トップへ

元スムースデイのデザイナーが新ブランド設立、ワードローブに溶け込むモードな服を提案

2020年03月12日 18:33  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

Super140'sのメルトンを使ったジップアップジャケット Image by: FASHIONSNAP.COM
小野莫大小工業(小野メリヤス)のファクトリーブランド「スムースデイ(smoothday)」を設立した杉原淳史が、自身のブランド「オーベット(AUBETT)」を2020年秋冬シーズンにスタートする。グラフィックデザイナーの吉村雄大とのデザインデュオでブランドを運営していく。

 杉原は文化服装学院卒業後にフランスに渡り、「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」(現サンローラン)でモデリストとしてメンズとウィメンズのデザインやパターンなどを担当。帰国後に小野メリヤスに入社し、杉原を中心とした若手クリエイターらと共にスムースデイを2012年にスタートした。「肌にあう」をコンセプトにしたスムースデイでは、同社が特許を持つカットソー素材「コズモラマ」などの独自開発素材を採用したTシャツ、カットソーといった素材を活かしたベーシックなアイテムを発表したが、杉原自身がメゾンで培ってきたデザインの視座や立体裁断の技術をより反映した服を作りたいと考えたことからオーベットの立ち上げを決めたという。杉原は2018年にスムースデイから離れており、現在はデザインチームが製作を続けている。
【あわせて読みたい】カットソー専門ブランド10選 スムースデイ、ループウィラー、レイニング チャンプ...
 新ブランドのコンセプトには「モードと日常を繋ぐ美しい服」を掲げる。ブランド名のオーベットは、フランス語で「隙間、小さい空間」を表す単語から採用し、トップスの身頃と袖の間にできる隙間や、背面の程よいゆとりなどが生み出すシルエットの美しさを追求するブランドのデザイン理念を表現しているという。パンツやワンピースなど、一部の商品はメンズとウィメンズに分けるが、ほぼ全てのアイテムを3サイズで展開し、ユニセックスとして提案する。小野メリヤスの生地のほか、Super140'sの細く柔らかな糸を使ったウールやメルトン、静岡・遠州のツイード、裏地にウレタンの防風素材を組み合わせたコーデュロイなどの上質な素材を採用。カラーパレットはネイビーやブラック、ホワイト、ベージュといったベーシックでワードローブに取り入れやすい色を揃える。価格帯はトップス(8,000円~2万8,000円)、ワンピース(2万3,000円)、ジャケット(4万4,000円~5万9,000円)、コート(7万8,000円~9万8,000円)パンツ(2万8,000円~3万2,000円)。共同でブランドを手掛ける吉村は杉原と旧知の仲で、コレクションルックやサイトデザインなどアートディレクションを担当する。
 杉原は「イヴ・サンローラン時代では立体的なシルエットによってシンプルなアイテムをコンテンポラリーな雰囲気に仕上げる技術を学んだ。オーベットではベーシックなワードローブにモードなエッセンスを添えるようなアイテムをデザインしていきたい」と話した。デビューコレクションは大手セレクトショップを含む約7店舗での取り扱いが決定。今後は卸先を増やすほか、ポップアップストアなどで商品の実物を見られる機会を増やしていくという。
【こちらもチェック】通年使える定番アイテム「パーカ」王道ブランドまとめ
■オーベット:インスタグラムアカウント