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『ドラ恋~Bang Ban Love~』第7話ーー残酷すぎる配役に涙の嵐&一途だったモテ男の心境に変化が!?

2020年03月11日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love~』(c)AbemaTV

 雪山での冬合宿2日目と3日目の模様が映し出された、AbemaTVオリジナル番組『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love~』第7話。涙すること必至の今週は、連続ドラマの山場である第4話のペア決めから始まる。第4話では大樹と恵子がついに兄妹の壁を超えて、自分たちの気持ちを確かめ合う。さらに恵子が働くスキー場の同僚で、彼女に想いを寄せる久保直輝という新たな登場人物も。


(関連:『恋愛ドラマな恋がしたい~Bang Ban Love~』メンバー6名の写真&プロフィール


 今回は男女混合でくじ引きをして、指名順を決定。1番手ほくと(南北斗)が指名したのは、密会稽古で自分のところには来てくれなかったはづき(木村葉月)。これには選ばれたはづき本人が、一番驚いていた。2番手わかな(若菜)はタクヤ(根岸拓哉)の名前をあげる。ペアになったあとに、お互いの気持ちをさりげなく探り合い、確認する姿が微笑ましかった。続いて、たすく(井上佑)はみこと(日比美思)を選び、自動的にひらりー(平田梨奈)×チワ(千綿勇平)ペアに。


 たすくは、「みことちゃんは恋愛よりも演技に比重を置いているタイプだと思うから、他の子とも組んでみたいんやろな~と思う」と推測した上で、「ただ、優しいから。仮に彼女がくじ引きで一番を引いても、自分に気を遣って、他の人のことを指名できないと思う。だからこそ、俺が他の子を指名した方が良いんかなと思った」と胸の内を明かす。だが、「自分の好きを通すのが俺の人生やし、俺の恋愛やしと思って指名した」と続けた。


 ちなみにチワが指名したかった相手は、はづきだったようだが、「ずっとほくとを見てきて、ほくとの気持ちと比べると、それには叶わない。人を好きになるって難しい」と引き続き迷走中。ただ、自分から何かを選択して、掴みに行こうとするチワを初回以来久々に観ることができた。そんなチワとペアのひらりーもまた「気持ちを切り替えて、主演をとりにいく」と力強さを見せている。


 そして迎えたオーディション。その後の結果発表で、今シーズン最大の衝撃がメンバーにもスタジオにも走る。


 主演の座を勝ち取ったのは……たすくとはづきだった。ペアを解体してまでこの2人を選んだ理由を澤田(育子)先生は「今回は兄妹の関係を超えて恋愛関係になっていく、変化を見せていく回。この変化を一番見せられるのがたすくさん、またその際の戸惑いを最も表現できていたのがはづきさん」と説明。男性の脇役にはほくとが選ばれ、まさに現実とリンクする配役となった。


 しかし選ばれたあと、思わず男泣きし始めるたすく。真っ先に隣のみことの様子を窺い「ごめん。ほんまごめん」とやるせなさそうに何度も呟く。「おめでとう」と伝えるみことと目が合わせられない。


 突然の展開かつあまりに複雑な状況に、はづきも目に涙を浮かべる。たすくは、はづきを一瞥すると「よろしく」とだけ言い、離れた席に座った。居た堪れなくなったはづきを見かねて、わかなが駆けつけ抱きしめる。そして、2人して堰を切ったように泣き始めた。そこから少し離れた席にそっと座るほくと。もはやドラマ以上にドラマティックすぎる展開で、メンバーそれぞれの内に秘めた想いが一気に押し寄せ、見てる私たちの胸まで締め付けられる。


 わかなも「なんでこんなことするんだろう、残酷すぎる」と泣きじゃくり、はづきもまた「昨日まではたすくくんと一緒に演りたいと思ってたのに、それが実現した今、全然嬉しくない」と号泣。たすくは「オーディションでの演技はみことちゃんとだから出来たグルーヴであって、みことちゃんがありきだと思う。相手がみことちゃんじゃなくなったら、おんなじようには出来ない」と素直な気持ちを吐き出した。「でも、良い作品はもちろん撮りたいし。せっかく選んで頂いたのでしっかりやらせて頂きますが、(はづきに対する)好きの気持ちがついていってない」と包み隠さず本心を語る。たすくの不器用で真っ直ぐすぎる性格が、顕著に現れる回となった。


