新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる国内モータースポーツ界。2020年はGT500クラスへのクラス1車両の導入、年間2戦の海外開催、熾烈さを増すGT300クラスなど数多くのトピックスがあったスーパーGTも、開幕から5戦が延期となってしまった。ただ7月の開幕を前に、ちょっぴり知識をつけておけば、来たる開幕がより楽しく迎えられるはずだ。そこで、不定期連載となるがスーパーGT参戦チームのチーム名とカーナンバーの由来をお届けしよう。第13回目は、GT500クラスのTGR TEAM ZENT CERUMOだ。
■TGR TEAM ZENT CERUMO マシン:ZENT GR Supra ドライバー:立川祐路/石浦宏明 カーナンバー:38 監督:村田淳一 総監督:立川祐路 タイヤ:ブリヂストン
1995年、スーパーGTの前身であるJGTC全日本GT選手権の2年目からGT500クラスに参戦しているTGR TEAM ZENT CERUMOは、2001年に竹内浩典/立川祐路組が、スーパーGTとなって初年度である2005年に立川/高木虎之介組が、2013年に立川/平手晃平組がチャンピオンを獲得している名門。毎年のように勝利を重ね、ファンも多いトップチームとして今も君臨している。
そんなTGR TEAM ZENT CERUMOは、1981年に名エンジニアとして知られた“バテさん”こと佐藤正幸氏によって作られた。この『セルモ』という会社名は、佐藤代表が会計事務所からの紹介でロゴデザイン会社を紹介してもらった際に、イタリア語で『堅実的』、『誠実』という意味でつけられたのだという。
2015年からは現在の立川と石浦のコンビとなり、2020年は6年目のシーズンとなるが、TGR TEAM ZENT CERUMOといえばやはりカーナンバーは『38』だ。これは、JGTCと同年にスタートしたJTCC全日本ツーリングカー選手権で、トヨタ・コロナを使いワークス体制として参戦した4台のカーナンバーを、トヨタの意向からトムスが36と37を、セルモが38、39としたことに起因する。