F1観戦歴9年目というF1女子『ユキエ』さんの2020年第1戦オーストラリアGP観戦ブログ。今回は開幕に向け気分が高まっていた木曜日から一転、どん底へと突き落とされた金曜日の様子を中心にお届けします。傷心気分の土曜日にはコアラやペンギンの赤ちゃんなどオーストラリアの自然に触れたようですが……。
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メルボルンウォークが終わり、例年ならサイン会が始まりますが、今年は新型コロナウイルスの影響でイベントプログラムも変更に。F1ドライバーによるQ&Aトークショーがあるらしいのですが、いつになっても時間が発表されません。しびれを切らしてスタッフらしき人に尋ねたところ、17時開始とのことでした。
トークショー開始まで時間があったので、サーキット内をうろうろしながら、ブースを見て回ることに。オーストラリアGPにはいろいろなブースやライブ、サポートレースがたくさんあるので、かなり時間を潰せます。
こちらは水曜日に今年のマシン発表が行われていたルノーブース。かなり近くでマシンを見たり、写真を撮ったりできました。
2020年6月に創立110周年を迎えるアルファロメオブース。
フェラーリブースにはなんと2階建てのラウンジが。さすが海外、日本GPのイベントブースとは規模が違う……。残念ながらというか、当然というか、私は入れませんでした。
過去のF1マシンも4台ほど展示されていました。
映画007のブースも。Experienceと書いてあったので何か体験イベントが行われるみたいでした。
サポートレースに出るポルシェのマシンがずらり。
こちらのエリアはフードカーがたくさん!
今回はこちらのお店でハンバーガーを注文。
店員さんがノリノリなのも海外らしいというか(笑)。
ちょっと高いな~と思いながら買いましたが、想像以上のボリューム。サイドに添えられたポテトがお腹に入らず苦しい……。
AUSGPモニュメントは人気のフォトスポットでした。
16時を過ぎてようやくトークショーの時間が発表されました。木曜日は6チームのみ。
まずはハースF1から。メルボルンウォークに現れなかったので、今日初めてハースのドライバーたちを目にしました。
しかし、スタート時間が遅いので全部見ているとピットウォークには間に合いません。最前列をキープしていましたが、ウイリアムズを横目に泣く泣く途中退場。
ようやくピットウォーク開始! 実はこの日、朝昼夕とピットウォークは3回開催されていました。どのピットウォークに参加できるかは、持っているチケットによって変わってきます。私はこの夕方のピットウォークがこの日最初の参加でした。
ピットでは、ちょうど各チームの車検が行われているところでした。
開幕前からいろいろ噂になっていたレーシングポイント。ふむふむ、確かにノーズが……。
こちらはハースのピットウォール、小松礼雄チーフエンジニアの座席です。レース中継でも時々映りますよね。
写真を撮っていたら、先ほど車検を受けていたハースのマシンが戻ってきました。
マシンが戻ってきてからも慌ただしく作業するメカニックさんたち。この時点では、みんな開催に向けて一生懸命マシンの準備をされていたんですよね……。
フェラーリのピットでは、作業を行う場所に印をつけていました。
こちらは、お隣メルセデスのマシンを興味深げに眺めるフェラーリのチームクルー。速さの秘密を盗もうとしているのでしょうか?
