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東日本大震災から9年、JR九州のCMが今も話題に「3.11のとき元気もらったなぁ」

2020年03月11日 15:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

3.11後に注目された『JR九州/祝!九州キャンペーン』CM(画像は『Victor Entertainment 2011年5月12日公開 YouTube「Maia Hirasawa - Boom! Music Video「JR九州/祝!九州キャンペーン」CMソング」』のサムネイル)
2011年3月11日に東日本大震災が発生して9年が経つ。思いもよらぬ新型コロナウイルス感染拡大により、福島県主催の『3.11ふくしま追悼復興祈念行事』が「一般・来賓の参列・献花」を中止、及び「キャンドルナイト」の開催を中止して式典の模様をストリーミング配信することになった。そのように各地で復興行事の中止や変更を余儀なくされる状況だ。いつもとは違う環境で「3.11」を迎えるなか、当時流れたJR九州のCMを思い出す人が少なくない。

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Twitter上で「3.11.の後に、一番明るい気持ちになったCMだったなぁ…」、「JR九州のCMに元気を貰ったなぁと思い出す」、「疲れているときはこれをみる 3.11のとき元気もらった 涙出る~ JR九州のCM」と話題になっているのが『JR九州/祝!九州キャンペーン』のCM動画である。

元々はJR九州が2011年3月12日の九州新幹線鹿児島ルート全線開通に向けて企画した大規模イベント「祝!九州縦断ウエーブ」で呼びかけ、沿線に集まって祝福する総勢およそ2万人の人々を試運転列車から撮影したCMだ。

テレビCMは九州限定で3月4日から放映されていたが、3月11日に東日本大震災が発生。未曾有の事態を受けて全線開通のテープカットが中止となり、CMはロングバージョンの放映を一旦取りやめた。

ところがYouTube公式チャンネルでCM動画を公開したところ、全国で話題になった。大勢の人々が集まって祝福する姿とマイア・ヒラサワが歌うCMソング『Boom!』が相まって元気を発信する映像が、震災で暗くなった日本を応援しているようだと注目されたのである。

Twitter上では、他にも「震災当時、沈みがちな気持ちに飛び込んできたJR九州のCM…目の前の色が変わった」、「ラジオからマイアヒラサワのboom!流れてきたけど これ聞くとJR九州の新幹線開通ムービーと震災を思い出してうるっとくる」、「震災の翌日に開業した九州新幹線。このCMは苦難があろうとも乗り越えようというメッセージなのではと思います。風化させてはならない」などの声が見受けられた。

ちなみにスウェーデン出身の女性シンガーソングライター、マイア・ヒラサワは日本人の父親とスウェーデン人の母親をもつ。2010年から休暇のつもりで日本に渡り宮城県仙台市に住んで活動していたが、2011年1月に東京に拠点を移したところ、3月11日に東日本大震災が発生した。

『JR九州/祝!九州キャンペーン』のCMソング『Boom!』を担当した彼女はテレビ番組からインタビューされるなど注目され、その後も日本のCMやテレビ番組とのタイアップで楽曲を発表している。『マイアヒラサワ』Twitterで「みなさんこんにちは。このツイッター日本語で頑張ります。宜しく!」と更新を続ける親日家だ。

そんな彼女は震災から5年目となる2016年3月11日に、被災地の光景とともに「今この瞬間を生きましょう。明日、何があるかわからないのですから。愛する人たちを思いやり、今ここにあるものに感謝しましょう。私は決してこの日を忘れません」とツイートしていた。



画像は『Victor Entertainment 2011年5月12日公開 YouTube「Maia Hirasawa - Boom! Music Video「JR九州/祝!九州キャンペーン」CMソング」』のサムネイル、『マイアヒラサワ 2016年3月11日付Twitter「今この瞬間を生きましょう。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)