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BEYOOOOONDS 島倉りかを知るための5つのポイント あらゆる面で見せる“ギャップ”が魅力に

2020年03月14日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

BEYOOOOONDS

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。


(関連:【写真】島倉りか


 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。今回はBEYOOOOONDSおよびCHICA#TETSUのメンバー、島倉りかについて見ていく。キーワードは“ギャップ”だ。


1. ハロプロ入りはわりと遅め
 島倉がアイドル界に足を踏み入れたのは2016年のこと。当時高校1年だった彼女の母親が『モーニング娘。’16 『新世紀』オーディション』に“勝手に”応募したことがその第一歩だ。このオーディションは一般合格者の該当なしで、ハロプロ研修生から加賀楓と横山玲奈の二人が昇格して第13期メンバーとなった。落選した島倉へ事務所から声がかかり、ハロプロ研修生のメンバーとして研修活動をスタートする。


 幼少のころからアイドルが好きではあったが、自分がアイドルになるとは特に考えていなかったという島倉。なので歌もダンスも未経験のまま、高校1年生の3月から研修生のレッスンを受けることになる(同上)。現代アイドルのメイン年齢層は中学~高校生だし、早ければ小学校高学年からプロ入りする場合もある世界なので、そう考えると島倉のスタートは若干遅めといえる。実際、島倉が研修生入りした当初は、小学生の先輩研修生からいろいろ教わったという。この頃の小学生の研修生メンバーといえば、清野桃々姫(現BEYOOOOONDS)、米村姫良々、橋迫鈴(現アンジュルム)あたりが該当する。小学生メンバーに教えを請う高校生の島倉……を想像すると、ちょっと微笑ましい気分になってしまう。


 歌もダンスも未経験だった島倉だが、頭角を現すのは早かった。2017年3月の研修生入りから1年後の2018年5月の公開実力診断テストでは、Juice=Juice「Fiesta! Fiesta!」を選曲し、ベストパフォーマンス賞を受賞した。この時点で島倉は高校3年だったので、本人的にはここで結果が出なければ……という意気込みだったようだが、見事に成果を収めた(同上)。そして同年6月にBEYOOOOONDSへの加入が決定し(正確にはCHICA#TETSUだが、当時はまだ「一岡伶奈がリーダーを務める新グループ」と呼称されていた)、現在に至る。


 アイドルを目指すには若干スタートが遅いのもギャップだし、見た目が清楚系の彼女が「Fiesta! Fiesta!」という情熱的なラテン系楽曲を力強く歌い踊るというのもギャップだろう。同曲のパフォーマンスでは、その“目力”が印象的だった。


2. 恐竜好きのお嬢様?
 島倉りかのニックネームは、研修生加入初期のころは清野桃々姫と一岡伶奈から“ちゃんしま”と呼ばれていた時期があったようだが、やはり一番有名なのは“りか様”だろう。可愛らしくおしとやかな雰囲気ただようお嬢様然としたそのビジュアルにピッタリのネーミングだが、このニックネームの初出は2018年2月13日、BEYOOOOONDS加入前にさかのぼる。


 名古屋のミッドランドスクエア シネマ2で定期的に行われているハロプロ定期イベントの一環でこの日開催されたのが『ハロプロ研修生 スペシャルイベント in 名古屋 ~初めまして!2~』。出演は前田こころ・山﨑夢羽・西田汐里、そして島倉りかの4名で、現在は全員がBEYOOOOONDSメンバーだが、このときはまだハロプロ研修生だった。司会の鈴木啓太(上々軍団)が各人を面白おかしくいじっていったのだが、啓太の嫁の名前が“りか”だったので、島倉のこともイベント中に“りか様”と呼んだ、のがそもそもの始まりだったらしい(参照:https://ameblo.jp/keita-suzuki-official/entry-12352594873.html)。つまり最初はお嬢様云々とは特に関係なかったようなのだが、結局いま定着しているのは、やはり前述したように本人の雰囲気に合っているからだろう。


 また、BEYOOOOONDSの初オリジナル曲「眼鏡の男の子」の寸劇パートでの島倉の配役は“お嬢様風なお嬢様”であり、それも要因のひとつだろう。島倉本人の弁では、お嬢様キャラは“素”ではなく、意外と活動的なところもあり(中学は3年間バドミントン部で、好きな教科は体育)、学校ではふざけることが多いとのこと。


 そして島倉のキャラとして有名なのは“恐竜好き”な一面。NHKのテレビ番組がきっかけで子供のころから恐竜が好きになり、博物館へもよく行ったという(上野の国立科学博物館など)。また、虫を触ることに抵抗がないという特技(?)やSF映画が好きだったりと、外見はお嬢様できわめて女性的だが、内面は男性的な部分が多々見られる、というのもまたギャップだろう。


