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ライザップがアパレルSPA子会社の三鈴を2億2000万円で譲渡、ブランド認知進まず

2020年03月19日 19:02  Fashionsnap.com

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 RIZAPグループが、3月19日に開催した取締役会において、同社の連結子会社である三鈴の全株式をITbook ホールディングスの子会社 東京アプリケーションシステムに譲渡することを決議した。譲渡額は2億2,000万円で、株式譲渡実行日は3月31日を予定している。

 三鈴は1970年3月に設立。主に20代~30代の女性をターゲットに、「ルゥデ(Rewde)」「ショップダダ(shop DADA)」など婦人服および服飾雑貨の企画、製造、販売を行っている。RIZAPグループは、アパレル雑貨やカジュアルウェア、インテリアなどを展開するライフスタイルセグメントにおいて、事業領域の補完を目的に2016年4月に三鈴の株式を4°Cホールディングスから譲り受け、子会社化した。
 RIZAPグループは、2019年3月期連結決算において最終損益193億円の赤字を計上したことを受け、事業の選択と集中に着手するなど抜本的な構造改革を実施。美容・ヘルスケア分野を中心とした成長事業に経営資源を集中させ、当初想定していたグループシナジーが見込めない事業や、短期的な収益改善が難しい事業については縮小および撤退、売却などを進めている。
 三鈴はRIZAPグループ加入後、主力ブランドのリブランディングを行うもブランド認知が進まず、売上が伸び悩んでいたという。今回の株式譲渡は、三鈴の短期的な業績回復が難しいと判断したことから、構造改革の一環として事業の整理・売却に至ったという。
 ITbook ホールディングスの子会社である東京アプリケーションシステムは、システムコンサルティング、受託ソフトウェア開発、コンピュータ機器およびソフトウェアの販売などを行う企業。これまでの事業運営で培った知見を活かし、ECサイトのユーザビリティー向上などを通じた三鈴の事業拡大を目指すという。
【トップインタビュー】「服は必需品ではない」ライザップがアパレル企業を買収するワケ(2017年掲載)