エアトリは3月13日、来月導入される「同一労働同一賃金」に関する調査結果を発表した。調査は3月上旬にネット上で実施し、20代以上の914人から回答を得た。
現在の待遇について聞いたところ、非正規社員の7割が「正規社員の方が待遇が良く感じる」と答えた。同回答は、正規社員(51.6%)、経営者・事業主(55.4%)のいずれでも過半数にのぼった。
「非正規でも慶弔金や半休などの待遇が増えました」という声も
具体的に待遇差を感じた場面を聞くと、
「今回のコロナで正規社員は在宅が出来るが、非正規社員は出来ない点や、外出もよっぽどの理由がない限り社員はしない。しかし、非正規社員は命令で外出させる点」(50代女性、非正規社員)
「派遣で10年働いた経験あり。明らかに社員が出来ない担当の仕事を簡単にこなせてもボーナスも貰えない、輪にも入れないことに不満を感じた」(40代女性、正規社員)
といった声がみられた。一方、少数ながら「非正規の方が待遇が良く感じる」とする回答もあり、具体的には「休みのとり方や勤務時間など割り切っている。責任ある仕事はやりたがらない。(30代女性、正規社員)」といった声が挙げられた。
一方、非正規社員のうち「4月からの契約内容に納得のいく変更があった」(12%)とする人は1割強にとどまった。対照的に「納得のいかない変更があった」(11.5%)とした人も1割強。最多は「変更がなかった」(38.7%)という声だった。
「納得いく変更があった」という人に変更内容を聞くと、
「非正規でも、慶弔金や半休などの待遇が増えました。ボーナス?的なものが出ることになりました」
「交通費支給と半休が使えるようになった」
といった声も。一方、「納得のいかない変更」の内容としては「体調面の考慮が無くなった」「賞与を設定したため、月収がすごく減り、生活面が成り立たなくなる」などが挙がり、人によって捉え方はさまざまのようだ。
また、非正規社員の過半数うち「同一労働同一賃金の導入で格差が是正されると思う」(7.8%)とした人は1割にも満たなかった。一方、過半数は「格差が是正されるとは思わない」(55.3%)と回答。理由としては
「『同一労働』というのがあいまいで抜け道がいっぱいある。少しでも正社員とは違う業務があれば『同一労働ではない』と主張される可能性がある」(40代女性)
「有期雇用である限り中長期の評価システムに馴染まない」(60代男性)
などの声が寄せられた。