時に、清野桃々姫がリズムをキープするために即興でヒューマンビートボックスをやり始めたり、それらを観た観客が瞬時に手拍子をやり始めるなどいろいろあったのだが、冷静に対処する岡村の肝の据わり方が特に印象に残るエピソードとなった。


●特技や趣味多め、新曲の見せ場もゲット
 そのほか、岡村はいろんな方面に興味を向ける多趣味なところがある。小学3年の時に祖父と祖母(岡村は「おじいちゃま・おばあちゃま」と呼んでいる)からクリスマスプレゼントとしてしゃべる地球儀をもらったことがあり、それで勉強したのか、国名や国旗をたくさん言えるという特技がある(参照:https://www.instagram.com/p/B9qrdiKlr5l/)。


 また、好きな音楽はEDMで、一番好きなノリノリ系の曲はMartin Garrix「Animals」だという(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12466279378.html)。


 EDM好きが高じてDJも練習中だ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12537762918.html)。また、イラスト描きにもハマって、自身のオリジナルキャラクター「Mlien(ミイリアン)」をジーンズに描き込んだりもしている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12588895482.html)。こういった音楽やイラストの趣味がアイドル業への表現に将来フィードバックされることも充分に考えられる。


 Mlienはオリジナルキャラだが、岡村には「みいみポーズ」というオリジナルポーズもある。両手の指3本をほっぺたにくっつけるポーズで、右足を横に広げるのもポイント(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12571585362.html)。また、岡村のブログはハートマークを多用しているのが特徴だ。こういったポーズやブログなどでキャラ付けを明確にしていくのは王道アイドルっぽい。


 今月15日に公開されたBEYOOOOONDSの新曲「ビタミンME」では、曲終盤の〈ME ME もっともっとギブミー/ビタミンME〉というパートを「みいみ」がセンターで歌うという趣向になっており、大きな見せ場が与えられた。また、17日には岡村が同曲をお家で歌ってみたというInstagram動画もアップされた(参照:https://www.instagram.com/tv/B_CuOF1FLAD/)。


●あこがれの先輩・好きなハロプロメンバー
 前述したように、岡村があこがれているハロプロの先輩は松浦亜弥だ。現役メンバーだと、元こぶしファクトリーで現Juice=Juiceの井上玲音が好きだとも言っている。


 ほかには、元アンジュルムの田村芽実の名前を挙げたこともある。『マリーゴールド』という舞台を観て、その演技力のすごさに興味を持ったとのこと。同舞台は、末満健一による『TRUMP』シリーズの中のひとつで、かつてモーニング娘。’14とスマイレージの主演で行われた『演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」』も世界観が共通している。『マリーゴールド』は田村がハロプロを卒業したあとの2018年上演なので、岡村は田村に直接会ったことはないようだ。


 同じBEYOOOOONDS内では、清野桃々姫と一緒にいることが多い。前述したように岡村と清野はグループ内の最年少コンビ。2019年11月に2人でディズニーランドへ遊びに行っているが、仕事以外のプライベートで遊ぶのは意外にもこれが初めてだった(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12541676533.html)。


 また、岡村は最年少にも関わらず、他メンバーを気遣うエピソードが多い。清野に悲しくて嫌なことがあった時に、「嫌だったね」「いいんだよ」とたくさん言いながら話を聞き続けたり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12512885673.html)、山﨑夢羽が2019年夏のハロプロコンサートのシャッフルコーナーで難しい歌割りを振られた時も、常に袖で見守っていたり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12517722016.html)。見返りを求めない慈愛の精神はアイドルにとってひとつの構成要素だが、彼女はすでに備え持っているようだ。(ピロスエ)