新型コロナウイルスの影響で、業績悪化する企業が増えている。中にはリストラされた人もいるが、自ら会社を去ろうと決意した人もいる。キャリコネニュース読者の管理・事務職の30代男性は「まさに今、辞めたい」という。
現在勤務する会社は「少し世の中の動きに鈍いところはありましたが、そこまで問題になるレベルでの会社ではないと思って働いてきました」という。しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受け、退職の意思を固めた。(文:林加奈)
まさかの4月に東京で管理職会議実施を決定
今回の騒動で男性が会社に「何か手伝えることはありますか?」と聞いた時のことだ。経営陣や担当部署責任者からは"キョトン"とされたという。男性が「リモート環境の準備やルールづくりなどいろいろあるでしょう」と指摘すると、
「首都封鎖なんて起きるわけがない」
「ウイルスの蔓延くらいの話だから、時間が経てば落ち着く」
と返された。連日の報道を伝えても「ウチ以外の会社が自粛してくれてるから、ウチはしなくても平気ってことじゃない?」と言う。さらに緊急事態宣言が出されているにもかかわらず、4月中に全国の管理職を東京に集めて会議を行うことが決まった。男性は
「テレビ会議の実施を進言しましたが、今度は『外部ツールを使うのはセキュリティ上不安』などと言っています。この状況を見て会社の将来に不安を覚えたのか、直属の部下の中で最も優秀な一人が退職を申し出てきました。辞めたいのは私も一緒です」
と嘆く。
業務が大変になっても給与は上がらず「それがお前の仕事だからな」
多くの商業施設が休業している今、ネット通販の利用が増えている。大手運輸会社に勤務する30代の男性は「コロナの影響で需要が高まり、それがさらに4~5倍に増えている」と語る。ただ、現場では相当な負担を強いられているようだ。
「2リットルの水が6本入った箱を2つくっつけた荷物を大量に出す業者と取引が始まってから、負担が大幅に増えました。毎日、百何十個仕分けるわけです。今までの業務を10とすると倍に感じます。足腰背中、痛いです」
それでも給与は上がらず、賞与もない。人事にも本社にも訴えたが「それがお前の仕事だからな。何か不満あるのか」と返されたという。
「人を軽んじて、訴えは聞かず、一方的に圧力をかけるパワハラ企業です。本当に辞めようと考えています」
と綴っている。新型コロナウイルスの感染が落ち着いた後、転職活動に勤しむ人は相当数いるのかもしれない。
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