トップへ

1400万人フォロワーの人気インスタグラマー、“新型コロナ詐欺”でアカウント削除

2020年04月09日 18:12  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 Instagramは、約1400万人のフォロワーを持つ人気のアカウント「@bestmemes」を、新型コロナウイルス(COVID-19)を悪用した詐欺を再三にわたり、拡散したとして削除した。


(参考:ソニーが100億円超「新型コロナ支援基金」設立 コンサートやアニメ業界など“クリエイティブコミュニティ”も支援


・「米大統領が10万円給付」と偽情報を拡散
 アメリカのバラク・オバマ第44代大統領とドナルド・トランプ第45代大統領の公式発表を装って「もしあなたの州が現在、コロナウイルスのためロックダウンされている場合、 #StayAtHomeアンケートに答えると、PayPalで1000ドル(約10万円)を受け取ることが出来ます」と投稿。そのアンケートはEメールアドレスを入力する必要があったという。


 『Daily Dot』によると、投稿から僅か10分で数千ものいいねを獲得したという。投稿は一度削除されたが、その後に再投稿された。そして、翌日にはアカウント全体が削除されたという(参考:https://www.dailydot.com/debug/instagram-best-memes-coronavirus/)。


 Instagramを所有するFacebookのスポークスマンは、@bestmemesが度重なるコミュニティガイドライン違反により削除されたことを認めた。


 Instagramは、新型コロナウイルス騒動が起きたことに伴い「COVID-19に関する有害で誤った情報を削除し、COVID-19に関連するハッシュタグをタップすると、WHOや保健当局のリソースを表示します」とツイートしていた。


 また、誤解を与える可能性のある投稿は、ファクトチェック・パートナーに送り、この状況を悪用する広告も禁止。誤った情報を広めるハッシュタグは、ブロック・制限を行なうという。


 Instagramは、COVID-19に関連する用語を検索する人々に、信頼できる情報を提供すべく、有用な長期的ソリューションを、引き続き検討していくとのことだ。


・戦後最大の出来事で狂乱?
 『Mashable』は「大きな疑問は、これだけ多くのフォロワーを持つInstagramアカウントが、なぜこの様な詐欺行為に加担する必要があるのかということだ」と指摘する(参考:https://mashable.com/article/instagram-bestmemes-coronavirus-scam/)。


 1400万人もフォロワーがいるのだから、もっとホワイトな商売のインフルエンサーを務めていれば真っ当に稼ぐことが出来たはずなのに、誤った情報が瞬く間に世間に広がり、結果として墓穴を掘ってしまった。戦後最大の出来事とも表現されるこの事態は、人々の感覚を狂わせているのかもしれない。


 Google、Microsoft、Facebook、Twitterといった大手テクノロジー企業は、パンデミック(世界的大流行)で流布される誤った情報や詐欺へ立ち向かう共同声明を発表している(参考:https://eu.usatoday.com/story/tech/2020/03/16/coronavirus-tech-google-microsoft-facebook-misinformation/5064880002/)。


 日本でも遂に、7都府県を対象に緊急事態宣言が発令された。人々の不安やパニックを食い物にしようとする“火事場泥棒”行為が横行しないように、最大限の警戒が必要だ。


(Nagata Tombo)