ブラック企業では、常識では考えられないような出来事が起こっている。給料を払わない、暴力を振るう、法律を守らないなどといったエピソードがキャリコネニュース読者から寄せられている。
事務職として働く30代男性は、会社で使う携帯電話の使用料を従業員が自己負担していることに腹を立てている。電話はおろか、モバイルwi-fiまで各自で用意しているという。
「会社から1日あたり50件ほどの電話が毎日のようにかかってきます。通話料は相当かかりますよ。なのに補助は一切ありません」
勤務時間は9時~22時で、終業は遅いと深夜0時になる。しかも休みもない、と憤っている。
たまたま電話に出たら、その客の未払い分を支払わされた
クリエイティブ職の50代男性は、今の会社を「給与がなく、毎日暴力団のように怒鳴り威嚇し休みもなくほぼ徹夜で労働させられる所」と説明した。
経営層はお金に関するモラルが相当に欠けており、従業員に給料の支払いをしないという。そのため、上司が消費者金融でお金を借りて部下たちに給料を振り込んでいる。同様に業者への支払いもしないので、担当社員がお金を工面している。
「私の面接をしたのはオーナー社長自身でした。奥様を副社長に就任させ、彼女に暴力をふるっていました。暴力の矛先は業者にも向けられることがありました。そんな環境ですから労基署から是正勧告を受けたときにも、職員を威嚇して法律を守る気はゼロでした」
社長は退職者が出るのを恐れており、辞めさせないように脅し続けているという。
40代男性は営業職時代、顧客が店の備品を壊したときに会社から「お前の客だから弁償しろ」と言われ、自腹を切っていた。たまたま電話を受けただけなのに、客の未払い金を支払ったこともあるという。
「パワハラも日常茶飯事でしたよ。外回りから帰るのが遅いと先輩に殴られるので、毎日信号無視をして帰社していました。それでも結局は殴られました」
嫌気が差した男性は転職し、現在は事務職して穏やかな日々を過ごしているようである。
「事務所の移転時に肩代わりしたお金を会社が返金しない」
50代男性は、かつて「1年以内に従業員のほとんどが退職する」という警備会社で営業として働いていた。
「残業代の未払いは当たり前。休みもなく、契約先との約束は平気で破りましたし、虚偽報告は普通のことでした」
社長の息子は残業代未払いで何度も訴えられていて、問題に慣れているという。男性は「あまりのブラックさに我慢が限界にきていましたし、契約先から入札停止処分をくらい未来はないと判断。退職を決意しました」と振り返る。
クリエイティブ職として働いていた50代女性は、「事務所の移転時に肩代わりしたお金を会社が返金しない」と憤る。さらに女性が講師として出張した際にカードで支払った旅費をはじめとした諸経費も一切支払われておらず、自腹を切るはめになった。
「会社は『退職後に分割で払う』と約束したのに、未だに守られません。電話しても居留守を使われる始末です」
どうやら、まだお金は戻って来ていないようだ。
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