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茜屋日海夏・徳井青空が語る『キラッとプリ☆チャン』の魅力と理想のアイドル「絶対に混ざり合うことがないと思っていました」

2020年04月09日 17:02  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
●正反対のふたりが混ざり合う
テレビ東京系6局ネットにて2018年から放送中のTVアニメ『キラッとプリ☆チャン』。2019年4月からはアニメシーズン2がスタート、2020年4月からはシーズン3の放送も決定している。本作にはさまざまなアイドルが登場。それぞれが自分の「やりたいこと」や夢などに向かって努力し、宝石のような輝きを放っていく。

今回は、『キラッとプリ☆チャン』シーズン2 BD&DVDBOX 3」の発売に併せて、シーズン2から登場したアイドル、金森まりあ役の茜屋日海夏と黒川すず役の徳井青空にインタビュー。お互いのアイドルの魅力や、思い出に残っているエピソードなどについての話を聞いた。
○●求める「かわいい」と「かっこいい」

――まずはそれぞれが『キラッとプリ☆チャン』で演じるアイドルのご紹介をお願いします。

茜屋 私が演じる金森まりあは、世界を「かわいい」で平和にしたいと思っているアイドルです。本当に「かわいい」の象徴みたいなアイドルで、「かわいい」の形容詞を使ったさまざまな言葉を生み出しているんですよ。その「かわいい」の世界は、すずちゃんや他のアイドルたちと関わっていくことで、より広がったんじゃないかな。まりあは面白い子ではあるのですが、常に笑顔は絶やさず自分が信じる「かわいい」を貫いているので、芯が強い子だとも感じています。

徳井 黒川すずはまりあちゃんとはとにかく真逆で、「かっこいい」を追求しているアイドルです。ダンスもストイックに極めようとするなど、自分のやりたいことに真っすぐな子なんです。ただ、話が進んでいくにつれて周りの人に対する心遣いなど、「かわいらしさ」も出てきました。でも本人は「かわいい」より「かっこいい」と言われるほうが好きなんですよ。

――最初は「かわいい」を求めるまりあと「かっこいい」を求めるすずの考えがぶつかる場面もありました。

徳井 だから、絶対に混ざり合うことがないと思っていました。でも、まりあちゃんの「かわいい」への本気度や思いを受け入れられるようになってからは、少し尖っていたすずちゃんも柔らかくなって、ふたりが混ざり合っていくんですよね。

――そんなまりあとすず。今度はそれぞれの魅力について、お互いに語り合っていただければと思います!

茜屋 まりあも言っていましたが、すずちゃんは本当に「かわいい」んです! 小さい体で一生懸命にダンスを練習しているところも、まりあに対して『ツン』とした態度を取っていたところも「かわいい」と感じていました。ただ、ふたりが「リングマリィ」のグループを結成するエピソードで、すずちゃんは大人な対応をするんですよね。

徳井 あのときは、まりあちゃんもすずも大人の駆け引きをしていたよね。

――大人の駆け引き。

徳井 すずが海外の事務所からオファーを受けたときに、まりあちゃんがその後押しをするために「かわいい」嘘をつくんですよ。それをすずも嘘だと気が付くけども、あえて、何も言わずにお互いが嘘をつき合うんです。そのやり取りが「大人だなぁ」って感じました。

茜屋 そういう大人な一面が垣間見えてから、改めてすずちゃんのかっこよさを理解しました。だから、「かわいい」し「かっこいい」のが、すずちゃんだと思っています。

徳井 まりあちゃんはどんなことも「かわいい」とポジティブに受け取る子なんですよね。それが、『プリ☆チャン』の世界をまた一段階明るくしている気がしています。彼女が登場するだけで雰囲気がパッと明るくなるので、すごいですよね。本当に否定的なことを言わない。作中に登場する強面で決して「かわいい」路線ではないキャラクターのシルクちゃんにも、「かわいい」と言っていました。それは、みんなに対しての優しさでもあるし、心から笑顔になって欲しいという一心からの行動だと思います。

茜屋 本当に、平和の象徴だなぁ(笑)。

徳井 確かに(笑)。あとカリスマ性もすごい。彼女が配信している「まりあのかわいい向上委員会」という番組だと、色々な動物たちが集まって列を作って歌いますからね(笑)。そんなカリスマ性もみんなを笑顔にするパワーも本当に素敵です。
○●恋人みたいな関係

――キャラクターに続き、ストーリーの面についてうかがいます。『プリ☆チャン』シーズン2がスタートしてから1年間が経ちましたが、それぞれが印象に残っているエピソードについて教えてください。

茜屋 先ほども少し触れましたが、やっぱり67話「まりあとすず!ついにグループ結成!? だもん!」と68話「さよなら、すず  まりあ笑顔のお別れ! だもん!」の「リングマリィ」結成のお話が印象に残っています。まりあは最初の頃、「かわいい」を広げるためにひとりで突っ走って、すずちゃんに対しても「かわいい」を一方的にぶつけていたことで、すれ違っていました。それが、徐々にお互いのことを理解し合って、引き寄せられていく。そして、「リングマリィ」が結成される。このお話はウルッとしながらアフレコしました。

徳井 私も結成のところが印象深いですね。好きな人を送りだすために嘘をつくまりあちゃんと、それに気付くけどもあえて言わないすず。やっぱり大人だと思いますし、なんだか、恋人のような関係でもあると感じました。

――まりあとすずと同じく、結成のところはおふたりにとっても大切なエピソードなんですね。

茜屋 そうですね!