 ここまで主演2人は、ほとんど言葉を交わしていない。いろんな感情が入り混じり、泣きじゃくるはづきに対して、すかさずフォローに入るほくと。「はづきを選んで良かったわ、ありがとう」と優しく口にし、密会稽古の件に触れる。「はづきには、一緒に演りたい相手がいた訳じゃん。だから俺が邪魔したらいけないかなって思って。ペア決めのとき迷った」。自身の本心を押しつけがましくなく伝えられる、ほくとの優しさと強さ。ほくとのこの姿が、少女漫画で言うところのいわゆる“永遠の二番手”男子のひたむきさと重なる。ただ多くの場合、悲しいかな、この二番手男子の健気さは実ることなく、むしろ主演2人の急接近を加速させてしまう起爆剤になりがちである(今回もその傾向に……)。


 翌朝、迎えた本番。リハの際に、たすくと向き合ってワンシーンを撮るだけで、涙が溢れ出すはづき。たすくが「どうしたん?」と聞いても、「恵子の気持ちを想うと辛くて。なんでもない。ごめんね」と一生懸命ごまかそうとする。彼女自身のやるせなさ、辛さを瞬時に察知したたすくは、はづきに頭を下げた。「たすくくんと演れて嬉しいから。全力でやる」とどこまでも健気なはづき。それを受けて、少し反省したのか、自分自身に暗示をかけるかのように台詞を繰り返すたすくは、やっと何かが振り切れたようだ。


 「しんどそうな顔してたけど大丈夫?」と言うはづきに、「いや、そりゃしんどいやろ。大好きやから、今」と彼女の目をしっかりと見て答えるたすく。はづきは「無理してそんなこと言わなくていいよ」と言わんばかりに少し困った反応を見せた。この微妙なはづきの表情を読み取って、すかさずたすくは「いや、ちゃうで。神谷恵子だけじゃなく、この今、木村葉月が大好きやで」と告げる。少し怯えながらも、安堵したような表情で、はづきは「はづきも好き、まじで好き」と全身全霊でたすくにぶつかった。誰も悪くないのに、どうしようもなく切なくて、痛いくらいの辛さを抱えるのがまた恋愛の一興でもある。


 元々“好きになってはいけない相手”を忘れようと、自分自身の気持ちにブレーキをかける恵子とはづき、自分以外の相手に想いを寄せる恵子を一心に想い続ける直輝とほくと、ここまでは役の設定がリアルと限りなく近かった。そして、ここに本番を撮り終わり、新たなる展開が加わる。


 ようやく、自分の気持ちに素直になり、本当に大切なものに気づいた大樹とたすくの心の動きが重なるのだ。「昨日まで、はづきちゃんと演じられるかなと思っていたのに、演ってみたら、全然違う自分が出てきて。神谷恵子が好きなのか、木村葉月が好きなのかわからないけど」とコメント。続けて、「だからこそ今は、はづきちゃんを観ると、すごく愛おしさが湧いてくる。次、自分がペア決めのときに、誰を指名するかわからない」と心境の変化を明かし、「二択です、みことちゃんかはづきちゃんか」と今の素直な気持ちを語っていた。


 そして、ようやく自分の想いを確信できたのは、涙ながらに「たすくくんのことが好きだなって」と呟くみことだ。モニター越しに本番を見つめるみことの心情を思うと、実に切ない。一方、目の前でキスシーンを見せつけられたほくとは「まだ諦めないっすね」と引き続き男気を見せていた。ここに来て、固定されつつあった矢印が、またも錯綜し始める。


 番組史上初となるベットシーンがあるという次話の台本。予告編で流れていた、たすくが嫉妬している相手が一体誰なのか。放送が待ち遠しくて仕方ない。(文=楳田 佳香)