トップへ

ナイキがアパレル企業のブランド価値ランキングで6年連続首位、ギャップとヴァレンティノは急落

2020年04月17日 12:32  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

ナイキ Image by: FASHIONSNAP.COM
英国のブランドファイナンスが、アパレル企業のブランド力を数値化したランキング「ブランドファイナンス Apparel 50 2020」を発表した。「ナイキ(NIKE)」が6年連続で首位となり、2位には「グッチ(GUCCI)」が昨年の5位から順位を上げてランクイン。3位は前回と同様に「アディダス(adidas)」が名を連ねた。

 ナイキのブランド価値は2020年1月1日時点で、前年比7%増の約348億ドルに到達。オンライン販売では昨年だけで10億ドルを超える功績を収めた。同じくスポーツウェアを展開する3位のアディダスは、ブランド価値が1%減少して約165億ドルとなった。
 50位以内にランクインしたブランドの中で最も急速に成長したのは「リーバイス(Levi's®)」で、ウィメンズ部門の好調によりブランド価値は昨年から7%増加。「コーチェラ・フェスティバル(Coachella Festival)」と提携したキャンペーンを実施し、若年層からの支持を得たことがブランド価値に反映されたという。
【あわせて読みたい】「リーバイス」立て直しの功労者 チップ・バーグCEOが変化するデニム市場で今思うこと
 逆に下落率が最も高かったのは「ヴァレンティノ(VALENTINO)」と「ギャップ(GAP)」で、いずれも39%低下している。ヴァレンティノは昨年の売上の30%を占めた中国全体の経済が減速したほか、香港のデモなどが影響し減収となった。以前から業績不振が報じられているギャップでは、同社に約15年在籍したアート・ペック(Art Peck)社長兼最高経営責任者(CEO)が昨年11月に退任し、230店舗の閉鎖を計画するなど、苦境にあえいでいる。そのほか、昨年2位の「ザラ(ZARA)」はブランド価値が21%低下し、ランクを6位に落とした。
>>ギャップは金銭・人的コストから「オールドネイビー」分社化を断念している
 ブランドファイナンスは、2020年1月から3月までの期間に新型コロナウイルスの感染拡大がそれぞれの企業価値に与えた影響を査定。アパレルは最も影響される分野の一つとし、アパレル部門全体のブランド価値は今後約20%下がることを予想している。その損失は最大1兆ドルに上るという。
【こちらもチェック】世界のブランド価値ランキングで「グッチ」がランクアップ、ファストファッションは低迷
■Brand Finance Apparel トップ10 ※()は昨年の順位1位 ナイキ(1位/←)347億9,200万ドル2位 グッチ(5位/↑)176億3,000万ドル3位 アディダス(3位/←)164億8,100万ドル4位 ルイ・ヴィトン(7位/↑)164億7,900万ドル5位 カルティエ(6位/↑)150億1,500万ドル6位 ザラ(2位/↓)145億8,200万ドル7位 H&M(4位/↓)138億6,000万ドル8位 シャネル(初)137億500万ドル9位 ユニクロ(8位/↓)128億7,800万ドル10位 エルメス(9位/↓)119億900万ドル