今回、使用されることなく終わったポディウム。
こう見るとなんだかもの哀しげに見えますね。夕方に撮影したというだけですが……。
今回新型コロナウイルスの感染が心配されるなかでの開催でしたが、ピットウォークに来ていた方はほとんどマスクはしていませんでした。
元々あまりマスクをする文化がないようですが、滞在中は日本と同じくメルボルンもマスクやトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどが品切れ状態。現地にいるF1ファン友達に話を聞くと、マスクはインターネットで買うしかなく、それも高値になっているとのことでした。
滞在している間、私も探してみましたが、薬局では除菌用ハンドサニタイザーがかろうじて売られている程度でした。
さて、ピットウォークからの帰り際、チラリとパドックゲートを見ることができました。
今日はこれでおしまい! と思っていたら、アルファロメオのサードドライバー、ロバート・クビサ選手が帰ろうとしている現場に遭遇。サインを求めるファンに快く応じていました。
■開催中止報道に気が気ではなかった木曜深夜
そして、明日(3月13日の金曜日)も早起きして、朝からがんばって並ぶぞー! と思いながらホテルに戻った私たちのもとにオーストラリアGP中止を協議しているというニュースが飛び込んできました。
チーム首脳陣による会議は夜遅くまで行われていたとのことですが、現地にいるファンにとっては気が気ではない状況でした。いつまで経っても会議の結論に関するニュースは出てこず、結果は明朝に持ち越し。
熱心なファンは早朝の7~8時にはゲートに並ぶべく行動しますから、金曜日の朝、ゲート前にいたファンはきっとみんな寝不足だったはず……。今回、私はオープンするのか分からないゲートのために、あえて人混みに飛びこむのは避けました。
そして大会キャンセルが発表されたのは、ゲートオープンの定刻時間をとうにすぎた10時。チームスタッフのかたにも話を聞きましたが、開催可否を知らされておらず、みなさん通常どおり9時前には出勤されていたとのことでした。
大会キャンセルのニュースが出た後、私もゲートに向かいましたが、入り口は閉ざされたまま。オープンに向けて準備をされていた大会スタッフのみなさんは後片付けに追われていました。せめて前日の夜には大会キャンセルを発表してほしかったですね。
このままサーキットにいても仕方がないので、カフェでブランチをしてホテルに戻ることに。ブランチを楽しんでいる間も、ついついSNSなどでF1の情報を追ってしまっていましたが、ホテルに戻るとチケット払い戻しメールが届いたため、完全に諦めがつきました……。
レースウイークだった金~日のスケジュールがぽっかりと空いてしまい途方に暮れていると、オーストラリアのF1友達から連絡が。「せっかくオーストラリアに来てくれたのに、F1がなくなってごめんなさい。私も暇になっちゃったから、よかったら一緒にドライブにでも行く?」とのお誘いでした。
F1がキャンセルになったのは友人のせいではないのに、優しすぎる言葉でした。そんな友達の素敵な計らいで、土曜日はクルマでオーストラリアの野生動物を見るためにドライブへ。
道にはカンガルー注意の看板。そう言えば少し前にオーストラリアのレースでカンガルーが乱入していたような(笑)。
オーストラリアと言えばコアラ! フィリップ島のコアラセンターでは、保護されたコアラを間近で見ることができました。
オーストラリアの大自然を見てると、今回のオーストラリアGPの中止もちっぽけなことに思えて……来なかったです。悲しいものは悲しい!
でも、この野生のペンギンの赤ちゃんには癒されました! 世界一小さいペンギンと言われるフェアリーペンギンの赤ちゃん。お母さんたちが帰ってくるのをひとりで待っているのでしょうか。
その後は、もうこうなったら飲むしかないという気分に。今回決勝レース後のシャンパンファイトを目にすることはできませんでしたが、ワイナリーで美味しいスパークリングワインをたっぷりいただきました。
残念な結果となってしまった2020年のF1開幕戦のオーストラリアGP。私と同じく現地で突如予定が空いてしまったF1ファンのかたがたは、思い思いにオーストラリア観光を楽しんでいた様子。今回のドライブでも、いろいろなところでチームウェアを着た人たちに遭遇しました。
ほとんどのドライバーは早々にオーストラリアを発ったようですが、SNSを見ていた限りチームスタッフの方々は週末観光をされていた方も多かったみたいですね。メルボルン市内の観光が多かったようで、遭遇できなかったのが残念。
その後バーレーンGPやベトナムGPに続き、オランダ、スペイン、モナコ、アゼルバイジャンと次々と中止に……。いつ開幕を迎えるのか不透明な2020年のF1。今年のマシンがレースを戦うところを早く見たいなぁ……。