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『さよならプロポーズ』シーズン2・第3話ーー子どものために夢を諦めるべき? 大切だからこそすれ違う価値観

2020年04月12日 09:11  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)AbemaTV

 2年、3年と付き合いながら結婚に踏み切れない“理由”があるカップルが、7日間の旅の終わりに「結婚するか」「別れるか」を決断する、最も残酷で最も愛に溢れた結婚リアリティーショー『さよならプロポーズ』待望の第2シーズン。その第3話が、4月11日よりAbemaビデオにて配信されている。


 以下、今回の見どころをレポートする。細かなネタバレもあるため、ご注意いただきたい。


(参考:『さよならプロポーズ』シーズン2・第2話ーー「結婚しない恋愛はいつか終わる」“踏み切れない2人”に大きな壁


 「自分のせいでリュウイチ君が『俳優』って夢を諦めるほうが嫌」


 交際約2年、収入面で結婚に踏み切れないリュウイチ(30歳)は“俳優をやめるか”苦悩する。そんなリュウイチにユカリ(32歳)は厳しい表情でこう言った。


 メキシコ2日目、民芸品店に入ったリュウイチとユカリは、夫婦で店を切り盛りしてきた女店主と出会う。25年間夫婦生活を送ってきたという彼女に、ユカリが夫婦で困難を乗り越える秘訣を聞くと、彼女は「大切なのは、あなたが感じたことを毎日彼に伝えること」「内に隠してしまうと、解決の糸口が探せなくなるから、彼との問題が起きたその時にちゃんと話すのよ」と答えた。店主は「あなたたちはお似合いだから素敵な夫婦になってほしいわ」と言い、リュウイチとユカリは、照れながら顔を見合わせ、とても嬉しそうだった。


 二人は眺めのいい丘へやってきた。恋人たちはこの丘で、南京錠に二人の名前を書き、愛を誓い合うようだ。ワクワクした表情で「これやりたい」と話すユカリを、リュウイチは穏やかな表情で見つめる。ユカリに寄り添うリュウイチの姿からは、彼の優しさが伝わってくる。


 だが、ユカリの幸せを願うリュウイチが発した言葉に、ユカリは顔をこわばらせた。


 メキシコで出会った人々の言葉は、リュウイチに「お金より大切な物」を教えてくれた。しかしリュウイチは「日本ではお金は必要」と口にし、「今やっている夢(俳優)を諦めて、普通に仕事したほうがいい」と今の思いを打ち明ける。その瞬間、リュウイチを見つめるユカリの表情が険しくなった。ユカリは語気を強め、「それって本気で言ってる?」と問い詰める。彼の俳優業への思いを知るユカリは強い口調で「自分のせいで(リュウイチ君が)夢を諦めるのは嫌」と言い、リュウイチと一緒に生きるためなら「(子どもを)生まなくてもいい」と口にする。リュウイチに「それで幸せなん? ほんまに幸せって言える?」と問われても、ユカリは「とにかく夢を諦めてほしくない」と言い切った。


 メキシコに渡る前、リュウイチは親友と会っていた。かつて同じ夢を追っていた親友も、今は助監督など制作の仕事に就き、結婚し、子どももいる。俳優を目指す道を進まなかった親友だは「今までとは種類の違う幸せがいっぱいある」「今は幸せやなって思える」と言っていた。


 リュウイチは俳優業に強い思いを抱き続けているが、ユカリにも生まれてくる子どもにもお金で苦しむ生活をさせたくない。両方とも彼の本音だ。しかしユカリもまた、夢に向かって進むリュウイチを強く思っていた。互いを想い合う二人だが、あと5日で答えを見つけられるだろうか。


 一方、ユウ(27歳)とミドリ(27歳)もメキシコ2日目を送っていた。観光船に乗ったり、共通の趣味で会話を楽しんだり、一緒にハンバーガーを食べる姿は仲睦まじく感じるのだが、結婚への価値観は正反対だ。1日目の夜、ユウは「一生一緒にいたい」が結婚したい理由だと伝えた。しかしミドリは「結婚しないで、この番組にも出ないで、普通に同棲してカップルでいるのはダメなの?」と言っていた。


 事前インタビューで、ユウは「結婚に対する価値観を合わせていきたい」と語った。ユウは「今の生活で考えると結婚できるだろうって思っちゃうんすけど……」と困ったような表情を見せていた。二人は今まで結婚の話をしてこなかった。ユウの心は決まっているが、たった5日間でミドリの心を変えることができるのだろうか。


 結婚への価値観は正反対なユウとミドリだが、お互いのことは理解し合えているようだ。個別のインタビューで、ミドリは「(ユウは)一緒にいて楽」と居心地の良さを答えた後、「もっと頼れる部分を見たい」と言っていた。ユウの頼りなく見える言動は、ユウがミドリの気持ちを最優先に考え、気にかけているからだとも思うが、彼女にとっては「今まで付き合ってきて気になったところ」のようだ。


 一方、ユウも「僕はあんまり、頼りにされていない気がしている。男として頼り甲斐がない」とミドリが指摘した部分を自覚していた。「明日は全部彼に任せる」と言うミドリと、「明日からは僕がミドリのことを引っ張っていく」と意気込むユウ。ユウとミドリにとって、メキシコ3日目は波乱の一日になりそうだ。


(片山香帆)