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新型コロナ関連倒産31件に 旅館やホテルに大打撃、教育関係事業にも影響が出始める

2020年04月02日 14:30  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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帝国データバンクは4月1日、新型コロナウイルス関連倒産について発表した。同日時点で倒産は31件にのぼり、内訳は法的整理が14件、事業停止が17件となった。

都道府県別に見ると、最多は「北海道」「東京都」で各5件。以降、「広島県」(4件)、「大阪府」「福岡県」(各3件)と続く。

感染者が奥飛騨に宿泊していたと報道→予約キャンセル増加で事業停止

業種別では、旅館・ホテル・宿泊施設、国内旅行業、クルーズ船、スキー場などの「観光関連事業」が13件で最多。バイキングレストラン、ビアレストラン、ラーメン店、給食用食材卸などの「飲食関連事業者」も10件となった。

観光関連事業では、旅館やホテルの運営会社が目立つ。中国人ツアー客の予約キャンセルで経営が成り立たなくなったケースのほか、感染者が奥飛騨に宿泊をしていたことが報じられてキャンセルが増加した「奥飛騨薬師のゆ本陣」(温泉宿経営 岐阜県)のような企業もあった。

教育事業にも影響が出ており、学習塾経営を行う「志学アカデミー」(富山県)は3月以降に予定していたテスト・模試が中止、教科書出版販売を行う小林出版(東京都)は4月に大学で販売予定だった教材の納入が延期のため破産手続きの開始が決定した。

またイベント開催自粛や外出自粛のために売り上げが急減した衣料品卸の「高倉商事」(高ははしごだか/新潟県)、チャイニーズカフェ経営の「RIT」(東京都)など、外国人・日本人ともに来客が減少して破産手続きを行ったり、事業を停止した企業もある。