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ウィリアム王子・キャサリン妃夫妻が救急コールセンターを訪問 新型コロナ以降相談件数が4倍に

2020年03月21日 16:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

スタッフの話に耳を傾けるウィリアム王子夫妻(画像は『Kensington Palace 2020年3月20日付Instagram「Catherine and I were proud to visit staff working at NHS 111, to pass on our personal thanks, along with those of my grandmother and father, to staff working around the clock to provide care and advice to those that need it most.」』のスクリーンショット)
英王室ウィリアム王子・キャサリン妃夫妻は現地時間19日、公的保健医療サービス「NHS」が運営するロンドン郊外の緊急コールセンターを訪問した。新型コロナウイルスが英国でも猛威を振るうなか、夫妻はその最前線で任務に従事する人々の奮闘ぶりを視察した。

ウィリアム王子が公式SNSにアップした動画のなかで、

「困難な状況に立たされた時、ともに力を合わせる素晴らしい能力を持ち合わせているのが、われわれ英国民です」

と述べ、チャリティー団体「National Emergencies Trust」への寄付を呼びかけたのは現地時間18日のこと。その翌日には妻キャサリン妃を同伴し、公的保健医療サービス「NHS(National Health Service)」が運営する、ロンドン郊外クロイドンの緊急コールセンターを訪問した。同センターは24時間体制でロンドン南東地区の住民からの「111」コールに対応しており、寄せられる医療相談の内容によって利用者と適切な機関をつないだり、アドバイスを提供している。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、現在「111」に寄せられる相談件数は通常の4倍に急増しているそうで、ウィリアム王子とキャサリン妃はそんな最前線の現場で働くコールセンタースタッフの話に真剣な眼差しで耳を傾けていた。自己隔離という状況下で周りとの繋がりを断たれてしまいパニックに陥るケースも少なくないそうで、キャサリン妃は心の病気を抱えた人々からの相談件数などについて積極的に質問していたようだ。

他人との距離を意識的に保つ“ソーシャル・ディスタンシング”の重要性が叫ばれるなか、マスクや手袋を着用せずに同センターを訪問、スタッフと至近距離で談笑していたウィリアム王子・キャサリン妃夫妻だが、この日は同センターを訪問中に2度ほど除菌剤で手を入念に消毒する光景が見られた。スタッフの1人が握手を求めうっかり手を差し出してしまった際には、ウィリアム王子が

「握手はダメですよ」

と笑いながら女性を遮る場面があったという。

のちにウィリアム王子は公式SNSに複数の写真をアップし、この日は自分だけでなく祖母エリザベス女王や父チャールズ皇太子からの感謝の意を直接伝えるために同センターを訪れたことを明かしている。また専門家の最新アドバイスに従い外出を避けるなど、感染拡大防止に個人レベルで貢献するよう国民に呼びかけた。

なお「イングランド公衆衛生局(PHE、Public Health England)」によれば、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドからなる英国全体における20日現在の感染症例数は3983件、死者は177名とのことで、その数は日ごとに上昇の経過をたどっている。

このような状況を鑑みエリザベス女王は、感染者が密集するロンドンからウィンザーへと一時的に移動、夫のエディンバラ公フィリップ王配もノーフォーク州サンドリンガム御用邸から同地のエリザベス女王に合流した。チャールズ皇太子・カミラ夫人は今月17日~25日に予定されていたボスニア・ヘルツェゴビナ、キプロス、ヨルダン両共和国への訪問をキャンセル。ウィリアム王子・キャサリン妃夫妻の子供達ジョージ王子とシャーロット王女は通っていた「トーマス・バタシー・スクール」が休校になり現在自宅で過ごすなど、ロイヤルメンバー達もそれぞれ様々な予定変更を強いられている。

画像は『Kensington Palace 2020年3月20日付Instagram「Catherine and I were proud to visit staff working at NHS 111, to pass on our personal thanks, along with those of my grandmother and father, to staff working around the clock to provide care and advice to those that need it most.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)