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TSIホールディングス、暖冬や新型コロナの影響で20年2月期は営業利益9割減

2020年04月13日 20:52  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

TSIホールディングス公式サイトより
TSIホールディングスが、2020年2月期の通期連結業績を発表した。売上高は前期比3.1%増の1,700億円、営業利益は同96.9%減の7,000万円だった。同社は今年1月に業績予想の下方修正を発表したが、売上高と営業利益ともに実績ではさらに下回る結果となった。

 TSIホールディングスは2020年2月期から3年にわたる中期経営計画において、プロパー消化率の改善を目指し、セールに頼らないブランディングとビジネスモデルの構築に努めるなど、利益率向上に向けた施策を推し進めている。しかし2020年2月期は増税や災害に加え、1月の商戦は暖冬の影響で伸び悩み、2月は新型コロナウイルスの影響で客数が急激に減少。下期に追加で販管費抑制を実施したものの、冬物をはじめとするセール商材の値引率を増加せざるを得なかったこと、春物商品の新作入荷が遅れたことや想定以上の在庫評価損が発生したことで、営業利益が前回予想の10億円を下回った。経常利益は18億5,100万円(前期比52.6%減)だった。
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 また、買収した米国子会社の業績が下振れたことで減損損失20億6,200万円を計上したことに加え、固定資産除却損が3億2,900万円発生したことなどにより、特別損失として42億8,100万円を計上。親会社株主に帰属する当期純利益は、21億8,100万円(前期は1億8,500万円の赤字)となった。
 2021年2月期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの感染収束時期や過去最大級の緊急経済対策の効果など、現段階では今年度の見通しは極めて不透明であることから未定としている。今後、合理的な見積もりが可能となった時点で公表するという。
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