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東洋紡が新型コロナの検出キットを研究機関向けに開発、最短60分以内で測定可能に

2020年04月14日 17:12  Fashionsnap.com

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東洋紡公式ホームページ ニュースリリースより
繊維業界大手の東洋紡が、最短60分以内で新型コロナウイルスの抽出から検出、測定までを可能とする新型コロナウイルス検出キット「SARS-CoV-2 Detection Kit」を開発した。新型コロナウイルスの治療薬やワクチン、消毒液などを開発する研究機関向けに販売を開始している。価格は1キット(100回使用可能)で税別9万円。

 検出キットは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて、北里大学大村智記念研究所と国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第2室が共同開発した。
 これまで新型コロナウイルスの検出にはPCR法(遺伝子増幅法)が採用されていたが、ウイルスから遺伝子を抽出する工程で約30分~2時間、遺伝子を増幅・検出する工程で約2時間を要し、最低でも2時間半かかっていた。SARS-CoV-2 Detection Kitでは、独自の遺伝子増幅酵素を採用することで、遺伝子の抽出工程が最短2分で完了。増幅・検出工程では、試薬の配合を調整して酵素の働きを最適化することで増幅に掛かる時間を最短56分に短縮し、最短60分以内で抽出から測定までが可能になった。
 今後は、検出キットの開発で得られた知見や技術を応用し、遺伝子増幅検査を迅速に行える全自動遺伝子解析装置「GENECUBE®」用の診断薬開発に取り組むという。
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