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ナナ、復活なるか? イレギュラーな事件連発の『月とオオカミちゃんには騙されない』第12話

2020年03月23日 05:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『月とオオカミちゃんには騙されない』(c)AbemaTV

 「女子高生の3人に1人が見ている」と言われる、AbemaTVの恋愛リアリティショーシリーズ最新作『月とオオカミちゃんには騙されない』。


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 真実の恋を探す男性5人・女性6人の等身大の姿を追いつつ、女子メンバーの中に紛れ込んでいる「絶対恋をしない嘘つき“オオカミ”ちゃん」をめぐる心理戦を含んだ恋愛模様が人気を博している。


 3月22日に放送された第12話は、最終第13話に向けて収束に向かう……なんてことは全くなく、最初から最後までイレギュラーな事件が連発する“特濃”なエピソードとなった。新型コロナウイルスの影響で無観客開催となった『TGC』(『第30回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 SPRING/SUMMER』)、脱落メンバーのナナ(加藤ナナ)は復活できるのか、そして男性陣は最終告白の相手を誰に決めるのか……。


 『月とオオカミちゃんには騙されない』も残すところ、あと2話。前回はヒナ(Hina)ととおる(堀江亨)の“心変わり”が描かれ、かなり不穏な終わりとなったが、今回はどんな波乱が待ち受けているのだろうか。


 第12話のトピックスは、「ナナの運命が決まる」「ヒナとしょうたろう(岡田翔大郎)のデート」「りおん(岡本莉音)とルーク(岸本ルーク)のデート」「メンバーのLINE連発」の4つだろう。


 何と言っても最大の注目ポイントは、中間発表で脱落してしまったナナが復活できるかだった。『TGC』の当日まで作業を続け、なんとか洋服・アイテム127点を作り上げたメンバー。休む間もなく“出演者”として『TGC』のランウェイを歩き、大役をこなした直後に事件が待っていた。会場にサプライズで映像が流され、「大切なお知らせがありますので、このあと速やかにアトリエにお集まりください」と告げられたのだ。


 戦々恐々としながらアトリエに帰ってきたメンバーたちは、スタッフから「検品して、売れそうにないものは省いた」と伝えられる。商品認定されたものが100点に満たない場合は復活はなし……。なんとかギリギリでクリアし、メンバーたちは緊張が解けてか号泣する。だが、これはあくまで第一関門。これに加え、視聴者による「落ちないで投票」の総数が「オオカミちゃん投票」の数を上回らなければナナの復活はない。


 場所を移し、今度は「スクリーンに映る月が満月になった場合は復活」と告げられる。月が満ちていく割合が、票数と連動しているわけだ。固唾をのんで見守っていメンバーだが、結果は残酷にも脱落。ナナが復活できないという現実に打ちのめされたとおるは、人目もはばからずに泣き崩れてしまう。中間発表の際には必死に我慢していたとおるが、ここまで泣くとは……。それだけ、絶望の深さを物語っているといえよう。


 そして、この結果を受けてなのか、終盤ではメンバーがLINEを連発。ななか(松川菜々花)が太陽LINEで「しょうたろうくん、最後の時間を一緒に過ごしたいです」とメッセージを送ったほか、あずさ(大原梓)がついに月LINEを使う! 送った相手はとおるか、それともしょうたろうか、はたまた違う誰かなのか。そして、りょうすけ(曽田陵介)も月LINEを使用。二人が誰にメッセージを送ったのかは最終話で明かされることとなり、スタジオでは憶測が飛び交った。


 全員にかかわる大きな出来事といえば上にあげた2つだが、個人レベルの進展も見逃せない。まずは、ルークとりおん。『TGC』の打ち上げ中に太陽LINEを使い、みんなの前で「りおん、遊びに行こうぜ」と誘ったルーク。りおんは「いこーぜ!!」という返事をルークの服にマーカーで書き、仲の良さを見せつけて、その場にいたメンバーを驚かせた。


 そして、デート当日。りおんはルークスタイルのサングラスで登場し、二人は釣りに挑戦。アウトドア派のルークとりおんならではのチョイスで、つかの間の休息を過ごす。「今一番いて楽しい」と笑顔を浮かべるりおんに、ルークは「りおんはオオカミちゃんじゃないよね?」と祈るような表情で質問。「じゃないよ」と微笑むりおんに、「信じる」と微笑み返すのだった。


 そして、女性陣で最も“読めない”メンバーのヒナが、コア(Novel Core)がいながらしょうたろうに月LINEを送った“真相”は何だったのか。実は、ヒナは空港に迎えに来てくれたコアに「最初のころに話していたのはしょうたろう。このまま終わっちゃうのもすっきりしない。最後の月LINEを使って、ちゃんと話したい」と決意を伝えていた。すべてを受け止めたコアは「俺は、変わらないんで。何が起きても」とヒナを送り出す。


 しょうたろうを呼び出したヒナは、「しんどい時とかに助けてくれる人って大きいじゃん。コアのそういうところがすごく素敵だと思ってる」とぽつぽつと語り、「コアのことが好きだし、自分の気持ちも固まった」と初めてコアへの気持ちをちゃんと言葉にする。ただ、その後に「でも、しょうたろうのことが気になっちゃう感じだったのね……」とも呟くのだが……。ヒナの中でも、少なからず揺れる思いはあったのだろう。


 複雑な表情でヒナの語りを聞いていたしょうたろうだったが、「コアのことを一番好きってことも、ちゃんと口にした方がいいよ」と自ら距離を置くような発言をする。しょうたろうなりの、精いっぱいの優しさなのだろうか。こうして、しょうたろうとヒナの関係も終わりを見た。


 ここまでの関係性を整理すると、りこ(莉子)とりょうすけが両想い、りおんとルークも両想い、ヒナとコアも両想い(?)という感じだが、残り4人が複雑なことに。しょうたろうはあずさを好きで、ななかはしょうたろうが好き。あずさは、とおるへの想いがありながら「ナナを復活させたい」というリーダーとしての責任で自重していた。しかし、ナナが復活できなくなったことで、どう動くのだろう? 前回までのしょうたろうの熱烈なアタックで、気持ちに変化は訪れたのか? 月LINEは誰に向けたものだったのだろうか?


 最後の最後まで引っ張って引っ張って、引っ張り続けることはもう確定。そして、彼女たちの中には恐らく、オオカミちゃんが紛れているのだ……。泣いても笑ってもあと1話。10人となったメンバーの有終の美を、心して見届けよう。(文=SYO(映画ライター))