トップへ

新型コロナウィルス感染拡大による外出自粛に伴い、YouTubeがデフォルトの画質を480pへ

2020年03月27日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

YouTube公式Twitterより

 新型コロナウィルスの蔓延に伴い、家で過ごすことを余儀なくされている人たちが増えてきています。動画やストリーミングサービスの使用量が増加傾向にあるため、YouTubeは、日本を含む各国でデフォルトの再生画質を標準画質の480pに変更することを発表しました。この対応は欧州連合(EU)からの要請によるもので、すでにヨーロッパでは3月20日から実施されていて、24日からは日本を含む各国でも実施されるそうです。


(参考:NetflixやYouTubeがテレビ画面をのっとり始めた “テレビ離れ”との関連性を改めて考える


・実施期間は?
 この記事の執筆時点では画像に変化を感じませんが、徐々にロールアウトされていくことでしょう。「Mashable」がGoogleに問い合わせたところによると、この対応の期間は30日程度を予定しているとのこと。試しにどれくらい変化を感じるのかAuto HDの1080pから480pに手動変更してみましたが、気になるほどの違いがあると個人的に思いました。ロールアウトされたら気づく人が多いでしょう。ただ、画質は手動で変更することができるので、どうしても耐えられない場合は設定を変えられるようです。


・Netflixはじめ、他のストリーミングサービスも画質を落とす
 動画ストリーミングの需要の高まりに応じて、Netflix、Amazon Prime Video、Apple TV+もデータ量を抑えるために欧州における配信動画の画質を落とす取り組みを始めたと発表しています。「9to5Mac」はApple TV+の解像度が低くなり、ノイズが確認されることを伝えています。一方で、Netflixは、Netflixのストリーミングのビットレートを1/4にすることで、トラフィックは約25パーセント抑えつつ良品質のサービスを会員に提供することを可能にしているそうです。Amazon Prime VideoもNetflixと同様の対応をしているようです。


・外出は控えつつ、インフラの柔軟な対応に期待
 日本でも感染爆発への懸念が高まっていることが伝えられ、東京都でも平日はテレワーク、週末は不要不急の外出を控えるように要請が出ました。これを受け、かつてないほどストリーミングの需要が高まり、安否確認やコミュニケーションの手段としてネットワークの利用も増えることが予想されます。アメリカでは通信事業者がデータ容量を引き上げて、人々のコミュニケーションをサポートしていますが、果たして日本ではどのような対策が取られるのでしょうか。


 隔離や分断は言葉でいうのは簡単ですが、相当なストレスと忍耐が必要です。そのような状況では、気分転換はもちろんですが、孤独に対するケアが求められます。刻一刻と深刻化する新型コロナウィルス感染拡大を前に、インフラの柔軟な対応を期待したいですね。


(中川真知子)