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ケイティ・ペリー、ヒット曲『ダーク・ホース』をめぐる裁判で勝訴「盗作ではない」

2020年03月19日 20:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

昨年の敗訴から一転、勝訴したケイティ・ペリー(画像は『KATY PERRY 2020年3月9日付Instagram「If:Breaking the Australian record for attendance of a women’s sporting event @billiejeanking」』のスクリーンショット)
現地時間17日、ケイティ・ペリーの大ヒット曲『Dark Horse(ダーク・ホース)』の盗作疑惑をめぐる裁判で、楽曲はラッパーのフレイムによるクリスチャン・ラップソング『Joyful Noise』からの盗作ではないと連邦地方裁判所判事が裁定した。昨年8月の裁判ではケイティ側が敗訴し、278万ドル(約3億円)の賠償金支払いを命じられていた。

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昨年8月に行われた裁判において、ケイティ・ペリーが2013年に発表した曲『Dark Horse』は、2009年にラッパーのフレイムことマーカス・グレイが発表した『Joyful Noise』から8音のリフ(繰り返されるパターン)を盗作したと判決され、ケイティ本人と共同制作者のドクター・ルーク、マックス・マーティン、サーカット、ラッパーのジューシー・Jなどに賠償金として278万ドル(約3億円)の支払いが命じられた。

今回の裁判において連邦地方裁判所のクリスティーナ・A・スナイダー判事は、繰り返される音のパターンは「特に独特でも珍しい組み合わせでもない」と述べた。そのため論争のもととなった『Joyful Noise』のリフ部分には、著作権を侵害するほどの十分な特徴がないと認めた。

ケイティの弁護士クリスティーン・レペラ氏は裁判で「フレイム(マーカス・グレイ)は音楽の基本的な構成要素を所有しようとしている」と主張し、スナイダー判事の判決に対しては「音楽クリエイターと音楽業界にとって、重要な勝利である」と語った。さらにケイティ本人と共同制作者達は、『Joyful Noise』という楽曲をまったく聴いたことがないと証言している。

この判決に対し、原告であるフレイムことマーカス・グレイは上訴する予定だという。フレイムの代理人マイケル・カーン氏は前回の裁判での勝訴を踏まえたうえで、報道関係者に次のように明かした。

「陪審員らが満場一致で著作権侵害の判決を下した時、まだ15ラウンドマッチの11ラウンドを終えただけで、次のラウンドは控訴裁判所で行われるとクライアントに警告しました。」
「陪審員達は正しかったと信じている。次の控訴の際には、今回の判決を覆し再び勝訴できるように最善を尽くします。」

ケイティ・ペリーのシングル『Dark Horse』は、2014年の米ビルボード・ホット100で第1位を記録した。その同年、フレイムがケイティの『Dark Horse』は自分の曲『Joyful Noise』からの盗作だとして告訴したのである。スナイダー判事は「控訴裁判所が今回の判決に同意しない場合、条件付きで新しい裁判を認める」と述べており、『Dark Horse』をめぐる裁判は、今回で終わったわけではないようだ。



画像は『KATY PERRY 2020年3月9日付Instagram「If:Breaking the Australian record for attendance of a women’s sporting event @billiejeanking」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)