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「まだまだ日本は男尊女卑」だと思うこと 「コロナで休校。休むか仕事をやめるのは当然のように女」などの不満続々

2020年04月20日 12:30  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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「フェミニスト」や「フェミニズム」という言葉をよく聞くようになった昨今だが、いまだ「日本は男尊女卑」という不満を持つ人は少なくない。

ガールズちゃんねるに4月中旬、「まだまだ日本は男尊女卑だと思うことは?」というトピックが立った。トピ主の女性は、「私の会社は男性社員の方が賃金が高く、仕事ができて能力が高い女性社員も沢山いるのに、上司は男ばかりです」と不満を漏らす。トピック内の書き込みはこれに共感し、

「同じ仕事なのに男の方が給料いい」
「結局お茶汲みは女性の仕事。金融機関で働いています」
「結婚したら夫側の苗字に入ることが当然みたいな風潮」

など、不平不満を訴える声が次々に上がった。(文:okei)

「夫婦でお互いテレワークなのに、夫は子供の世話もせず仕事だけ」


世界経済フォーラムによる「ジェンダー・ギャップ指数2020」では、日本は153か国中121位と過去最低を記録している。2018年に発覚した医学部の不正入試問題は、複数の大学が男子や現役生に一律加点し、女子を一律減点していたことなどが明るみになり物議を醸した。不平等を感じるのも当然だ。

トピック内の書き込みには、今だからこそ浮き彫りになった不平等感も出ている。

「コロナで休校。共働きでも、同じ働き方をしていても、休むか仕事をやめるのは、当然のように女」
「夫婦でお互いテレワークなのに、夫は当たり前に何の疑問ももたず、子供の世話もせずに一人部屋にこもって仕事。時間ごとに交代してほしいと言うと、『え?なんで?』だって。子供の世話しながらテレワーク、集中できないの経験してみろよ!」

という叫びも。家にいても仕事以外何もしない夫、同じテレワークでも子どもの世話や家事は当たり前のように妻がやるという状況に「コロナ離婚」が頭をよぎる人もいるだろう。

また、「義実家行くと、バタバタ動いてるのは女ばかり」にも共感が集まっていた。「あほな舅が『男がなめられるようなことするな。ただ威張っておけ』って酒飲んでテレビ見るように夫に強要する」というから地域差や世代間ギャップの凄まじさも深刻だ。

「~してもらえる」という立場はリスクが高い

一方で、「(不平等は)たくさんあるけど、逆に女性であるメリットもたくさん受けてるので、何も文句は言いません」など、「女だから得をしている」という声もチラホラあった。

女だから得をすることとは、一時的に奢ってもらえる・養ってもらえる、肉体労働的なことを免除される、といったことだろうか。ただ、「~してもらえる」という立場は非常に危ういもので、若さや相手の優しさ度によって変わってしまう。よく「専業主婦はリスクの高い生き方」などと言われるように、経済力を男性にまかせきりにした場合、女性は自分の生存を誰かに委ね、発言権が失われるリスクも負う。

しかし、「だから女性は皆、男性以上に努力して経済的に自立しなくてはならない」という話でもないと筆者は思う。入試で差別されないとか、当たり前に男性の賃金の方が高い、共働きなのに家事育児は女性だけ、といった構造がなんとかならないか、という話だろう。

藤森かよこ氏(福山市立大学名誉教授)は、著書『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』(ベストセラーズ)の中で、

「フェミニズムというのは、簡単に言えば、『女だからといって損をさせられる言われはないし、誰かの犠牲にさせられることもお断りします』という思想だ」

と説いている。男女平等というと男女の体格差・出産など、できることが違うんだから仕方ないという言い合いで終わりがちだが、普通に頑張っていれば女性が経済的に自立できる世の中になってほしい。トピ主が訴えているのも、そういうことではないだろうか。