トップへ

堀内敬子、望月歩、松尾諭、相島一之 『エール』個性豊かな川俣銀行の面々に注目

2020年04月16日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『エール』(写真提供=NHK)

 『エール』(NHK総合)第3週で、伯父・茂兵衛が経営する銀行に勤めることになった裕一。そんな裕一の前に現れたのは、底抜けに明るい川俣銀行の人々だった。彼らとの出会いは、裕一にさまざまな影響を与えるとされている。音楽への強い思いを胸に抱いたまま銀行に勤める裕一を支える個性豊かな川俣銀行の人々に注目していきたい。


【写真】裕一がダンスホールで出会う美女


■落合吾郎(相島一之)


 落合吾郎は裕一が勤めることになる川俣銀行の支店長だ。行員たちをまとめるリーダー的存在で、面倒見のいいキャラクターだ。


 相島は、人のいいキャラクターからクセの強いキャラクターまで幅広く演じ分け、名脇役として名を馳せている。相島といえば、1998年から放送されたドラマ『ショムニ』シリーズ(フジテレビ系)で、ショムニの面々に冷たくあたる海外事業部の社員・三田村が印象深い。また連続テレビ小説への出演は、『春よ、来い』『純情きらり』『花子とアン』に続いて4回目で、窪田とは『花子とアン』でも共演している。


 相島は「福島ことばも温かく、しゃべっていて心地いいなあ」とコメントしており(以下、発言引用:『連続テレビ小説 エール Part1』NHK出版)、相島自身が醸し出す朗らかさが、落合のキャラクターに通じているように感じる。裕一を陰ながら心配し、応援する落合は、裕一が音楽の道へ進むときのキーパーソンになるはずだ。


■鈴木廉平(松尾諭)


 鈴木廉平は川俣銀行の行員。女好きなキャラクターで、女性に奥手な裕一をダンスホールに連れていく。


 裕一は第1週で、後に妻となる音(二階堂ふみ/清水香帆)と出会ったが、それ以降、母・まさ以外の女性キャラクターとの絡みはない。鈴木はそんな裕一をダンスホールに誘い、裕一の恋のきっかけを作るのだ。


 そんな鈴木を演じる松尾に見覚えのある視聴者も多いのではないだろうか。それもそのはず、松尾は『ひよっこ』と『わろてんか』、2本のNHK連続テレビ小説に出演している。『ひよっこ』では、主人公・みね子(有村架純)たちが通学に使う北茨城交通のバスの車掌を演じ、『わろてんか』では広瀬アリス演じる秦野リリコとコンビを組み、アコーディオンを奏でる漫才師を演じた。さりげなくも目を引く松尾の存在感は、視聴者の心を楽しませた。


 今回も女性好きなキャラクターが視聴者の笑いを生むに違いない。女性に奥手な裕一にどのようなアプローチをするのか楽しみだ。


■菊池昌子(堀内敬子)


 堀内敬子演じる菊池昌子は、川俣銀行の事務員であり、川俣銀行の紅一点。男だらけの銀行で見せる優しげな笑顔が印象的だが、菊池は離婚歴3回の恋多き女性である。しかし、そんな彼女が裕一の恋の指南役を買って出るのだから、裕一の恋路に期待が高まる。


 元劇団四季団員である堀内は、その演技力の高さに定評がある。またコメディエンヌとしても魅力的で、2006年からシリーズ化されたバラエティ番組『サラリーマンNEO』(NHK総合)ではSeason3から出演しており、コントによってガラリと変わる演技に魅了された視聴者も多いだろう。堀内は「チームワークが映像に表れていたらいいなと思っております」とコメント。裕一に女心を教える菊池と個性豊かな川俣銀行の人々の掛け合いに期待が高まる。


■松坂寛太(望月歩)


 川俣銀行行員で、まだ2年目の新人である松坂寛太。頭取の茂兵衛や、将来の頭取と噂される裕一にこびを売ったりするキャラクターだ。望月は自身のキャラクターについて「媚びを売ったりする役ですが、どこか憎めなくて親しみが持てると思います」と話している。


 望月は映画『ソロモンの偽証』で中学生・柏木卓也役に抜擢され、本格的に活動を開始。今、注目を集める若手俳優たちが多数出演したドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)でも生徒の一人を演じていた。「初の朝ドラ」だという望月は、キャスト発表時に「共演者の先輩方は本当に明るくて、温かくて、すごく楽しい現場です」とコメントしている。望月の演技から、和気あいあいとした現場の雰囲気が感じとれるかもしれない。


 第3週のタイトルにもある通り、裕一にとって、銀行員として働く道は音楽家の道とはほど遠い「いばらの道」。しかし、裕一を笑顔で迎え入れた川俣銀行の人々を見る限り、そのいばらの道は、前に進むことができないほど険しい道ではなさそうだ。裕一の人生に影響を与えるであろう彼らの動向を、役者陣のチームワークとともに注目していきたい。


(片山香帆)