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喫煙者の楽園だったパチンコ店が4月から禁煙に! 客離れは確実、業界に大打撃か

2020年03月23日 19:50  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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もうすぐ、歴史が変わる。長らく愛煙家の楽園だったパチンコホールが原則禁煙となるのだ。そもそもなぜ、パチンコホールが全面禁煙となるのか。その理由は、この4月に施行される、改正健康増進法にある。

今後は公共施設だけに限らず多くの施設で禁煙というルールが適用されることとなり、パチンコホールも例外ではない。喫煙が可能なのは屋外の喫煙エリアか、もしくは喫煙室ぐらいになる。

全国のパチンコホールでは、今次々に施設内を改築して急ごしらえの喫煙ルームを設けているし、既に設置済みのホールもだいぶ増えてきた。(文:松本ミゾレ)

パチンコユーザーは「ほとんど煙草を吸いに来てるようなもん」


今日本で一番副流煙を浴びたいなら、パチンコホールに行けばいい。それぐらいパチンコユーザーの喫煙率は高い。パチンコ情報サイトP-WORLDによると、パチンコユーザーの喫煙率は54.7%(2018年)だという。

今、日本人の喫煙率は既に20%すら切っているので、かなり高い。しかし個人的には「あれ? もっと多くないか?」という気になるぐらい、パチンコユーザーって本当にずっと煙草を吸っている。ちなみに僕は煙草はやらないが、副流煙を長年吸い続けているので、きっと肺は真っ黒だろう。

もう間もなく遊戯中の喫煙は一切NGとなるが、これに危機感を抱いているのが、他でもないパチンコホールの関係者だ。

先日、5ちゃんねるに「ワイパチ屋社員、4月からの全国禁煙で客足が絶対に落ちると咽び泣く」というスレッドが立っていた。スレ主はパチンコホールを運営する企業の社員で、恐らく現場で仕事をしている様子である。

彼の勤務する店舗では、既に喫煙室を設置したということだが、ユーザーについては「ほとんど煙草を吸いに来てるようなもん」と評している。この言葉は別に悪気があってのものではない。本当に、そういうユーザーっているのだ。

実際このスレッドにも、愛煙家からの悲観的な声が寄せられている。いくつか紹介したい。

「パチでタバコ吸えないなんてほんま拷問やろな」
「『タバコ吸いに来てる』はマジやな。出玉規制とかよりよっぽど致命的や」
「大当たり消化しながら吸うのがええんやろ。喫煙所とかちゃうねん」

と、こんな感じの書き込みが色々と目につく。

また、スレ主が働くホールでは遊技台が満席になるとボーナスがもらえるのだという。今後は完全禁煙となって客足が遠のくことが予想されることから、ボーナスの遠のくことを残念がっている。ホール側としては、喫煙者を長時間台に縛り付ける煙草の効力が失われたことに、危機感を抱くほかないようだ。

禁煙化で変化に対応できない弱小店が勝手に沈んでいく?

パチンコホールが完全禁煙となると、これまでずっと遊戯中に喫煙していた人たちの何割かは店に行かなくなるはず。それがいくら少ない数であっても、今、新規ユーザーを獲得できていないホール業界にとっては頭の痛い問題だ。

パチンコホールから喫煙者がいなくなると、体力のない弱小店は沈むことになる。弱小になるには色々理由があるのだが、大抵こういう店舗は玉を出さない。期待感のない店はお客にそっぽを向かれ寂れていく。

つまり、この改正健康増進法がトドメとなり、ボッタクリホールが撤退するということは十分考えられる。そもそも多すぎるパチンコホールという名のギャンブル施設を削減するという意味ではアリだろうし、経営者にとっては店を閉めるいいきっかけにもなる。もう恐らく、往時の頃のような黄金時代の再来なんてありえないわけだし。

まあ「弱小店は玉を出したくても出せないんだよ」というお叱りの声が飛んできそうだが、出せるときに出し切れてないから弱小店になる。そんなお店で、煙草も吸えないというのであれば行く意味がないと見切る人は多いだろう。

4月以降、パチンコホールの来店者数は確実に減る。でも、パチンコホールの中には、完全喫煙を予測し、何年も前から喫煙エリアと禁煙エリアを設けるなどの策を講じているところもあった。そういう先読みができているホールは、とっくに非喫煙者のユーザーを掴んでいるので強い。先読みをするのは商売の基本だ。

その対策をここに至って一切やってこなかったホールなんて、いちユーザーからして見ても「いろいろと心配」と思っちゃうという話。

禁煙になったって玉やメダルを出してくれりゃあ皆通うのだ。だから出せばいいのだ。そんな簡単なことが出来ないのであれば、それはもう潮時でしかない。