世界的テノール歌手アンドレア・ボチェッリ、新型コロナ“激震地”のミラノから歌声を世界同時生配信

世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリ氏が現地時間12日、イタリアのミラノ大聖堂よりライブパフォーマンス「Music For Hope」を行った。YouTubeで同時配信された氏の美しい歌声は、新型コロナウイルス被害に苦しむ世界中の人々に愛と癒し、そして希望を届けた。

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キリストの復活を記念する祝日イースターに、世界的テノール歌手のアンドレア・ボチェッリ氏が「Music For Hope」と題したライブパフォーマンスを行った。新型コロナウイルスの欧州“激震地”となったイタリア北部ロンバルディア州のミラノ大聖堂（Duomo di Milano）より、無観客で行われた同氏のパフォーマンスは、現地時間12日午後7時過ぎよりYouTubeで世界に同時配信された。

このたびのライブパフォーマンスは、ロンバルディア州の首都ミラノのジュゼッペ・サラ市長から直々の依頼を受け、ボチェッリ氏が引き受けたことで実現、ボチェッリ氏は

「市長並びにミラノ大聖堂からの招待は光栄であり、私はそれに喜んで“Sì”（Yes）と答えます。」
「キリスト教イースターの象徴である再生・復興こそが、教徒にとって、そしてそうでない人達にとっても今、まさに世界が必要としているものです。」

と述べている。そして音楽で人々の心を1つにし「この傷ついた地球の鼓動を優しく包みたい」「寛大で勇敢、そして先見的な目を持ったミラノの街やイタリア全体が、再び再生・復興（ルネサンス）の原動力となる日が間もなく訪れることでしょう」と希望を語った。

そんなボチェッリ氏のパフォーマンスは、静まり返ったミラノ大聖堂から生配信された。普段は大勢の人で賑わう大聖堂にはこの日、専属オルガニストのエマヌエーレ・ヴィアネッリ氏（Emanuele Vianelli）の伴奏と、ボチェッリ氏の歌声だけが厳かに響き渡った。ボチェッリ氏はおよそ30分間のパフォーマンスで『天使の糧（パン）』『アヴェ・マリア』『聖なるマリアよ』『ドミネ・デウス』を披露、最後は大聖堂の外に出て『アメイジング・グレイス』を熱唱した。

ボチェッリ氏の美しい歌声には「感動して涙が出た」「神秘的な声に癒された」「世界を1つに繋げてくれた」といったメッセージが殺到しており、ライブ配信からすでに2300万回超の再生回数を記録している。

アンドレア・ボチェッリ氏は現在、自身の名を冠したチャリティー団体「The Andrea Bocelli Foundation（ABF）」を通じてCOVID-19キャンペーンを実施しており、病院への必要な医療器具や医療従事者の防護服提供などを行っている。



画像は『Andrea Bocelli　2020年4月12日付Instagram「We can’t wait for as many of you as possible to join us in watching today’s performance.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　c.emma）