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BEYOOOOONDS 江口紗耶、「Go Waist」での“サヤー隊長”が転機に キャラクター性を徹底解説

2020年03月28日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

BEYOOOOONDS

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。


(関連:【写真】江口紗耶


 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。第4回はBEYOOOOONDSおよびCHICA#TETSUのメンバー、江口紗耶。ぱっつん前髪がトレードマークの女の子だ。


●研修生時代は島倉や岡村と同期
 江口の出身は兵庫県。当連載の西田汐里回で「京都府出身のハロプロメンバーは珍しい」と書いたが、兵庫県出身も同じぐらいレア。歴代のハロプロメンバーでは松浦亜弥、ココナッツ娘。のアヤカぐらいしかいないのだ。


 幼稚園の頃は人見知りで人前に全然出られない子だったという江口。母親からの勧めで小学校1年生からダンス教室に通うようになり、そこでパフォーマンスの楽しさを知って、アイドルに憧れるようになった。また、母親がモーニング娘。のファンで、江口が幼少の頃からミニモニ。のグッズなどが家にあるなど、親しみは昔からあったようだ。


 母も娘にアイドルになってほしかったようで、江口はモーニング娘。の追加メンバーオーディションに応募する。合格はしなかったが、ハロプロ研修生へ入ることになるのが2017年3月。同期には島倉りか、岡村美波、Juice=Juiceの松永里愛などがいる。そして2018年6月、一岡伶奈がリーダーを担当する新グループへ島倉、西田汐里とともに加入することが決定。これがCHICA#TETSUとなり、BEYOOOOONDSとなる。


●プリンセス?隊長?
 江口紗耶のニックネームで有名なものに「プリンセスさやりん」がある。これはCHICA#TETSUと雨ノ森 川海が結成されたものの、まだグループ名が決まっていなかった時期の2018年8月20日に山野ホールで開催された『新グループ お披露目FCイベント2018 ~夏の陣ZIN~』が初出。司会の上々軍団のさわやか五郎と鈴木啓太が、名字が江口なので「あんちゃん」というあだ名を提案したところ、本人が却下して「プリンセスさやりんと呼ばれたい」と発言したそうなのだ。


 実際、江口本人にはお姫様的な要素がいくつかある。お菓子作りや可愛い靴を集めるのが趣味で、前述のダンスとともにピアノも小さい頃から習っていた。中学では吹奏楽部でクラリネットを吹いていたというし、好きな食べ物はカルボナーラ、モンブラン、マカロンだ。また、江口のブログ(https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12581473062.html)では自撮りなどの画像を掲載する際に「お写真です」と必ず書き添えており、これもどこかお姫様っぽい(この「お写真です」は研修生時代のブログでもやっていた)。


 そんなプリンセスさやりんだが、BEYOOOOONDSのシングル曲「Go Waist」では、曲中で「サヤー隊長」というキャラクターに扮している。エクササイズがテーマの楽曲で、ビリーズブートキャンプのビリー隊長のパロディキャラなのだが、ご丁寧にシックスパックの腹筋までメイクで描き入れて、サヤーズブートキャンプを熱血指導。〈「お疲れしゃーした」〉というセリフとともに、彼女の存在感がグループ内で一気に増した瞬間だった。江口本人は「このキャラをやることで自分を変えることができた」と述懐しており、貴重な経験になったのではないだろうか。なお、3月11日の江口ブログでは実際にビリーズブートキャンプを始めてみたと書いているのが面白い。


●ハロプロ一二を争う長身
 江口の特徴といえば、急激な身長の伸びが挙げられる。ハロプロ研修生に加入してから数カ月後の2017年8月、『ハロ!ステ』で公開された研修生自己紹介動画では、当時中学2年だった彼女が身長150cmだと話している。そして今年2月15日放送のラジオ『金澤朋子のVivid Midnight』(FM NACK5)では、高校1年になった彼女が167cmと自己紹介している。2年半で15cm以上伸びた計算になる。


 同ラジオの同じ回に出演した前田こころも「身長はハロプロの中で一番大きい168cmです」と自己紹介している。BEYOOOOONDSはもちろん、ハロプロ内でもおそらく長身トップ2がこの二人になるのだろう。ちなみに他グループではモーニング娘。’20の牧野真莉愛、アンジュルムの佐々木莉佳子、こぶしファクトリーの和田桜子と浜浦彩乃、つばきファクトリーの岸本ゆめの等がいずれも160cm台後半と言われている高身長メンバーだ。


