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菅井友香×守屋茜×山﨑天、小林由依×森田ひかる、守屋茜×守屋麗奈……欅坂46、メンバーごとのカラー楽しめるSHOWROOM配信

2020年04月01日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

欅坂46『欅坂46 LIVE at 東京ドーム ~ARENA TOUR 2019 FINAL~』(通常盤)

 イベントの延期や中止が相次ぐ今、音楽業界では「無観客ライブ+ネット配信」という形が主流となってきているが、昨今のアイドル業界に定着しているネット配信によるコミュニケーションは、まさに今こそ必要とされている。とりわけ昨年の東京ドーム公演以降長らくライブを開催してない欅坂46は、シングルの発売も延期され、ファンの間には”枯渇感”が漂っている。そんな状況もあってか、このところメンバーは仮想ライブ空間・SHOWROOMでの配信を増やしている。そこで今回は、3月に配信された欅坂46メンバーによるSHOWROOMの内容を振り返ってみたい。


(関連:欅坂46 小池美波&土生瑞穂は、ファンにとって心のオアシス的存在に? 平和な空気感漂う“はぶみい”コンビ


■「キャプテン・副キャプテン配信」(菅井友香、守屋茜、山﨑天)


 まず先陣を切ったのは、キャプテンの菅井友香と副キャプテンの守屋茜。急遽二期生の山﨑天も参戦し、その内容は非常にゆるく温かい内容となった。両親とその娘のような3人の空気感の中、守屋が番組のバレンタイン企画でチョコを貰えなかったことをいじられたり、菅井が最近ハマっている『鬼滅の刃』について熱く語ったりなど、それぞれの個性がにじみ出る。視聴者とのリアルタイムなやり取りはSHOWROOM配信の醍醐味のひとつ。ひと通りコメントを拾ったあとは、ジェンガなどのゲームで楽しむ配信となった。


■「ちゅけもん配信」(武元唯衣)


 坂道合同オーディション以来のソロ配信だったという二期生の武元唯衣の配信は、「いろんなところに影響が出てて大変だと思うんですけど、少しでも元気になってもらえるように私も1時間楽しんで頑張るので、みなさんも一緒に楽しみましょう!」と元気な挨拶からスタート。終始安定したトークとテンポ感で視聴者を飽きさせない。そんな会話のリズムのためか、「最近乗った電車から練り消しの匂いがした」というたわいないエピソードも面白く聞こえる。“琵琶湖が生んだパワフルガール”の名に違わぬ愛嬌たっぷりの配信であった。


■「はぶみい配信」(小池美波、土生瑞穂)


 小池美波と土生瑞穂というグループ切っての相思相愛コンビによる配信は、2人で焼肉へ行った話や、目を瞑ってお絵描きするなど平和な雰囲気でファンを癒した。レギュラーのラジオ番組を持つ2人なので、生のトークはお手の物。終盤は絵しりとりで盛り上げて、視聴者を飽きさせない構成に。ザ・アイドルな可愛らしい小池に対し、何が飛び出すか分からない土生という組み合わせもバランスが良い。普段の日常風景を覗いているかのような安心感があった。


■「森林配信」(小林由依、森田ひかる)


 一期生の小林由依と、彼女を慕う二期生の森田ひかるによる“森林コンビ”は、まるでピクミンのように頭に乗せた植物の飾りを、配信中に何食わぬ顔でひとつずつ増やしていくというシュールな演出を見せる。植物の飾り以外にも、「以心伝心ゲーム」や「はぁって言うゲーム」など配信に必要な道具をあらかじめ用意しており、演出から企画内容までしっかりと計画された配信であった。2人の会話には付き合いたてのカップルのような絶妙な距離感がある。グループで今最もその関係性を楽しめる2人かもしれない。


■「りさあお配信」(渡邉理佐、原田葵)


 直前にラジオ番組『ゆうがたパラダイス』(NHK-FM)にゲスト出演した渡邉理佐と原田葵の2人がそのまま配信を敢行。当初から仲が良く姉妹のような2人としてファンにも親しまれるこのコンビは、原田をいじる渡邉という力関係が魅力だ。視聴者から寄せられた原田への「中学卒業おめでとう」や「ごぼうちゃん」といったいじりコメントを拾って盛り上げたり、ツインテール姿を披露するなど、ゆるい日常感のある配信を展開。途中、何をしたらいいのか分からずマネージャーに助けを求める場面もありつつも、視聴者からのコメントに逐一反応するなど丁寧な対応が光った。


■「ダブル守屋配信」(守屋茜、守屋麗奈)


 名字が同じ2人による“ダブル守屋”が行った配信は、新二期生として先日加入したばかりの守屋麗奈について掘り下げるような内容であった。2歳差でありながら、まだ右も左もわからないであろう後輩をリードする頼もしい先輩という関係性が現在の欅坂46を象徴しているようだ。視聴者から“エア握手会”を求められた際の反応も初々しく、フレッシュな空気が漂う。字は綺麗だが絵心がないとのことで、後半は絵しりとりを行い盛り上げた。新メンバーもすでにグループに馴染み始めていることをうかがわせる配信だ。


■「0時のヒロイン(仮)配信」(小林由依、石森虹花、齋藤冬優花)


 一期生3人による配信は、石森虹花と齋藤冬優花に小林という珍しい組み合わせ。この3名は、3時のヒロインにかけて配信中に“0時のヒロイン(仮)”と名付けられた。普段あまり見せない楽屋裏のような弾む会話を繰り広げ、後半はあらかじめ決めていたというカラオケ配信へ。「夕陽1/3」「割れたスマホ」「ゼンマイ仕掛けの夢」といった欅坂46のユニット曲をハモリも加えて歌いつつ、終盤は表題曲で締める、ファンにはたまらない内容となった。


■「いのたけ配信」(井上梨名、武元唯衣)


 関西出身の多い二期生の中でもトーク力に定評のある井上梨名と武元の2人による配信は、テンポ良く会話が進み、終始盛り上がっていた印象だ。愛してるゲームや早口言葉など、いろいろな対決をして負けた方が罰ゲームという構成の中で、会話も途切れず常に笑いが挟まれる明るい配信。最後は「今はどんどん大変な状況になってるんですけど、私たちもみなさんに早く会いたいし、次会えたときのためにパワーを溜めましょう」と視聴者を元気付けて終えた。


 メンバーによって様々なカラーを見せるSHOWROOM配信。やることをしっかりと用意してきた配信や、その場その場でコメントに対応する配信など、それぞれのやり方でファンと交流する姿が印象的。不要不急の外出の自粛が要請されている中、ネット配信はファンにとって心の拠り所となるだろう。(荻原梓)