3. 昭和歌謡を愛す
 続いては好きな音楽の話。小学生のころにはいきものがかりが好きになり、中学生になると松田聖子にハマったという島倉。2000年生まれの彼女なのでいきものがかりはリアルタイムで聴いていたのだろうが、松田聖子は渋い。これは両親の影響とのことで、そこから昭和歌謡自体も好きになっていったとのこと。2019年9月更新のブログでは松田聖子楽曲の好きなポイントを列挙しており、シングル曲以外も普通に挙げていてガチ具合がうかがえる(https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12527023215.html)。


 ハロプロで松田聖子好きといえばJuice=Juiceの宮本佳林が連想されるが、宮本とは2019年夏のハロプロコンサートの楽屋にて聖子トークに花が咲いたようだ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12498865363.html)。島倉の顔立ち自体も、80年代女性アイドルにいそうな感じではある(チャームポイントが“片方だけにできるえくぼ”というのもアイドルっぽい)。島倉が所属するCHICA#TETSUのオリジナル楽曲「都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて」および「高輪ゲートウェイ駅ができる頃には」は、80年代ポップスの最良の部分を多分に含んでおり、彼女によく合っているといっていいだろう。この路線の楽曲を今後も期待したい。


4. ギャップから生まれるパフォーマンス
 毎年12月31日にハロプロで恒例となっている公演が、中野サンプラザでのカウントダウンコンサート『Hello! Project COUNTDOWN PARTY ~GOOD BYE & HELLO!~』(以下、カウコン)。深夜に行う第2部のほうは18歳以上しか出演できないので登場メンバーが限られるのだが、島倉は前回・前々回ともに出演し、それぞれ爪痕を残している。


 まず2018→2019年のカウコン。カントリー・ガールズの山木梨沙、BEYOOOOONDSの一岡伶奈、高瀬くるみ、そして島倉の4名で、カントリーのシングル曲「わかっているのにごめんね」をカバーした。カントリー・ガールズ森戸知沙希自身も明言していた棒読み歌唱&セリフ(いい意味で!)は、この曲の聴きどころだ。以前から尊敬する先輩として森戸の名前を出していた島倉は、この日の歌割で森戸パートを任されることになった。森戸の棒読み歌唱&セリフのプリミティブな魅力をよく理解している島倉は、事前に練習してその再現に努めた。結果、共演した山木から「CD音源のちぃ(森戸)と同じ歌い方が聴こえる!」という絶賛を得た。なお、島倉は一番好きな森戸の歌唱パートとして「ためらい サマータイム」の〈ダーリンかもね?〉の部分だと発言しており、これも一貫した姿勢を感じる。


 2019→2020年のカウコン2部では、BEYOOOOONDS内の18歳以上のメンバー6名(一岡伶奈・島倉りか・高瀬くるみ・平井美葉・小林萌花・里吉うたの)で、雨ノ森 川海のオリジナル曲「GIRL ZONE」を披露した。つまり、雨ノ森のオリジナルメンバーは高瀬のみで、普段は歌わないほかの5名が入った「GIRL ZONE」が聴けるというレアな機会だったのだ。大森靖子作詞作曲のこの曲はCHICA#TETSUの楽曲とは対照的な、セクシーかつアグレッシブな曲調が特徴であり、特に中盤では女学生の本音をぶちまけるかのような攻撃的なセリフパートがある。平井・小林・里吉のパフォーマンスも良かったが、目をひん剥いて〈やっぱ 絶対 やめてやんねえ/教わったことなんてなんの役にも/たたないまんま 成功してやる〉と叫ぶ島倉の姿はインパクト大だった。前述の実力診断テストでの「Fiesta! Fiesta!」もそうだが、普段のたたずまいからのギャップであると同時に、決めるべきところで決めていくことができるのが島倉の強さだろう。


5. ハロプロメンバーとの仲
 前述したとおり、尊敬するハロプロの先輩メンバーはカントリー・ガールズおよびモーニング娘。’20の森戸知沙希、そしてこぶしファクトリーの井上玲音の二人。また、つばきファクトリーの岸本ゆめのにはご飯に誘ってもらうなど世話になっているようだ。


 BEYOOOOONDSメンバーでは一岡伶奈、山﨑夢羽との仲が良い模様。一岡とはバッティングセンターに行ったり、激辛料理を食べに行ったり(店が開いてなかったので麻婆豆腐に変更)、ホラー映画を観に行ったりなど、やたらと一緒に出かけている。同じCHICA#TETSUのメンバーだし、BEYOOOOONDS内では年長組なので距離が近いのだろうか。山﨑については雨ノ森 川海のメンバーで2歳年下なのだが、こちらも仲が良い。というよりも、山﨑が島倉のことを好いていて、やたらとラブアピールを送っているのだ。その甲斐あってか(?)、二人でカラオケデートをして、そのあと楽器屋へアコースティックギターを買いに行ったりしているし、YouTubeのハロプロOMAKE CHANNELでは二人による「ズキュンLOVE」(ミニモニ。の楽曲)自撮りアカペラ動画がアップされている。(ピロスエ)