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パチンコ業界、新型コロナ対策でも足並み揃わず 広告自粛要請に抜け駆けするホールも

2020年03月30日 15:30  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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東京都が外出自粛を呼びかけ、人もまばらだったこの土日。 日本はまだ感染拡大をギリギリ食い止めているとはいえ、都民や近隣各県の方々がしっかりと外出を控えていたことはとても賢明だったと感じる。

しかし、そんな"命を守るための自粛ムード"を無視して暴走しているのが、例によってパチンコ界隈である。(文:松本ミゾレ)

パチンコライターを使ってSNSで宣伝するホール

パチンコ情報サイトP-WORLDの3月25日の記事によると、全日本遊技事業協同組合連合会が19日、新型コロナウィルス感染対策として、各都道府県のパチンコホールに対してすべての広告宣伝の自粛の徹底を呼び掛けた。

実は広告自粛呼びかけは、今回で4度目になる。同団体は2月28日から繰り返し呼びかけ続けてきたが、なぜこれほどまでに同じ主張を繰り返すのか。理由は簡単で、未だに自粛要請に従わないパチンコホールがあるからだ。

関東圏ではここ数日も、少ないながらも宣伝をするパチンコホールがあった。さらにはパチンコライター(というか来店して客寄せパンダになっている演者さん)を使ってSNSで営業告知を行っているホールまであるのだから恐れ入る。

現在、パチンコホールの大多数は自粛要請に従っているし、良識と節度のあるパチンコライターのほとんどは仕事をキャンセルしておとなしくしている。にもかかわらず、土日を目前にして「今だ!」とばかりに集客に躍起になっていたホール、パチンコライターがいたのは非常に情けないと感じる。

いや。情けないでは済まない話だ。感染拡大を食い止めるため、各都道府県の首長は経済的な損失を受け入れながら苦渋の決断をしている。そうした状況下で、業界組合の要請を無視して営業するホール、連休直前までがっつり稼ごうとするパチンコライター。自身が感染拡大リスクになっていることを、理解する気はないのだろう。

外出自粛要請を無視! 秋葉原ではパチンコユーザーがして朝から大行列

パチンコユーザーのほうも問題だ。28日(土)には秋葉原の有名パチンコホールに、朝から200人以上が並び、これがTwitterで拡散されて大ひんしゅくを買った。そして29日(日)もまた、200人以上が雪の中集まってきては、行列を作るという地獄絵図がSNSで拡散され、これまた非難を浴びている。

節度のないユーザーのせいで感染拡大しても、彼らは責任をとることはない。なのに自分の欲求に勝てずに集まってしまう。これって害悪以外の何物でもないんじゃない。みんなが我慢して、みんなが退屈を受け入れているときにコレである。はっきり言って依存症丸出し。そんな人のせいで感染が拡大するリスクが、今もある。とんでもない話だ。

ただ、このような行列ができた件のパチンコホール自体は一切営業告知もしておらず、SNSでも2週間ほど発信すらしていない。広告宣伝の自粛についてはしっかり厳守していることは付け加えておく。

さらに言えば、平時にはもっと大勢のユーザーが朝から殺到する。並んだ人数で言えば普段より少ない。良識のあるパチンコファンも大勢いるという証左だろう。

業界全体で営業の自粛を検討する段階にきているのでは

そもそも広告の自粛は、パチンコホールにとっては客足を逃すかなり厳しい措置だ。土日はただでさえ稼ぎ時なので、それを封じられるというのはイタい。

関東では、せっかく最近グランドオープンしたのに、要請に応じて広告を打たなかった素晴らしいパチンコホールもあった。この土日は、関東の複数店舗すべての営業自粛を決断したグループもある。全てのパチンコホールが自粛する気がさらさらないわけではないことは、強く主張しておきたい。

ただ、そのうえで個人的にはやはり、店が開いているから依存症ユーザーが集まるわけなので、そろそろ広告自粛ではなく、営業の自粛を多くのホール企業が選択すべきだと思う。さすがにこのままでは、パチンコホールを起点とした大規模クラスターが、いつ発生してもおかしくない。

いつまでも抜け駆けが通用すると思っている一部ホールやそれに加担する"目先の小銭しか追えない"パチンコライター。そして「いや、別に平気でしょ」と思って外出自粛もせずにホールに出向くユーザー。そろそろ、いい加減にすべきだ。