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就活面接で"将来どうなりたいか"を聞かれたら何と答えたらいい? 「自分はどうなっていれば幸せを感じるのか」を考えよう

2020年04月20日 07:20  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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「将来どうなっていたいですか?」「10年後の自分は何をやっていたいですか?」──面接で聞かれた時、どのように回答すればいいか悩んでいる学生は多いのではないでしょうか。

自分自身がやりたい仕事や、将来のビジョンもまだよくわからない。そんな人に向けて、就活サービス運営会社の採用担当を3年間経験してきた私から「将来像を考える際のポイント」をお伝えします。

どのように"未来"を考えれば、自信を持って語ることができるのか。納得できる就活のお手伝いが出来たら嬉しいです。(文:スカウト型就活サービス『キミスカ』広報・学生担当 末松怜央)

企業が面接で「将来の自分」を聞くのは、企業と学生のマッチ度をはかるため

面接には、今までやってきたことを聞く"過去"についての質問と、将来について聞く"未来"についての質問があります。後者は、会社でのキャリアプランや、自身の実現したいこと、自分の人生についてなどですが、なぜ企業はあなたの将来について聞きたいのでしょうか。

就職白書2018掲載の"企業側が面接で最も重視する項目"の1つに「今後の可能性」、ポテンシャルがあります。企業側は、自社のビジョン、提供できるスキル、今後の方向性などが学生とマッチしているかで判断します。

つまり、企業が提供する環境の中で、学生が最大限に活躍できるかどうかを見極めています。たとえば高校進学時、サッカーのプロになるという目標を持って高校選びをする際に、次の2校だとどちらを選びますか?

1.全国大会制覇を掲げるサッカー部で施設やコーチが充実している学校
2.自由な校風でサッカー部が存在しない学校

もちろん、人によっては「ゼロから作り上げたい」とサッカー部が存在しない学校を選ぶ人もいるかもしれません。しかし、多くは「学校が持っているビジョンと提供できるスキル」が自身にマッチしている1を選ぶと思います。学校側も、プロを目指している、活躍してくれそうな学生に入学してもらいたいはず。

それは面接も同じことです。面接での「将来の自分」の質問は、企業と学生がお互いをすり合わせるために実施しています。

なりたい「将来の自分」を探すために必要なことは?

とはいえ、「将来の自分」がわからない人も多いと思います。まず「将来の自分」を語るうえで、自分を知ることは欠かせません。そこで活用したいのが"適性検査"です。

適性検査は選択式の設問に答えていくことで、あなたの価値観や考え方を客観的に教えてくれます。自分自身で考えた際に出てこなくてもこの検査を受けることで職務適性を判断してくれるため、いいヒントになるでしょう。

そして、"企業のビジョンや社風を知ること"も必要です。重視したいのは企業サイトに載っている情報ではなくリアルな声の部分です。そのために、OB・OG訪問や座談会等に参加してみてください。

社員と触れ合う中で、実際にどのように仕事を進めるのか、ジョブローテーションの有無、昇進のタイミング、さらにはその人自身の「将来の自分」について聞いてみると自身のイメージとのマッチ度を測ることができます。

訪問が難しいのであれば、説明会や面接で積極的に質問して理解を深めていくことも良いでしょう。

今の自分で考えられる「将来の自分」の仮説を立てることが重要

自分自身について、企業について考えを深めても、実際に業務をやっているわけではありません。やっぱり将来像が固められない!という人もいるでしょう。結論、「将来の自分は絶対的にこうなっている!」とまで固まっていなくてもいいです。

働き始めて経験を重ねていくと新たな選択肢が増えていきます。そうすると「将来の自分」が変わっていくこともあり得ます。だからといって「学生のうちは将来像について考えなくてもいい」というわけではありません。

学生が将来像を考える際、その時手元にある選択肢から「将来の自分」を考えることが多いです(そのため将来を明確に決めきれないことがあります)。だからこそ、「今の自分で考えられる将来の自分について仮説を立てておく」ということをしてみてください。

企業は皆さんのポテンシャルを判断するうえで「将来の自分」についての話を聞きます。現状の知識・経験からどうなっていれば自分自身が幸せと感じるのか、今の自分に誇れることができるのか、自分の将来像をイメージしてみてください。そして、そのためにはどんな企業や職種を選択したらいいのかを考えてみてください。

すると、面接で「将来どうなっていたいですか?」と聞かれた際、なぜそのように考えたのか、どのような思いを持っているのかをストーリーをもって話すことができるはずです。企業ごとに無理やり作った「将来の自分」ではなく、自身の価値観が含まれたありのままの「将来の自分」を伝えられます。

近年、インターンが就職活動の主流になっていますが、インターン自体が目的ではありません。インターンを通して、自身の経験や知識を増やして、「将来の自分」を考える材料を増やしていくことに意義があります。

「将来の自分」を描けるのは、あなた自身です。ぜひとも、あなただけの将来像を描いて就職活動を楽しく進めていただければと思っています。もし、悩みや相談があればいつでもご相談ください。

【筆者プロフィール】末松 怜央

株式会社グローアップ 新卒事業部 広報・学生担当

1988年、福岡県北九州市育ち。日本大学理工学部卒業後、日本アイ・ビー・エム・サービスに入社。4年間SE・ITコンサルとして、様々な業界のプロジェクトを経験し、グローアップへ入社。

グローアップでは、新卒採用におけるスカウト型就活サービス『キミスカ』の営業と採用担当を兼任し、2019年2月より、広報・学生担当として、学生向けのセミナーやイベントを主催し、偽らない就活の実現のため、活動中。