2020年03月24日 11:01 弁護士ドットコム
茨城県守谷市の高速道路で起きたあおり運転事件で、事件と無関係なのに「同乗の女」というデマを流され、名誉を傷つけられたとして、東京都の女性が元愛知県豊田市議の原田隆司氏に慰謝料100万円を求めた訴訟で、東京地裁(田中寛明裁判長)が提示した和解案を女性側が拒否し、4月13日に判決が言い渡されることになった。
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女性の代理人によると、地裁は2月17日、一定額の解決金で和解するよう勧告した。女性側は「金額にかかわらず、先例となるような裁判所の判断がされることで同種の事案を抑制したい」などと受け入れ拒否を表明。協議は決裂した。
女性は映像にうつった女性被疑者とサングラスや服装が似ているという理由だけで、「ガラケー女」とデマを流される被害にあった。
訴状などによると、原田氏は2019年8月、自身のFacebookに、女性の名前や顔写真が掲載されたツイッターのデマ投稿や女性のインスタグラムのスクリーンショットと共に、「あおり運転指名手配 同乗の女も見つけたようです。たぶん一緒にいるんでしょうね。早く逮捕されるよう拡散お願いします」と投稿していた。
原田氏側は答弁書で、「女性はすでに複数人と和解が成立しており、一つの被害に対してすでに弁償がされている」、「嫌がらせを受けた事実は、今回のFacebookへの投稿とは全く無関係で、因果関係を明らかにすべき」などと反論している。