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『エール』でテレビドラマ初出演の吉原光夫、二階堂ふみの魅力を語る 「本物を求めている人」

2020年04月23日 08:21  リアルサウンド

リアルサウンド

『エール』写真提供=NHK

 毎週月曜日から土曜日まで(土曜日は1週間の振り返り)放送されているNHKの連続テレビ小説『エール』。このたび、吉原光夫よりコメントが寄せられた。


参考:『エール』第20話では、音(二階堂ふみ)が梅(森七菜)に裕一(窪田正孝)との関係を指摘され……


 本作は、昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田正孝)とその妻・音(二階堂ふみ)の物語。


 吉原が演じるのは、関内家が営む馬具店の職人頭・岩城新平。強面だが、職人としての腕は一流で、安隆(光石研)亡き後の関内家の女性たちを支えていく。


 劇団四季で多くの舞台に出演し、2011年のミュージカル『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンを演じるなど、演劇界で活躍を続けてきた吉原だが、連続テレビ小説は本作が初出演となる。吉原は、「『こんな俺が、朝8時に映ってもいい顔なのかな』というのは(マネージャーに)聞きましたよ(笑)」と、思ってもいなかったオファーだったことを明かす。


 吉原はテレビドラマ自体への出演も本作が初めてであり、最初の撮影も緊張していたというが、「撮影自体は、僕がイメージで思っていたよりも、監督が出演者側に預けてくださる現場で。『吉原さん、どう思います?』『ここはどうします?』と投げかけてくださるので、舞台と同様、いろいろとトライさせてもらえました。やりにくさは全くなかったですね。逆に新鮮でした」と振り返る。


 吉原が演じる岩城は腕利きの馬具職人。“一流の職人”という設定がプレッシャーだったようで、「北海道まで行って勉強しました。でも、死ぬほど練習をしたので、そこは自信があります。お世話になった工場の職人さんからは『ふつうに働けるよ』と言われるくらいに、今ではうまくなったと思っています。手にはマメがたくさんできましたけどね」と役作りの裏側を明かした。


 自身が演じる岩城については、「馬具職人としてのプライドを保つために厳しい人間になったんだろうなと思います。裏を返せば、たぶん中身にあるものは、あたたかくて、信じたものにまっすぐな人」と分析。また、安隆が亡くなったことにより、岩城が一度は関内家から出ていく選択をとったことについて、当初は納得がいかなかったという。「岩城はどんなときでも出ていかない人なんじゃないかと思っていたので。幼少期の音(清水香帆)に、『職人は仕事がなきゃ食ってかれん』という台詞を言うんですが、役を演じていくごとに、あのときの行動は、関内家のためだったのかなと思えるようになりました。さらに一流になろうとして、外で職人としての腕を上げようとしたのではないかと思えて、あるときふっと腹に落ちたんですよね」。


 岩城と幼少期から関わる音役の二階堂ふみについては、「すごく男気がある人」と評し、「ご一緒させていただいたシーンで、監督たちが難しいなと捉えている撮影があったんです。僕は撮影のことは分からないのですが、二階堂さんとしゃべりながら一緒に馬具を作り上げていくシーンで、二階堂さんが通しで撮ろうと提案されたことで状況が好転したことがありました。本物を求めている人なんだなと思いましたし、女優さんより役者という言葉のほうが似合う俳優さんですね」とその魅力を語った。


 最後に視聴者に向けて、「ミュージカルを見てくださっているお客さまが、朝ドラをどう見るかはわからないですが、たぶん僕についてはあまり違和感なく見ていただけると思います。そこまで出演シーンが多いわけではないので(笑)、ぜひ見つけていただけたらと思います」とメッセージを送った。(リアルサウンド編集部)