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スナップ誌「FRUiTS」復刊へ、資金調達のためのタグを発売

2020年04月20日 22:32  Fashionsnap.com

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「The FRUiTS Magazine Tag」(2,000円) Image by: ストリート編集室
ストリート編集室の青木正一氏が、スナップ誌「フルーツ(FRUiTS)」の復活に向けて準備を進めていることがわかった。
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 フルーツは原宿のストリートのリアルな被写体を収めたスナップ誌。1996年に第1号を発売して以来、1985年に発行した「ストリート(STREET)」とともにスナップ誌の先駆けとなった。しかし「オシャレな子が撮れなくなったこと」を理由に、2016年12月23日に発売した233号をもって月刊を終了。その後は創刊号復刻版を含む4号を不定期刊行し、2017年12月に発売した237号をもって新刊をストップしていた。青木氏は新プロジェクトとして、メンズのストリートスナップを軸にした新メディア「ディスコード(discord)」をスタートすると昨年1月に発表。しかし立ち上げの準備を進めていた中で、「ファッションの流れが予想よりも早く、"フルーツ的なファッション"が盛り上がる段階に入った」として、フルーツの復活を決断したという。
 フルーツの復刊については今年始めに英メディア「DAZED」が記事を掲載。青木氏はその中で元「ヴェトモン(VETEMENTS)」のデザイナーで、現在は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のアーティスティックディレクターに専念しているデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)や、「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™)」のデザイナーで「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズ部門のアーティスティックディレクターを務めるヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)らが打ち出したラグジュアリーストリートのスタイルが現代のファッションシーンを大きく変え、原宿ストリートにも新しい変化が生まれたことがフルーツの復活につながったことを明かしていた。
 再スタート後はウェブと連動する予定。刊行ペースは月刊に戻す方針だが、発売日に定日は設けないという。本来は4月から本格的に撮影に入り、6月ごろに復刊を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、青木氏は再スタート時期の具体的な明言は避けている。しかし復刊の方針に変更はないという。青木氏はFASHIONSNAP.COMの取材に対し、「新型コロナウイルスが今後どうなるのか、また新型コロナウイルス収束後のファッションシーンがどうなるのか全くの未知数ですが、原宿ストリートのファッションをまた盛り上げていきたいという思いも込めている」とコメントした。
 復刊に先駆け、休刊から外出自粛の動きが広まる前まで撮影したものを写真集「FRUiTS season2 00号」として5月中に発売することを検討している。そのほか、ブランドとのコラボレーションアイテムを展開することも視野に入れているという。
 現在は復活資金に充てるためのドッグタグの販売を開始。ドッグタグの販売は、イーロン・マスク(Elon Musk)が立ち上げたトンネルを掘る会社の資金調達プロジェクト「The Boring Company Hat」からヒントを得たという。本体は蛍光ピンクのアクリルにロゴとシリアルナンバーをレーザーで刻印したデザインで、シリコンゴム紐が付属する。価格は2,000円。4月20日時点では完売しているが、今週中に再入荷する予定だ。
【過去のインタビュー】STREET、FRUiTS創業者 青木正一「今年は撮るかも」(2012年掲載)


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