あしたのチームは4月20日、「テレワークと人事評価」に関する調査結果を発表した。調査は3月にネット上で実施し、従業員数5人以上の企業に勤め、直近1か月以内に週1日以上テレワークをした一般社員と、テレワークをした部下のいる管理職の300人から回答を得た。
「テレワークをしてみて感じたこと」を聞くと、最も多かったのは「通勤時間がない分、読書や勉強などスキルアップの時間が持てる」「人間関係のストレスがなく気楽」(各30.2%)となった。
管理職の3割「部下が仕事をサボっているのではないか」
3位以降、「仕事態度に緊張感がなくなった」(27%)、「人とのコミュニケーションがなくさみしい」(24.2%)、「家事・育児・介護と仕事との両立がしやすい」「頑張りが評価されにくい」「自律的に仕事をするようになった」(各16.9%)と続く。
役職別にみると、管理職では1位が「読書や勉強などスキルアップの時間が持てる」(37.8%)、2位が「人とのコミュニケーションがなくさみしい」(30.6%)となった。一方、一般社員は「人間関係のストレスがなく気楽」(36.7%)、「仕事態度に緊張感がなくなった」(28%)が上位2つとなった。
管理職にテレワーク時の不安を聞くと、1位は「生産性が下がっているのではないか」(48%)。2位以降、「報連相をすべき時にできていないのではないか」「仕事をサボっているのではないか」(各32.7%)、「仕事ぶりが見えない期間の人事評価をしにくいこと」(30%)など、部下に関する不安が続いた。
一方、一般社員に不安を聞くと、「オフィスより仕事がはかどらないこと」(38.7%)が最も多かった。次いで「上司・同僚・部下に相談しにくいこと」(28.7%)、「サボっていると疑われているのではないか」(28%)、「残業申請がしにくいこと」(27.3%)、「仕事ぶりを評価してもらいにくいのではないか」(16.7%)と続く。
4割が「テレワークでの人事評価は見直しが必要」
テレワーク時の部下の人事評価は、管理職の7割以上が「オフィス出社時と比べて難しい」(73.7%)と回答。
その理由は「勤務態度が見えないから」(72.6%)が最も多く、次いで「成果につながる行動(アクション数、内容等)を細かく把握しづらいから」(67.1%)、「勤務時間を正確に把握しづらいから」(45.2%)、「会社をよくする行動(掃除、挨拶等)を評価しづらいから」(31.5%)と続いた。
テレワークを前提とした人事評価制度について、「見直しをする必要がある」と回答した人は全体の41.3%。役職別にみると、「管理職」(52.4%)の割合が「一般社員」(29.3%)を大きく上回った。具体的には、
「今より成果主義を推進する必要がある」(58歳男性)
「生産性の高さを数値化できるようにする。成果を重視するような評価制度に改める」(38歳男性)
という声が寄せられた。中には「中間管理職以下の職員の評価の大部分を占める行動評価(教育・伝承・戦略その他)についてはは大きく変更しなければならないと感じる」(48歳男性)という声も寄せられた。