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医師の8割が「マスク不足状態」と回答「3日で1枚の利用」「優先的にマスクを回して欲しい」

2020年04月10日 17:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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エムステージは4月10日、「新型コロナウイルス感染症拡大における、医療機関の現状と最前線で働く医師の本音」に関する調査結果を発表した。調査は3月にネット上で実施し、同社運営の「Dr.なび」会員医師180人から回答を得た。

新型コロナウイルス感染症拡大による環境の変化を聞くと、「マスク不足」(149人)が8割以上。次いで、「患者数減少」(107人)、「アルコール消毒液不足」(94人)、「その他備品の不足」(58人)、「医療従事者の不足」(24人)と続いた。

医師の半数、オンライン診察に賛成「電話相談で済む内容がほとんど」

具体的にどのような変化があるかを聞くと、具体的には、

「マスクが足りない、3日で1枚の利用になっている」(精神科)
「優先的にマスクを回して欲しい」(外科)

などの声が寄せられた。また、中には「アルコールが手に入らず超音波での骨密度検査ができなくなった」(乳腺外科)という声も挙がっている。

新型コロナウイルス感染症拡大で、初診からオンライン診療が可能になったことについて、5割の医師が「賛成」と回答した。理由としては、

「この状況下ではメリットがデメリットを上回る」(病理診断科)
「電話相談で済む内容がほとんどなので、遠隔でも医師が対応してくれているという安心感のプラセボ効果は非常に大きいと思う」(産業医学)

という声が寄せられた。一方、「反対」(19%)と回答した人からは、

「初診はリスクが高く、誤診率が上がる」(呼吸器内科)
「患者さん自身に、オンライン診療に向く年代と向かない年代があると思います」(神経内科)

などの声が寄せられた。

「初診から、オンラインでの自信はない」の声も

オンライン診断については「利用予定はない」が55%で、「利用している」(7%)や「利用を検討している」(32%)を大きく上回る結果となった。

しかし、患者にオンライン診療を利用してほしいと回答した人は7割以上。内訳は「期間限定であれば」が31%、「初診は対面」が25%、「初診から」が17%となっている。具体的には、

「とにかくそれで救われる人がいるのであれば幸いです」(内科)
「新型コロナウイルス感染症の感染状況が収まるまでならやむを得ないと思う」(脳神経外科)

という声が目立った。「利用してほしくない」はわずか8%だったが、「緊急事態にかぎる」(精神科)、「初診から、オンラインでの自信はない」(総合診療科、消化器外科)といった声も寄せられた。