 かつてBerryz工房が2006年春に行ったコンサートツアーのタイトルが『にょきにょきチャンピオン!』だった。これは当時ローティーン中心だったメンバーの成長ぶり、とりわけ熊井友理奈の急激な身長の伸びを暗示しているのではとファンから解釈されていたものだが、言ってみれば令和のにょきにょきチャンピオンが江口紗耶である。


 また、江口のその体型は、体長の半分を占めているのではと思えるほど脚が長い(彼女はなにもないところで転ぶことが時折あるようだが、もしかしたらこの急に伸びた脚の長さが災いしているのかも)。去年12月には成長痛を感じるかもとブログに書いていたことだし、このままさらに身長が伸び続ければ、将来的にモデル関係の仕事などもあり得るかもしれない。本人もモデル業には興味があるようだ。


 なお、研修生時代の2017年11月の某メンバーのブログによると、低身長をからかわれた江口が「沙耶は身長170cmまで伸びますから!!」と言い返したという記述がある。おそらく当時はさしたる根拠もなく売り言葉に買い言葉でそう言っちゃっただけだと思われるが、結果的に予言みたいになっているのが面白い。


●クレーンゲームが特技
 3月18日に放送されたテレビ番組『沼にハマってきいてみた』(NHK Eテレ)のBEYOOOOONDS特集回でもクローズアップされていたが、江口の特技はクレーンゲーム。取りにくそうな位置にあるぬいぐるみも、彼女にかかれば即ゲットできるらしい。この特技が判明したのは、2019年5月にCHICA#TETSUのメンバー4人(一岡、島倉、西田、江口)で遊びに行ったときのこと。他のメンバーが欲しくても取れなかった景品を江口が取ってあげて、大きなぬいぐるみも1日で8個をゲット。ゲームセンターの店員からも「これはプロの域ですね~」と言われるぐらいだったらしい。


 YouTube番組『tiny tiny』の2019年9月公開回では、スポット出演の江口がクレーンゲームの攻略法について語っている。ところで江口の髪型といえば、「眼鏡の男の子」での前髪ぱっつん&ポニーテールの印象が強いが、BEYOOOOONDSの活動を見ていると、前髪はぱっつんを保持しつつ、後ろ髪のアレンジでバリエーションを広げていることが多い。この動画ではぱっつん&三つ編みというヘアスタイルだ。


●岡村美波と仲良し
 江口の尊敬するハロプロの先輩メンバーは、元℃-uteで現在はソロ活動中の鈴木愛理。歌もダンスも高レベルの彼女にあこがれているということは、江口もアイドルの高みを目指しているようだ。


 また、江口はモーニング娘。’20の生田衣梨奈からロックオンされている。生田は子役タレントのメアリーちゃんことアレン明亜莉クレアを自身のバースデーイベントに呼んだり(参照:https://ameblo.jp/marysteatime/entry-12390004878.html)、ハロプロの後輩メンバーでも米村姫良々(ハロプロ研修生)を愛でたりしており、その流れなのか、童顔気味の江口も好きだと公言している。2019年3月更新の生田ブログ(参照:https://ameblo.jp/morningmusume-9ki/entry-12445123580.html)では、生田が顔を近づけさせ過ぎて江口が怖がっている(?)ように見える写真を掲載。しかしその後、2019年6月には二人でディズニーランドへ遊びに行っているので(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12483818349.html)、普通に仲良くなったようだ。


 前述したとおり、江口の出身地は兵庫。関西在住のハロプロ研修生は、東京ではなく大阪のスタジオに集まってレッスンを受けているようだが、そこで一緒になる機会が多かったのが、大阪出身の岡村美波や、愛知出身の橋迫鈴(現アンジュルム)。橋迫とは、研修生時代に山﨑夢羽を虫のオモチャで驚かせるイタズラをしたというエピソードがあるほどの仲の良さ。岡村とも研修生~BEYOOOOONDSと一緒にいる時間が長い仲良しメンバーだ。「何でも話せる存在」とまで江口は言っている。


 今年の正月には江口、岡村、アンジュルム船木結、つばきファクトリー秋山眞緒の4人で初詣に行っている。船木と秋山は大阪出身であり、関西出身ハロプロメンバーの交流が垣間見える。


 かつて「BEYOOOOONDSの明るいムードメーカー」と一岡に評された江口だが、他人を楽しませようという関西人気質が彼女にもあるのかもしれない。前述のサヤー隊長はもちろん、「文化祭実行委員長の恋」での低テンション眼鏡女子キャラ、「アツイ!」での〈よくある。アツイ、アツイねー!〉というセリフなど、楽曲上での妙に印象に残るポイントを担っているのが江口。今後の活動においても、それらを凌駕するキャラクターやパフォーマンスに期待したい。(ピロスエ)