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"屋内禁煙"でマイナス影響が出る業種、1位は「旅館・ホテル」 「飲食店」「娯楽サービス」も上位に

2020年03月24日 19:20  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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帝国データバンクは3月24日、「企業における喫煙に関する意識調査」の結果を発表した。調査はTDB景気動向調査2020年2月調査とともに実施し、1万704社から回答を得た。

本社事業所または主要事業所の喫煙状況を聞くと、最多は「完全分煙」(53.9%)だった。「全面禁煙」(26.2%)にとどまった一方、17年9月の前回調査からは4.1ポイント増加している。

全面禁煙の実施率、低いのは「製造」「運輸・倉庫」


規模別にみると、小規模の企業ほど「全面禁煙」を実施する傾向があった。業界別では「金融」(47.5%)、「不動産」(46.6%)の実施率が高い一方、「製造」(14.4%)や「運輸・倉庫」(16%)では比較的低かった。

地域別では「南関東」(33.7%)は1位に。以降は「近畿」(27.4%)、「四国」(24.1%)、「北海道」(23.9%)、「中国」(22%)と続いた。一方、ワースト1位は「北陸」(18%)だった。

4月には、改正健康増進法が施行し、多くの施設で原則屋内禁煙や適切な分煙などが義務付けられる。また、複数の自治体が受動喫煙防止条例の導入を進めており、企業側が一層の対応を求められる可能性は大きい。

こうした動きにより「業績にマイナスの影響がある」(12.9%)とした企業は1割強にとどまった。さらに業種別にみると、トップ3が「旅館・ホテル」(39.3%)、「飲食店」(36.2%)、「娯楽サービス」(35.1%)となった。一方、中には「プラスの影響がある」(2%)とした企業も。

厚生労働省は助成金を用意しているが、「数年間は報告などの義務があり煩雑なので、もっと利用しやすい仕組みにしてほしい」(ごみ収集運搬、北海道)といった声も挙がっているようだ。