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『スカーレット』伊藤健太郎の未来を祈るばかり 「手つないでもいい?」武志×真奈の愛しい恋模様

2020年03月14日 12:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『スカーレット』写真提供=NHK

 『スカーレット』(NHK総合)第23週「揺るぎない強さ」では、病気と闘う決意をした武志(伊藤健太郎)の願いを喜美子(戸田恵梨香)たちが知る。


参考:『スカーレット』第139話では、照子(大島優子)や信作(林遣都)も適合検査を引き受ける


 八郎(松下洸平)から贈られたジョージ富士川(西川貴教)の絵本で、武志は白血病であることと向き合い、「みんなに会いたい。力もらいたい」と勇気をもらう。その絵本の余白に書かれた武志の願いは、「今日が私の1日なら私はいつもと変わらない1日を過ごすだろう」という思い。今まで通りいられるはずがないと名古屋のアパートを引き払い、仕事を辞めて、武志の側にいることを決めていた八郎は、考えを改めることとなる。


 それからというもの武志の病室にはたくさんの人が見舞いに訪れる。照子(大島優子)や敏春(本田大輔)、照子の母・和歌子(未知やすえ)、信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)に、忠信(マギー)、陽子(財前直見)。病気に触れることもなく、全員が笑顔で武志に接する。そこにはいつもと変わらない穏やかな日常が流れていた。八郎とは、武志の次の夢である深野(イッセー尾形)の葉書にあった青の色を出す話に。翌日の仕事のため病室を出て行く八郎を送り出そうとベッドから起き上がった武志は、気を失い倒れてしまう。


 担当の大崎(稲垣吾郎)は微熱と診断しながらも、抵抗力が落ちているため感染症の恐れもあると、喜美子と八郎の口にはマスクが。そして、そこに見舞いに来ていたのが真奈(松田るか)だった。八郎の気遣いにより、病室には武志と真奈が2人きり。信楽一のたこ焼き宣言を機に、日本一下手っぴぃのたこ焼きを作りに真奈が武志の部屋を訪れてから、徐々に近づいていった2人の距離。真奈の「また遊びに行ってええですか」というめげない誘いに「またな」とどこか素っ気ない返事をしてしまう武志。だが、どこまでも優しくしてくれる彼女にいつしか特別な思いを抱いていることに気づき始めていた。


 静かな夜の病室。真奈は持ってきたメモ帳に「大丈夫?」「逢いたかった」と筆談で武志と会話をする。天然な真奈は、マスクをしているから喋ってはいけないと思い込んでいるようだ。そんな愛らしい真奈に、武志は自分から白血病のこと、治すのが難しい病気であることを伝える。


 武志の覚悟を受け止めた真奈がメモ帳に書いたのは、「手つないでもいい?」。筆談も後押しし、武志と真奈はやっとお互いの思いに正直になる。ちなみに、この「手つないでもいい?」の背景には、松田聖子「赤いスイートピー」のとある歌詞がリンクしているよう。松田るかへの公式サイトのインタビュー(https://www.nhk.or.jp/osaka-blog/scarlet/tokushu/423130.html)も合わせて読めば、より一層2人の微笑ましい関係が愛おしくなる。


 第24週「小さな希望を集めて」では、通院治療に移った武志のために、みんなが骨髄移植のドナー検査を受ける。予告には、久々の登場となるさだ(羽野晶紀)と圭介(溝端淳平)の姿。当時、医学生だった圭介は小児科医となって喜美子と再会する。「川原喜美子は母親であると同時に陶芸家や」というちや子(水野美紀)の言葉、喜美子の「できる。まだ諦めへんで」というセリフも印象的だ。『スカーレット』も残り2週。赤く燃えるような揺るぎない強さが、武志の未来へと繋がることを祈って。(渡辺彰浩)