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ついにコロナ離婚「俺をばい菌扱いするなら出て行く」、神経質な妻と価値観の違い鮮明

2020年03月20日 09:51  弁護士ドットコム

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「まさかコロナで離婚になるとは思いもよりませんでした」。


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子育て情報サイト「ママスタ」の掲示板で、夫に「離婚してほしい」と言われたというスレ主が悲痛な声を上げている(「コロナウイルスで離婚」)。



●コロナ流行後にさらに神経質になった妻…夫「疲れた」

「もともと神経質」だというスレ主は、コロナ流行後にさらに神経質に。玄関前で靴と上着を脱ぎ、うがいと手の除菌をし、すぐにシャワーを浴びるようにしていた。



夫も当初はスレ主に合わせていたが、徐々に「馬鹿らしい」「疲れた」と言うように。最終的に、夫は手洗いとうがいしかしなくなった。



スレ主によると、このことが原因で夫婦げんかになり、夫は「俺をばい菌扱いするなら出て行く」と実家へ帰ってしまったという。その後、スレ主のもとに届いた夫からのLINEには「今回に限らず神経質過ぎて疲れた。離婚したい」と書かれていた。



スレッドには170をこえるコメントが集まり、「価値観が違いすぎてお互いが疲れるなら離婚した方がいいと思う」「旦那さんの気持ち分かる」などの声が上がった。



また、スレ主の夫と同じように「神経質な妻」との離婚を考えているという男性がつぎのコメントを寄せている。



「コロナが拡大していても仕事はしないといけない、でも家に帰るとウイルスウイルスって言われる。何のために働いてるんだろう、働きに行くことを否定されているのではないか…しんどい…ってなりますよ」



●中国では離婚届の手続き予約が殺到

コロナをきっかけに、離婚の危機に直面しているのはスレ主だけではないだろう。



新型コロナウイルスの感染予防対策として、在宅勤務を推奨する企業が増えている。夫婦で過ごす時間が増え、けんかやすれ違いが起きている家庭もあるようだ。



twitterでも「#コロナ離婚」というハッシュタグができ、夫に対する不満を打ち明ける声もあれば、「旦那と別れる決心がついた」人もいる。



朝日新聞(3月17日)によると、中国では離婚届の手続きの予約が殺到しているという。これまで婚姻・離婚の手続き窓口が休止していたことが一因とされているが、夫婦で過ごす時間が増えたことも考えられるようだ。



●法的な離婚原因として認められるのか

コロナをきっかけに、夫(または妻)が「離婚したい」と言ってきた場合、応じなければならないのだろうか。冨本和男弁護士は「必ず応じなければいけないわけではありません。離婚するためには、原則として、夫婦の合意が必要です」と説明する。



「もし夫の方が協議離婚や調停離婚に応じなければ、妻は裁判に訴えるしかありません。それには、それなりの時間がかかります。



そして、仮に裁判になったとしても、『婚姻を継続し難い重大な事由』がなければ、離婚は認められません。離婚を切り出されたからといっても、必ず離婚に至るわけではないのです」



スレ主のように夫婦間の「価値観の違い」は「婚姻を継続し難い重大な事由」になるのだろうか。



「『価値観の違い』のみでは『婚姻を継続し難い重大な事由』にはあたらないでしょう。裁判所が『夫婦関係の修復(回復)の可能性がない』と判断することが必要です」




【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp