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『さよならプロポーズ』シーズン2・第1話ーー彼氏の“収入問題”&彼女の“出産問題”から恋人として最後の旅行へ

2020年03月29日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『さよならプロポーズ シーズン2』(c)AbemaTV

 2年、3年と付き合いながら結婚に踏み切れない“理由”があるカップルが、7日間の旅の終わりに「結婚するか」「別れるか」を決断する、最も残酷で最も愛に溢れた結婚リアリティーショー『さよならプロポーズ』待望の第2シーズン。その第1話が、3月28日よりAbemaビデオにて配信されている。


(関連:『いきマリ』から『さよプロ』へーー結婚リアリティーショー2作品を基に“恋愛と結婚の違い”を考える


「結婚する人はリュウイチ君がいいなって思ってる」


 メキシコ旅行1日目、結婚に踏み切れない“理由”を正直に打ち明けたリュウイチ(30歳)に、ユカリ(32歳)もまた自身の思いをまっすぐに伝えた。


 1組目のカップルは、俳優業をしながらデザイナーとして働くリュウイチと2歳年上の彼女ユカリ。二人はそれぞれインタビューで、恋人のままでいるわけを語った。リュウイチは収入面に不安があり、結婚を躊躇っている。一方ユカリは、出産を考慮すると早く結婚したいと考えていた。一度結婚の話でぶつかって以来、お互いにその話題には触れていないリュウイチとユカリ。仲睦まじいカップルに見えるが、ユカリは「愛をとるのか、現実的な年齢をとるのか。(場合によっては)別れる覚悟はある」と宣言していた。


 7日間の旅の舞台はメキシコ。メキシコシティ国際空港についた、リュウイチとユカリの表情は明るい。だが、ユカリが「この1週間で(二人の今後が)決まるのが、複雑でドキドキする」「どうなるんだろうね」と声をかけた瞬間、リュウイチの顔がこわばってしまう。「なんで無言なの?」と問い詰められても、リュウイチは答えられない。ホテルに到着すると、2人の間に笑顔が戻るが、ふとした瞬間に無言になってしまう。ユカリが「嬉しいけど、この後のこと考えると……気持ちが半々かな」と呟いたときも、リュウイチは彼女の顔を黙って見つめるだけだった。気まずい空気を打破するかのように、リュウイチは明るい声で「買い物行く?」とユカリを誘ったが、これまでも、こんな風にして、結婚の話題を避けてきたのではないかと思うと、心が落ち着かない。


 メキシコの街を歩く二人は「ごめんな、初めての旅行がこんなんで」(リュウイチ)「ね、びっくりだよね。最初でこれって」(ユカリ)と初めての海外旅行にして、恋人として最後の旅行について語らう。


 夕食のとき、二人は再び無言になる。話を切り出そうとするリュウイチの目からは、自然と涙がこぼれ落ちた。ユカリが優しく、「いいよ、何でも言って」と声をかけると、リュウイチは収入面の不安から、結婚に踏み切れない正直な思いを吐露。ユカリはそれを静かに聞き入れていたが、リュウイチの「自分じゃなくて、他の人のほうがいいんちゃうかなって、よぎったりすんねん」という一言に、眉をピクリと動かす。「自分以外の人と」というリュウイチの発言がショックだったのだ。


 ユカリもまたまっすぐに彼を見つめながら、率直な気持ちを伝えていく。「私はリュウイチ君と一緒にいたい」「結婚する人はリュウイチ君がいい」「産むならリュウイチ君の子どもがいい」。そしてリュウイチを想っているからこそ、「別れ」の選択肢も持っていた。「リュウイチ君が私と結婚するために今の夢を諦めるって言ったら、その夢の邪魔になるんだったら、別れたほうがいいと思ってる」。


 俳優で生計を立てたいが、それがいつになるかはわからない。ユカリとの将来を考えているが、養ってあげられる保証もない。涙を流し続けるリュウイチに、ユカリは「どっちの結果になろうとも、決断することはきっとプラスになる」と、前向きな言葉をかける。7日間を有意義に過ごそうとする、ユカリの強い意志を感じた。


 「自分以外の人と」の発言には、辻もくわばたもショックを受けたようだが、MCの小籔は「(親などから)『男が食わすもんや』と言われているのなら、今の状態は最悪だと思っているのだろう」とリュウイチの複雑な心情を解説。MCやゲストの視点から、それぞれの想いが語られることで、結婚か別れかに向き合う二人の考え方の違いが、浮き彫りになった。


 7日間の旅をするもう1組のカップルはバーテンダーのユウ(27歳)と彼女のミドリ(27歳)。交際約3年の二人には一見何の問題もなさそうなのだが、それぞれの結婚への価値観が180度違っていた。ユウは「彼女以上の女性と出会えると思ってない。こんなに人を好きになったのは初めて」とコメントし、ミドリとの結婚を強く望んでいる。だが、ミドリには結婚願望がなかった。「今の生活が楽しい」、ミドリはそれで満足なのだ。


 「結婚願望がない女性が周りにいなかった」と話すくわばたは、ミドリの考えに驚いていた。ユウとミドリの7日間によって、視聴者はますます“結婚する意味”について考えさせられそうだ。


 なお、小籔は、この結婚する意味について問われると、「思い出をたくさん作るため」と持論を展開。付き合っている“いま”だけが続く恋愛とは違い、結婚は義両親への挨拶、結婚式、子どもが生まれれば参観日など、さまざまなイベントが発生していき、思い出が増えるからだという。「(ミドリの思いを汲むなら)別れろ」と第1話から衝撃的な一言が。そんな小籔の辛口なコメントも、本作の見どころの一つだと言える。(文=片山香帆)