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10万円給付金でアーロンチェアが売れる?リモート勤務で自宅オフィス用品が人気

2020年04月21日 01:52  Fashionsnap.com

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アーロンチェア Image by: FASHIONSNAP.COM
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から外出自粛の動きが広がる中、自宅での滞在時間が増えたことで消費行動にも変化が見られ始めている。ファッションアイテムや化粧品の売上が落ち込む一方、外出自粛を機に住環境を見直す人が増えたことでインテリア商品の売れ行きが伸びている。
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 外出自粛要請により多くの企業が在宅勤務を導入する中、これまでリモートワークを経験したことが無い人にとってはいかに自宅で効率よく働けるかが喫緊の課題。アマゾンでは「ほしい物ランキング」や「売れ筋ランキング」にワークチェアをはじめ、デスク、PCスタンド、デスクライト、モニターアームなどがランクインしており、リモートワークの導入によりオフィス家具の需要が高まっている。楽天市場の商品の週間ランキングでは、マスクやアルコール消毒液がランキング上位の大半を占める中、20代男性部門、30代男性部門でオフィスチェアがランクインするなど需要が徐々に伸び始めている。
 家具大手のニトリが発表した国内売上高のデータによると、小売店や商業施設が臨時休業・短縮営業の対応を迫られた状況にも関わらず、3月の実店舗及び通販事業を合わせた売上は前年比14%増、客数は18%増と好調。新生活向けの家具・家電類が堅調に推移したことに加えて、リモートワークに伴うオフィス家具の需要が後押ししたと見られる。オフィス家具を中心に扱う通販サイト「アスクル」や「オフィスコム」では、在宅勤務者に向けた商品の特集を組むなど力を入れ始めており在宅特需をすくう動きも見られる。
 インテリア商品における消費行動では、価格帯だけではなく品質やブランド、座り心地などにもこだわって選ぶ傾向も強まっている。アマゾンでは「ほしい物ランキング」にアーロンチェアなどの高級チェアもランクインするなど、リモート勤務が長期化することを見据えて長く愛用できるオフィスチェアの購入を検討する人が増えているようだ。政府から一律支給される10万円を念頭に、支給額を中心価格帯としてこれまでよりも高価格帯のチェアの売れ行きが伸びる可能性もある。
 仕事の作業環境にフォーカスした商品以外にも、「ズーム(Zoom)」での会議をはじめオンライン上でのコミュニケーションが急増したことで、ウォールペーパーや安価で購入できるアート作品といった壁をコーディネートするための商品の需要も高まりを見せている。「フランフラン(Francfranc)」では"壁ジェニック術"と題した模様替えの特集を組むなど、働き方の変化に対応した訴求方法を打ち出す企業も登場。外出自粛の期間がさらに長引けば今後、家具・インテリアブランドはコーディネート相談や家具の配置イメージのしやすさなど、より実店舗に近い購買体験の提供がオンライン上で求められそうだ。
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