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岡本太郎の「太陽の塔」や葛利毛織工業の関連施設が有形文化財に

2020年03月19日 20:42  Fashionsnap.com

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「太陽の塔」公式サイトより
3月19日に開催された文化審議会の答申を受け、大阪府吹田市にある「太陽の塔」や、葛利毛織工業の工場と関連施設など、新たに133件の建造物が登録有形文化財に指定される見通しとなった。

 太陽の塔は岡本太郎がデザインを手掛け、大阪万博のシンボルとして1970年に建設された。当時は地下展示と空中展示を結ぶシャフトの役割も果たし、鉄筋コンクリートや鉄骨などを用いた様々な建設技術を駆使して完成。1993年と2018年に改修工事が行われている。
 愛知県一宮市の木曽川沿いに位置する葛利毛織工業は大正元年に創業。昭和初期の低速ションヘル織機によって作り込まれた生地が海外ブランドからも支持されている。登録有形文化財の対象となったのは、江戸末期に建てられた土蔵をはじめ、洋風な外観でありながら内部に和風座敷を備える事務所や、職住一体の工場施設の様相を伝える主屋など、工場を含む9件の施設。
 そのほか、公募で採用された前田健二郎の原案を基に設計された京都市美術館本館や、丹下健三が手掛けた旧倉敷市庁舎(倉敷市立美術館)、関東大震災後に建てられた高円寺の公衆浴場 小杉湯が登録有形文化財に指定される見通しとなっている。
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