――その他、物語のなかで印象に残っているエピソードはありますか?

徳井 私は75話「いっしょにハピなる!めが姉えさんと私!だもん」で、でっかいパンケーキを作るエピソード。あの話では、てこの原理をつかってパンケーキをびよーんってひっくり返すんですよ! 夢があるなぁと思いました。ツボにはまりましたし、夢が膨らむので、すごく大好きなエピソードですね。

茜屋 個人的に小悪魔系プリ☆チャンアイドルの「おしゃまトリックス」が大好きなので、そのふたりが出てくるエピソードは印象に残っています。「おしゃまトリックス」はいたずらばっかりしているけども、憎めないんですよね。まりあとすずちゃんも彼女たちの解散危機を救うためにお手伝いをしたことがありますが、その時も「かわいらしいな」と思っていました。早く彼女たちの歌を聞きたいです!

――色々なエピソードを挙げていただきましたが、シーズン2では最終的に、まりあとすずはブロードウェイに旅立ちました。もし、今後、まりあとすずが帰国してくるとすれば、どのようなエピソードが見てみたいですか?

茜屋 すずちゃんにまりあが付いていったときは、もう「妻なのかな」と思いました(笑)。ただ、献身的にすずちゃんを支えるまりあがどんな感じになるのか、すごく気になります。もしかしたらアメリカ文化に染まってお色気を出すようになっているかも……。でも、帰国したふたりがどう成長しているのかはぜひ見てみたいです。

徳井 私もどういう関係性になっているのか気になる! シーズン2で、すずはまりあちゃんへの理解がどんどん深まっていったんですよね。他の人には伝わらないまりあちゃんの言葉もすずが通訳ができるくらいの仲になりました。そんなふたりがどんな曲を作って、どんなライブをするのか……楽しみで仕方ないです。あとは、お揃いの新しいオリジナルコーデも見てみたいですね!

●アイドルに必要な要素は「自信」と「逃げないこと」
○●ふたりだけの世界になったユニット曲

――続いて、楽曲のことについても教えてください。まずはそれぞれのソロ曲について。

茜屋 まりあのソロ曲「シアワ星かわいい賛歌」は、ぜひ未来の音楽の教科書に載せたい曲です。

――なるほど(笑)。その心は?

茜屋 歌詞は一見、不思議な言葉ばかりで「おっ?」と戸惑うのですが、よく見るとすごくいいことを言っているんですよ。例えば、「全人類みなシアワ星人」や「全人類みな平等にかわいい」の部分。字面は面白いのですが、心に響く歌詞でもあるんですよね。こういうのはどんなにつらいことがあっても、「かわいい」と言い続けているまりあの魅力が表れている部分でもあります。

徳井 すずのソロ曲「キューティ・ブレイキン」は、かっこいい成分100%の曲です。彼女の夢に向かう情熱が表現されているので、聞いた人の背中を押せる曲にもなっているんじゃないかな。私としてはこんなにかっこいい曲を歌う機会があまりなかったので、レコーディングを楽しみにしていました。特にラップパート。元々好きでやってみたかったのですが、思っていた以上に上手にできました。

茜屋 さすがです!

徳井 ライブでも一度披露したことがあるのですが、テンポも早いし噛んだら終わりなので、かなり緊張しました。でも、最高に上手くいきましたね。今日くらいは自画自賛しておこう(笑)。

――自画自賛できるくらい上手にいったということですね(笑)。今度は、「リングマリィ」としてのグループ曲「インディビジュアル・ジュエル」の聴きどころについても教えてください。

茜屋 この曲は「プリパラ&キラッとプリ☆チャンAUTUMN LIVE TOUR 2019 ~キラッと!アイドルはじめる時間だよ!~」の大阪公演で一度披露したのですが、その時のことがすごく印象に残っています。特に落ちサビのまりあのパートから、すずちゃんのパートへいく部分。すずちゃんが台の上から、まりあが台の下で歌ったのですが、あの瞬間に、ふたりだけの世界になったんですよね。客席を無視という訳ではないのですが、シャットダウンしてふたりだけの空間になったと感じられました。

徳井 私もライブでの印象が強く残っています。本当に「かわいい」に包まれた茜屋さんと目と手を合わせながら歌えたときは、感極まりました。うるうるとしながら歌った記憶があります。あと、この曲では、すずはかっこよくポーズを取って、まりあちゃんはかわいくポーズをとるところがあるんですよ。でも、それが決してバラバラだとは感じない。お互いブレていないけども、かみ合っているというのが素敵だなと思いました。
○●理想のアイドル像を語る

――先ほど「プリパラ&キラッとプリ☆チャンAUTUMN LIVE TOUR 2019 ~キラッと!アイドルはじめる時間だよ!~」のお話がありましたが、改めてこちらの感想についてお聞きしたいです?

茜屋 まりあとしては初めてのステージだったので、すごく緊張していました。悩んだのはまりあとしてのステージの立ち方。普段の自分はどちらかというと「かっこいい 」でステージに立っていますし、真中らあらのときは、「かわいい」よりも元気を前面に出していました。でも、まりあは元気を前面に出すのではなく、落ち着いて「かわいい」を出す子なんですよね。そういうギャップをひしひしと感じました。また、踊りが「はあはあ」と息切れするもので、技術的にも大変だった記憶が残っています。ソロの後にすずちゃんと合流して歌ったのですが、安心感が半端なかったですね。「すずさま!」って、声を出したいくらいでした(笑)。あの時は「やっぱり、ふたりでひとつなんだ」と感じましたね。

徳井 合流するとき、茜屋さんが走って飛び込んできてくれたんです! もうその瞬間「キュンキュンキューン! はい、かわいい!」ってなりました(笑)。

茜屋 はやく会いたかったんです!

徳井 あのときは滅茶苦茶トキメキました。安心感も半端なかったです。一方で、ソロのときはすごく緊張しました。このライブで初めて私のことを見る方もいるだろうし、大丈夫かなと思っていたのですが、皆さんがあたたかく迎え入れてくださって! それがとても嬉しかったですね。

――ご自身のライブパート以外で印象深かったパフォーマンスについても教えてください。

茜屋 悩ましいのですが、いつもライブ始まりで曲を披露してくれるランガちゃん(Run Girls, Run!)は、パフォーマンスがとにかくすごい。あんなに激しく踊りながらしっかり歌うことって、なかなかできないですよ。フレッシュだし、励まされますね。やっぱり、ランガちゃんあっての『プリ☆チャン』だなと思います。

徳井 「かっこいい」を求めるすずとしては、やっぱりさら様(緑川さら)のパフォーマンスが印象に残っています。演じるゆうきちゃん(若井友希)の歌声とパフォーマンスがすごくカッコよかったですね。すずも「さらさんに負けないように、もっとかっこよく!」と思っているところがあるので、その姿を目に焼き付けながらステージに立っていました。

――ここまで物語、楽曲などを中心にお話をうかがってきましたが、『プリ☆チャン』はアイドルがひとつのテーマとなっています。おふたりにとって、「これがアイドル!」という理想像みたいなものはありますか?

茜屋 これがアイドル……悩みますが、自分に自信があることは大事だと思います。私の周りで言えば、芹澤優がそうなんですけども、自信を持っている姿をみると「これがアイドルだな」って何となく感じるんですよね。私はどちらかと自分に自信がないほうなので、自分にはないものを持っている彼女が「すごいな」とも思います。

――まりあも「かわいい」に対して絶対的に自信を持っていますね。

茜屋 そうですね。憧れます。

徳井 アイドルは……やっぱり応援したくなるところがあるのが大事だと思います。パーフェクトじゃなくて、欠点があるほうが魅力的なのかもしれません。その欠点をみんなで補っていく。それが「アイドル」なんじゃないかな。

――すずも泳げないという苦手なことがありました。

徳井 そうですね! えもちゃんたちが応援してくれて、できるようになりました。すずもそうですが、アイドルはやっぱり「逃げない」ことが大切ですね。アイドルは逃げない!

茜屋 おぉ、名言! 心に刻もう。

――最後に、改めてふたりが感じる『プリ☆チャン』の魅力についても。

茜屋 『プリパラ』のときは日常で起きるいろいろな出来事がストーリーになっていましたが、『プリ☆チャン』になってからは、「やってみた」という要素が入ってきました。巨大なパンケーキを作るというのもそうですが、視聴者の方が「これをやってみたいな!」「私もやってみよう!」と思えるようなエピソードばかりなんですよね。それが『プリ☆チャン』ならではの良さだと思います。

徳井 アフレコ現場では私より年下の子が多いのですが、みんなしっかりしています。特に「ミラクル☆キラッツ」のメンバー。みんな芝居もちゃんとしていて、すごくいい雰囲気でアフレコに臨めました。あとは、ライブで親子のお客さんが見に来てくれたのが、すごく嬉しくって。あの時、子供の頃に感じた「かわいい」「ワクワク」を伝える側になったんだと、改めて思いました。こういうアフレコ現場やライブでの経験を経て、責任感も出つつ、自分も楽しみながらやれている。それ自体が『プリ☆チャン』の楽しさや魅力にも繋がっているんじゃないかな。

○●「『キラッとプリ☆チャン』シーズン2 BD&DVDBOX3巻」

発売日:4月24日
収録話数:第76話~第87話
・価格
【Blu-ray BOX】
10,000円(税抜)
【DVDBOX】
9,000円(税抜)(M.TOKU )