新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経営悪化で「内定取り消し」に遭った20年卒学生を対象に、採用選考を実施する企業が相次いでいる。眼鏡の製造販売を手掛けるオンデーズは3月17日、臨時選考の実施を発表。リリースでは
「弊社は2020年春からの就業の機会を失った新卒学生に向けて採用の機会を設けることで、学生たちの不安を少しでも解消すべく微力ながら尽力いたします」
などと応募を呼び掛けた。
不動産、IT、旅行代理店など様々な業種で
同社では、営業、エンジニア、経理、デザイナー、映像制作の5職種で募集。4月の入社に間に合わせるため、通常は行っている書類選考を免除するという。
不動産賃貸仲介大手のハウスコムでも、新型コロナで「内定取り消し」を受けた学生を対象に追加選考をスタート。「未知の状況の中、4月から予定していた就業の機会と収入を失った新卒学生の皆様に対して、将来への不安を解消する一助になればと考えた」と背景を語る。
IT企業のWizでも、通常実施している3次までの選考を2次までに切り替える"スピード選考"を実施する。新型コロナウイルスに不安を抱える人には嬉しい、オンライン面接にも対応している。
このほか、プレスリリース配信サイトで確認すると、IT企業や旅行代理店、脱毛サロンなどで、3月中旬から「内定取り消し」を受けた学生を対象に採用活動を実施している。
新型コロナウイルスが原因で内定取り消しに遭った場合、取り消し事由が不当だとして弁護士に相談するのも一つ。だが、どうしても4月に入社したい場合は検討してみては。