ミシュランは4月15日、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の拡大を抑制するため、ヨーロッパにある10の拠点において、使い捨てマスクおよび、医療従業者向けの防護フェイスシールドの生産を開始すると発表した。
ミシュランが生産するマスクは使い捨てサージカルマスクと、繰り返し使えるタイプの2種類。これらは新型コロナウイルスと戦う各国の医療機関や、現場で働く医療従事者らに供給される。
同社ではまず、欧州10拠点で毎週40枚万に上るサージカルマスクを生産し、順次増産を行う予定だ。また、再生利用が可能なタイプのマスクは、5月までに100万枚の生産が予定されており6月には週500万枚ペースを目指すという。
繰り返し使えるマスクは洗浄ができる上に、フィルターを交換することで100回までの使用が可能。週500万枚の生産が実現すれば計算上、使い捨てマスク5億枚に相当する。
また、ミシュランはフランス国内の病院から要請を受け、医療従事者向けのフェイスシールドの製造もスタートさせる。これは滅菌消毒が可能なポリカーボネートを使用したもので、外部委託を通じ4月中旬以降に1万枚の生産を予定しているという。
この他にも人工呼吸器、医療機器部品、医療用クッション、手の消毒剤などの生産プロジェクトにも着手しているミシュランは「今後も行政や業界団体と連携を図りながら、必要な支援を行ってまいります」としている。